ほのぼのとした田舎暮らし

ほのぼのとした田舎暮らしをしているような…そんなゆったりとした言葉を贈ります

届く。

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    2016年、10月23日。

 この日にちが何か分かる人はいますか?

 

 ……きっと多くは、誰かの誕生日、何かの発売日と口にするでしょう。

 ただ、私の場合は少し違います。

 

 今日は、私のお話をさせていただきます。

 ちょっとばかり長いかもしれませんし、「自分語りなんて……」と思われる方もいるかもしれません。

 感じたこと、思ったことをそのままに綴っていきます。

 私の言葉に耳を傾けてもいいよ、という方はそのままスクロールを続けてください。

 

 

 今日が何の日か、それは私が伊波杏樹さんに憧れ、「理想の女性」としての軸にした瞬間でもあります。7年前、私は伊波さんの言葉に触れ、追い掛けるようになったのです。

 

 Aqoursとしての活動をきっかけに、私は伊波さんと出会うこととなったのですが、はじめは所謂”推し”という存在でした。スクフェス感謝祭の公開録音だったか、「ちょっと掴んでもいい?」という一言の可愛さに脳殺され、彼女に惹かれました。

 それから「ラブライブ!サンシャイン‼」TVアニメ1期が始まって、高海千歌という存在を意識し始めます。彼女の言葉もそうですが、きっと伊波さんの影響も多くあると思います。

 

 2016年、10月23日。私の人生が変わった日。

 

 その日は、私の住む地域で開催された学園祭のトークショーがありました。その学園祭に、伊波さんが呼ばれるという噂を聞きつけ、受験生の身でありながら、そのトークショーへと参加できたこと、いやしたことは人生の中で、一番と言えるほどの最適解だったと思います。

 

 その選択をしなければ、今の私はいません。断言できます。

 

 まだ伊波さんのファンとの交流がなかった頃、高校3年生であった自分は、Twitterというツールで知り合った数少ないファンの方とそのイベントが始まるまでを楽しんでいました。

 そのトークショーの内容を、すべて覚えているわけではありませんでした。ですが、たったひとつの言葉が、私のこれまでの7年を支えてきたのです。その言葉というのが……

「来るもの拒まずの姿勢でいること。自分が苦手だなと思ったことに対してでも、とにかくまずは受け入れる」

 

 それだけ?と思われるかもしれませんが、あの当時の自分にはとても突き刺さる言葉でした。私は、とにかく人といざこざになる、喧嘩するというものが苦手で、臆病なのです。それは今も変わりません。簡単に人を嫌いになれないというか、なりたくないというか。

 

 それは、小・中での経験があったからだと思うのです。典型的なスクールカーストで、威張り散らす女子と委縮するクラス。なんと滑稽なことか、と思うと同時に自分の中の勝手な正義感が、それを良しとはせず、立ち向かっていった結果……孤独になるのは、本当のことなんですよね。

 1人でも生きていける、と半分くらいは信じていたのですが、正直泣きそうになる瞬間もあって。けれども、先生にも親にも迷惑を掛けたくない。黙って過ごすうちに、二度と誰かを同じ想いにさせたくない。自分が手を取れるうちは、その手を離さない。そんな人になろう。

 

 と、青臭い考えを抱いていたわけです。恥ずかしい……。

 

 語るのは簡単です。ただそれを実行するのは、とても難しい。

 その「理想」は高く、簡単なことではないことをようやく自覚したのです。

 ただの”普通”な人間の私には、難しいことを。高校生となり、自分よりもできる人間が山ほどいる場所へ入学すると、自己肯定感は更に低くなっていきます。

 プライドの高い女子高という環境が、私をネガティブ人間へと変えていく……かのように思えました。伊波さんと出逢うまでは。

 

 初めてでした。こんなにも自分の「理想」を体現する女性に出逢ったのは。

 

 不器用なくらい真っすぐで、自分の信念を曲げない。軸がぶれない。他人に意見を押し付けるのではなく、尊重し、手を差し伸べる。隅っこにいるような人に声を掛け、引き込み……リーダーとして、誰よりも正面に立ちぶつかっていく。

 

 その生き様は、私が思い描いていた人物と相違ありません。

 

 その瞬間から、私の中で伊波さんは「女性としての理想像」である、と定めたのです。7年間、その軸がぶれずに追い掛けることができたのは、伊波さんのおかげであり、私にとっては大きな自信となりました。

 普通の””にとって、何かを成し遂げるということは、成長でもあります。俯きがちで、控えめな自分の性格をそう簡単に変えることはできませんが、少しでも伊波さんのような女性になりたいと、改めて思います。

 ただ、私は常に思っているのが「自分は伊波杏樹さんにはなれない」ということです。役者でもないですし、生まれた家庭も、育ってきた環境も……歩んできた道が違います。

 

 だから、私は伊波さんにはなりたいとは思いません。伊波さんのような、自分の道を時には回り道をしながらも、自分の足でしっかりと歩いていけるような人でありたいのです。

 そして、その生き様を、背中を、未来ある人々へ見せていきたいと思います。

 

 おこがましいかもしれませんが、こんな人間でもできることはあるんだ!という意味もあって企画をしている部分もあります。自分が企画を通して伝えたいこと、やりたいこと、それは"きっかけづくり"です。

 

    社会人になっても、何度だって"青春"は出来るんだ。

    伊波さんに想いを届けたいけど"勇気"が出ない。

    何か新しいことに自分も"挑戦"してみたい。

 

    そんな誰かの背中を……押せる人間でありたいなと思うのです。

    自分が企画をして、こんなんあるよー!!と開拓することによって、また新しい誰かが伊波さんを知ったり、何か生み出そうとしたり……そうやって盛り上がっていくこの居場所を、私なりに大切にしたいなと思います。

 

    と色々と語ってはきましたが、そんな伊波さんと出会い、救われたこの人生を通して恩返しをするために、初めて企画したのが誕生日にメッセージアルバムを贈る企画でした。

 

 

    今ではもう当たり前のように造っているのですが、あの当時は怖くて怖くて……正直、自信はありませんでした。ただただ、参加して下さった皆様の想いを届けることに必死で、夢中でした。

    それから毎年ひとつ、またひとつと手作りのアルバムを作る度に、「きっと届いてるかなぁ……届いているといいなぁ」と願うだけでした。

    参加して下さった皆様がいるからこそ、成し遂げられた企画が多く、それは段々自信へと変わっていきました。

 

    本当に、参加して下さり、ありがとうございました!!!!!

 

    別に返信を求めていたわけでもないですし、私が届けたいからやる、作るの精神でいました。見返りが欲しいから、とかそういうわけではないのですが……想いはきちんと届く、というのはこんなにも幸せなことなのだと知りました。

 

 

    2023年、10月19日。

    とある画像がインスタで公開されます。

 

 
 
 
 
 
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    そのタイミングは、丁度運転していた時。運動会へ向けて、髪を切ろうかな……と床屋さんへと向かっている最中の出来事でした。

    いつものようにインスタの更新通知。なんとなくその通知が「あー。もしかしたらちょっと前のやつかなぁ」と思った自分がいました。

    ほら、よくありませんか?通知が次の日にやってくると。とか。ついったさんとか特にそうだなーって思っていて。

 

    いつもと変わらず、伊波さんの自撮り……オフショットの写真だと思っていました。

 

    タップして……思わず目を疑いました。

 

    このアルバムに、私は見覚えがあります。

    数週間前まで、なんなら触っていた(言い方)ものです。我が子のように、丁寧に作り上げたアルバム。

ラブライブ!サンシャイン!! 沼津地元愛まつり 2023」に出演される伊波さんへ、89人のファンから贈ったものでした。

 

 

    どこかで話はしましたが……去年の8月に開催された地元愛祭りでは、Aqoursで唯一伊波さんだけが参加されませんでした。

    当時、ミュージカルで全国を回っていたからでしょうか。理解する自分がいましたが、そんな彼女へ向けて赤い言葉、青い言葉が飛び交っていたことを今でも思い出します。

 

Aqoursを踏み台にしている」

 

    そんなわけが無いだろう。と思うけれども、実際そう見えてしまうのだろうか。確かに1人だけ参加しないのは寂しい気持ちもあります。

    ただそれを考えずに発信するのは違うと思い、何も言えない自分がいました。あの時ほど、自分の無力さを呪ったことがありません。

 

    極めつけは、その年の12月25日にあった単独イベントで、伊波さんが吐露した感情に、思わず握り拳を作って震えていました。

    自分一人の力がなんとちっぽけなことか、と。

    だからこそ、沢山のファンと力を合わせたい。いな民を増やしたい。絆を固くしたい。

    そんな想いが積み重なっていき、この地元愛祭りでアルバムを贈ることを決めました。

 

去年、あまりにも悲しい出来事があったから。

伊波さんが安心してイベントを楽しんで欲しかったから。

「おかえり」と出迎えられるような暖かい場所を作りたかったから。

 

    そんな想いが溢れ、愛する沼津の好きなところと伊波さんへ向けたメッセージを募り、形にして、彼女の事務所へと送りました。

    届いたタイミングがいつなのか、それは分かりません。

 

    ですが、何より託してくれた想いが届いたことが、本当に本当に嬉しかったです。「私は、きちんと皆様の想いを伊波さんへと届けられた」のだと。

    でも、ほんの少しだけ傲慢な自分を見せてしまうのなら……アルバム、欲しいです。笑

 

    後に感謝のスペースを開いていた時のことなのですが、あのアルバムに直筆で文字が描かれていたんですよね。私、当初全く気付かなくって。

    よくよく写真見て「あれ?なんかこの角度でこの文字置かれてるのおかしくない?加工にしては……」という発言から、リスナーの皆様が直筆ですよ!と教えてくださり、発狂してました。

「あぁ。そうですかぁ……はー、いや、夢ですかねぇ」と現実逃避を始めた自分と、「逃げるな!」と囲うリスナーという構図。傍から見れば面白いのですが、それも笑い話です。

   

 

 

    いつだったか、伊波さんが話していことを思い出しました。「ちょっとでいいのよ、救いなんて」と。

    私にとっては、これが救いだったんですよね。この投稿が……この写真一枚が。

 

    これがどれ程の力になっていることか。本当に。

    私だけでなく、事務所へ宛てた手紙やプレゼントは、他の方も沢山贈っていらっしゃって、それも届いているよってことなんだと思います。

    触れる必要がないことを、あの人は触れて、声にして、言葉にして伝えてくれる。

 

    それが私の憧れる……いや、私が「理想」として掲げる伊波杏樹さんです。

 

    届く。想いは、絶対。

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僕らで創るUNIVERSE!!~『Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~』に寄せて~〈1つ星〉

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  5つの星たち。

 

  点々とし、そのひとつが眩しくなるくらい煌めく頃、4つの星が生まれた。

 

  9つとなった星たちが星空と呼ばれるようになった頃、更に2つの星が加わった。

 

  星空にはやがて線が描かれ、星座を形作るようになった。

 

  11つの星たちが作る星座の名は──Liella!

 

  僕らで創る銀河を駆け抜けるスーパースターだ。

 

はじめに

  皆様、おはようございます!こんにちは!こんばんは!どのタイミングで読まれているのやら……きっと「あぁ、Liella!のライブ楽しかったよな……」という余韻に浸っている頃でしょうか。

 

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  8月19日から幕を開けた「Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~」も先日9月10日に無事3箇所6公演を終えました。

  本当に本当にLiella!の皆さん、関係者の皆様、お疲れ様でした!素敵な時間をありがとうございました!!

  さて、今回本稿で綴らせていただくのはその「Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~」についてです。

  何故だか分からないのですが、全通なるものをしてしまい、それぞれの公演について綴るのもいいかなぁ……と思ったのですが、如何せん量がとんでもないことになりそうです。

  そこで!!!

  全6編に分けて書いていこう!!!

  という結論に辿り着きました。本稿は、その1つ目の記事ということになります。

  基本的には見た景色、聴いた音をそのまま落とし込むという認識で書いておりますが、ここで問題点が発生しております。

  当方岬なこさん、嵐千砂都ちゃん推しのため、推ししか見てない時間が多すぎる!!!!

  ガバガバ判定な部分は多々あると思いますので、ぜひその点はご了承ください。また、配信からの情報も含まれるため、現地と配信の2つの視点から書ければいいなぁと思っております。

  それでは、前置きはここら辺にしておいて。

  新生Liella!が生み出す世界へ、飛び込んでいきましょう!

 

M0.Main Theme of LoveLive! Superstar!!

  ピアノと弦楽器。劇伴曲は、ラブライブ!シリーズにおいて最重要とも言うべき曲のひとつでもあります。

  マリーゴールドパステルブルーピーチピンクメロングリーンサファイアブルーメイズイエロールージュアイスグリーンホワイトオニナッツピンクエレガントパープルスモーキーブルー

  11色の星の光が、真っ暗な夜空を照らす。何万もの人たちの想いが夜空に浮かぶこの瞬間が、私は堪らなく好きです。

  かのんから始まり、夏美まで順番にスクリーンに映し出されていく度に声援が贈られます。声出しをしてもいい、という事実がどれだけ嬉しいことか。

  少しスクリーンの映像で触れたい話がありまして。新しく加入するウィーン・マルガレーテ鬼塚冬毬についてです。

  マルガレーテの星の光は、曲線を描きながらこちらへと向かってくるのに対し、冬毬の星の光は一直線に向かってきます。

  初めは対戦相手として立ちはだかり、遠回りをしながらもLiella!に加入したマルガレーテ。合理的に物事を考え、効率化を図る冬毬。この2人のそれぞれのストーリーや人柄が、この映像には現れていたのかなぁ……と個人的には考えています。

 

  映像に目を奪われ、ステージを見ればほら……そこには……!

 

M1.Jump Into the New World

  スモークに包まれている11人のシルエット。その姿をこの目に収めることをどれほど待ちわびたでしょうか。ウィーン・マルガレーテ役の結那さんと鬼塚冬毬役の坂倉花さんの二人を加えた新生Liella!のパフォーマンス。

  その幕開けを飾ったのは、11人で初めての歌唱となった「Jump Into the New World」でした。Liella!カラーでもあるパープルを基調とし、ブルーのグラデーションが色鮮やかに映える衣装を身に纏っています。なんといっても回転した時に靡くスカートの美しさは、これまでの衣装とはまた違った華やかさを兼ね備えています。

  この楽曲は、ダンスプラクティス動画もYoutubeにて公開されており、先日プロのダンサー集団でもある「RAB」さんが解説でも取り上げたことは記憶に新しいと思います。プロから見ても複雑で、面白い動きをしているようですね。


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Purple sky 白い羽が躍るひらりひらり

もうすぐ街中が目を覚ます

  歌いだしが3期生の結那さんというのも、攻めていますよね。その次が坂倉さんと、幕開けから新しい世界へと飛び込んできた2人を目立たせる歌詞分け、とても好きですね。(語彙力)

  皆様の中では、やはり千葉公演Day1が1番印象に残っているのではないでしょうか。11人のLiella!のパフォーマンスを初めて見たのがこの曲ですからね。特に3期生の2人の表情が私も忘れられません。

 

  推しポイントをいくつか語らせてください。

 

①かのちぃで作るひとつのマル

  まず1つ目は、かのん千砂都の振り付けです。伊達さんと岬さんが2番Aメロで"「大好きだ」って"と歌うのですが、その振り付けが2人で1つのマルを作るんですよね。

 

  オタク早口になりますけども、この2人は幼馴染であり、マルというのは嵐千砂都を象徴する概念でもあります。故にこれを2人で作るというのはですね……んんん、失礼しました。熱くなりました。とにかく「好きだ!」ということです。

 

②岬なこさんのジャンプ

  推し語りします。2つ目が私の推しである岬なこさんのジャンプです。"飛び込め!New World"というフレーズと共にLiella!メンバーが跳ぶのですが、岬さんのジャンプはなんだかイカしてまして……これまた上手い表現が見つからないのですが、普通に跳ぶのではなく、こう着地する瞬間に膝を入れると言いますか、とにかくこうリズムに乗り切ってるようなジャンプをするんですよね。

 

  ほんと何を言ってるのか分からないかもしれないのですが、最後の"飛び込め!New World"もそうです。身体が入っている……少し屈むと言いますか、あの方の重心移動、跳躍力。最高すぎる。

  以上、推し語りでした。

 

③間奏のダンスパート

  3つ目が絵森さんの特大ジャンプをしてから1回くるりと回って始まる間奏パートです。プラクティス動画とライブでは、勢いが違い、更に迫力が増している部分でもあります。

 

  続くように岬さんをセンターに結那さん、ペイトン尚未さん、カウントズレで大熊さん、Liyuuさん、坂倉さんがVの字フォーメーションで繰り広げるキレッキレのダンスに目を奪われます。そこから上手側にいる青山さん、絵森さんのバレエのような振り付けが加わるのですが、なんと青山さんが考案したとのこと。

 

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  振付師の方が全て担当されていると思っていたので、驚きました。愛知公演直前でのタイミングで公開された情報でしたので、愛知公演ではじっくりとそのパートを見ることが出来ました。

 

④落ちサビの歌い分け

幕が上がったよ

朝がやってきたよ

Are you ready? I’m ready!

  落ちサビでのこのパート、上から1期生→2期生→3期生の順番で歌唱します。Liella!の物語の繋がりを感じる歌い分けに、個人的には胸が熱くなりました。

  5人が生み出した物語を、9人で繋ぎ、11人で広げていく。そんな4thライブが紡ぐ物語を感じます。

 

M2.スター宣言

  立て続けに流れ出したイントロのメロディーに聞き覚えがあります。そう、この「スター宣言」は「Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~」でも2曲目に披露された楽曲です。


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  コロナ禍でもクラップで盛り上がることができ、千穐楽の埼玉公演では声出しも含めて大盛り上がりとなる曲の1つです。

 

  Bメロパートで、四季メイ2人組がワンセットで動く振り付けが、ものすご〜く好きでして。この子たちは、ニコイチなんだなぁ……とニヤニヤしてしまいます。

  

転んだってただじゃ起きない 全部

 

  という部分の振り付けも良くて。躓くような動作のあと、片手で外側へぐるぐるとグーを突き出したあと、後ろから前へと身体をくねらせる振り付けがあるのですが、これまた推し語りで申し訳ないのですが岬なこさんの身体の逸らし具合がエグくて大好きです。(語彙力)  

 

「Liella!、行きますよー!!!!!」

〈2023.08.19・20 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《KALEIDSCORE edition》@幕張メッセ国際展示場 展示ホール9〜11〉

「愛知!盛り上がる準備出来てる!?最高!!」

〈2023.08.26 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《CatChu! edition》@ポートメッセなごや 新第1展示館〉

「愛知!テンション上げてこうぜー!!!!」

〈2023.08.27 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《CatChu! edition》@ポートメッセなごや 新第1展示館〉

「もっと!もーっと!!盛り上がって行くよー!!!」

〈2023.09.09 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《5yncri5e! edition》@武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ〉

「もっと!もーっと!盛り上がれるよねー!?!?」

〈2023.09.10 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《5yncri5e! edition》@武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ〉

 

  1番から2番への間奏パートの客席煽りはそれぞれ青山さん、薮島さん、岬さんとユニットの中心を飾るメンバーでしょうか。特に、薮島さんの煽り方はメイらしくてぶち上がりますよねぇ。

 

  熱量が冷めることはなく、更に体感温度が増していきます。自分の拳を突き上げ、Liella!に負けじと声を張り上げるファンとの熱いぶつかり合い。これぞまさしくライブというものです。

 

「みんな!会いに来てくれてありがとう!逢いたかったよ!!」

「千葉公演、盛り上がっていくよー!!!」

〈2023.08.19 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《KALEIDSCORE edition》@幕張メッセ国際展示場 展示ホール9〜11〉

「みんな、会いに来てくれてありがとう!千葉行くよ!!」

「もっともっと行けるよねー??!!」

〈2023.08.20 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《KALEIDSCORE edition》@幕張メッセ国際展示場 展示ホール9〜11〉

「もっとみんなの声、聴かせて!」

〈2023.08.26 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《CatChu! edition》@ポートメッセなごや 新第1展示館〉

「もっともっと声出せるよね!?出来んじゃん!!」

〈2023.08.27 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《CatChu! edition》@ポートメッセなごや 新第1展示館〉

「みんな、もっと声出せる?」

〈2023.09.09 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《5yncri5e! edition》@武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ

「みんな、私たちへもっと愛を届けて!」

〈2023.09.10 Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~《5yncri5e! edition》@武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ〉

 

  Cメロ前の間奏パートでも客席を煽る姿が見られます。……個人的主観で申し訳ないのですが、薮島朱音さん、とてもとても煽り上手ではありませんか?

  皆様、第97回のリエラジ!を覚えていますでしょうか?

 

youtu.be

  確か「Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~」の愛知公演Day2で彼女は「こっち見てんじゃねぇ!ばーか!」と言い残していったそうですね。

  私はこのラジオを「ほーん、そんなこと言ったんだ。へーぇ、面白いじゃん(ニヤニヤ)」と放送を聴いていたので、どないなもんかなぁと思っていました。(何目線だ、お前)

  

  それが、これですよ。煽り上手にも限度というものがありませんか???限界超えてますけども、この方やばすぎませんか?

「出来んじゃん!」とか、満面の笑みで指差してくるんですよ。これはもう、惚れるしかないではありませんか。

 

MC①

  ここからは各公演のMC、自己紹介で個人的に印象に残ったポイントを紹介出来たらな、と思います。

 

千葉公演〈KALEIDSCORE Edition〉


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「出席を取ります!幕張メッセのみなさーん!」

「はい!元気です!!

「配信をご覧のみなさーん!」

「はい!元気です!」

「やっぱり千葉が……?」

「いっちばーん!!」

  千葉公演限定のマルガレーテのコーレスです。どうやら千葉県は、出席を取るときに「はい、元気です!」と答えるそうですね。千葉県に関わらず私の地域でも出席の際は返事に加えて「元気です!」と答えています。体調が悪ければ「喉が痛いです」「少し気持ち悪いです」と答えることで、担任からも気に掛けることができます。

 結那こと結那さんは、「Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~」でご存知の方も多いと思いますが、ダジャレを入れることで有名です。(有名とは?)「千葉がいっちばーん!」と3rdライブでもかまし、会場を寒くして下さいました。ちょっと何を言ってるか分からないかもしれませんが。

 


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「みんな、ふったがってるかーい!」

「おおー!!」

「もっとふったがっていこーぜ!!」

「おおー!!!」

「千葉と言えばピー?」

「ナッツ!」

「私の姉者はオニ?」

「ナッツ!」

「夏が熱いぜー!!」

「おおー!!」

「皆さんに会えて本当に嬉しいです。本日はよろしくお願いします!」

  続いても千葉公演限定のコーレス。鬼塚冬毬役の坂倉さんは、この千葉Day1は初めてのコール&レスポンス。声が返ってくるという景色に、感極まり涙を流していました。

  名前を名乗っていないことをメンバーから催促されるのですが、坂倉さんはもう一度コーレスをしていい!と可愛いらしい勘違いをし、会場は大爆笑の渦に。

  その可愛さに堪らず座り込む結那さん、大熊さん、ペイトン尚未さん。「可愛い……可愛い……!」と悶絶するペイトン尚未さんがとても印象的でしたね。

 

  これがライブなんですよね。生だからこそ分かるあの空気感は、あの瞬間しか味わえません。

 

  坂倉さんにとっては初めてのライブであり、こんなにも大勢の前で歌い踊るのも緊張しかなかったはず。ましてやコール&レスポンスだって貴重な経験です。だから、何故でしょうね。凄く微笑ましい気持ちでその姿を見ていました。

 

  緊張をほぐそうと人という字を書いて飲み込む坂倉さん。それに対して隣にいる姉者こと鬼塚夏美役の絵森さんも、同じように手のひらに書いて飲みこんでいます。終いには坂倉さんへと食べさせる動作をし、姉妹愛を見せつけてくれました。

 

「私はメイとKALEIDSCOREさんが好き。貴方は?」

「みーとぅー!」

  千葉公演Day2では、恒例となりつつ大熊和奏さん演じる若菜四季のコール&レスポンスの変化球。今回は、千葉公演が〈KALEIDSCORE edition〉ということもあるからでしょうか。

 

「皆さんあれですよ。1回だけですからね」

  2日目は、交代で水を取りながらMCを進行していましたが、衣装の話へと移り代わっていきます。前述しました通り、Liella!カラーを基調としたスカートの美しさは、回った時が1番映えて見えます。

 

「可愛い」「丈がめちゃくちゃ長くて、可愛いんだよ」とメンバーが各々衣装について語っている中、下手側端にいる2人がぶちかまします。

 

  結那さん、大熊さんがそのスカートの裾をもって、ひらひらと蝶々のようにバサバサと動かすのです。会場の笑い声で気付いたのか部長から「大熊さん」と鋭い声が飛びます。

  衣装で遊ぶ2人を阻止しようと動く鈴原さんと、そのメンバーをカメラから隠そうとするペイトン尚未さん。あまりにも面白すぎる構図です。

 

「凄く清楚で可愛いお衣装なんで、そういうの辞めてもらってもいいですか?」と伊達さんが釘を刺し、「暑さでおかしくなってるメンバーもいるんですけど……」と笑いを誘うフォローを入れていきます。

  千葉公演、まだ始まったばかりなはずなのにこの調子で大丈夫なのでしょうか。私の腹筋は持ち堪えられるのでしょうか。不安が残りますね。

 

愛知公演〈CatChu! edition〉


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「愛知で食べたい〜?」

「ひつまぶし〜!」

「開演まだかな?」

「暇つぶし〜!」

「輝くLiella!は!?」

「ひぃー、まぶしーい!」

「やっぱり愛知が?」

「あ、いっちばーん!」

「愛知のみんなに、会いに来ました!」

 愛知でも平常運転の結那さん。有名な食べ物とかけてのダジャレはもう芸術の域を超えているようにすら感じます。どの地域へ行っても、結那さんは結那さんな気がしますね。

 

「最近はね、専ら前髪をね分けてやってるので、視界が良好。みんなとよく目が合う」

 上海でのイベントの辺りから前髪を分けて、おでこを出している大熊さんに狂っている方、手を挙げてください。大丈夫です、私も狂っているので安心してください。

 

「せーの!」

「あいちーず!」

「ありがとうございます!最高の瞬間、みんなで作っていきましょう!」

 青山さんが、「昔は声が出せなかったから、みんなでやりたいの!」と声出しが不可能であった頃の想いを語ってくれました。きっとこの愛知でしか参加できないファンもいたと思います。

 この瞬間を共にシャッターに収めることができたことは、思い出として深く心に刻まれたことでしょう。

 


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「しゃちー?」

「ほこー!」

「しゃちー?」

「ほこー!」

「みんな大好き!」

「あいちてる!!

 名古屋と言えばしゃちほこですね。愛知とかけたコーレスは、坂倉さんがやるとどうも可愛らしく見えてしまうのは何故でしょうか。

 

「私はメイとCatChu!が……大好きだにゃん」

  2日目は恒例の変化球告白。今回は、CatChu!というユニットのイメージにちなんで、語尾に「にゃん」と付けて肉球ポーズを取っていました。 ペイトン尚未さんが、尊さの限界を突破したのか全力のハートを贈っていたのが印象的でしたね。

 

「会場の皆さん!そして、配信のそなた。行きますわよ。うぃっす!うぃっす!うぃーっす!!」

 "そなた"と呼び方が変わりましたけれども、お嬢様か何かでしょうか。配信で遊んでくれる岬さん、堪らないですね。

 

「天むすパワーで頑張りましょう!天むすがあってもなくても、楽しみましょう!」

  確かこのMCは、坂倉さんがどうやらライブ終演後に天むすが食べられるらしい、という情報をリークした結果、メンバーが盛り上がるという光景でのお話ですね。

  伊達さんが上手いこと纏めてくれましたが、天むすではしゃぐLiella!メンバーを見ていると、年相応の高校生だなぁ……と思いますね。

 

東京公演〈5yncri5e! edition〉


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「日本の首都は?」

「東京〜!」

オーストリアの首都は?」

「ウィーン!」

「ウィーンと言えば?」

「マルガレーテ!」

「当然よね。私の歌に酔いしれなさい」

  東京公演Verでのコーレスを聴いてみて、「これは、ウィーン・マルガレーテちゃんの本当のコーレスになるのでは?」と思いました。

  例えば日本の首都ではなく、「〇〇の県庁所在地は?」とかにすれば地理にも強くなりますし、そこから「オーストリアの首都は?」に繋げればいいと思いますし、高飛車な返答をする姿もマルガレーテらしいですよね。

 

「私はあなたがす……ちょ、ま……」

  もちろんハプニングもありました。東京公演Day1でのことです。「私はメイが好き。あなたは?」と基本的には話す所なのですが、何か思うことがあったのか「あなたが好き」とか言いかける大熊さんがいました。

  珍しく顔を赤く染め、動揺しておりました。薮島さんもメイとしての気持ちを代弁しているのか、表情が固くなります。

 

「私はメイと……5yncri5e!と……Liella!のみんなと……あなたが好き。あなたは?」

   2日目では、1日目のコーレスを更に進化させて……私たちへと告白もして下さいました。四季からの告白、受けないわけがないですよね。えぇ、ぜひこの後デートに……。

 


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「東京特許?」

「許可局!」

「今日急遽許可?」

「認可!」

  早口言葉を取り入れたコーレスというのは斬新でしたね。東京公演では、坂倉さんの力量が試されていました。

  2日間とも噛まずにしっかりと言いのけた坂倉さん。アフレコ等これから始まることを考えると滑舌の良さも鍵となってきますが……益々楽しみになってきましたね。

 

「なんかなぁ、ちょっとなぁ、マルが足りんな。はー!マルだ!え、でもなんかちょっと奥の方足らなくない?マル?マルの勢いが足りん!綺麗だわ!これは……俗に言う茶番だよね」

  東京公演Day1、岬なこさんはやっぱり会場を爆笑の渦へと引き込んでいきます。〈5yncri5e! edition〉ということもあり、バチバチにステージでパッションをぶつけて来ます。

「俗に言う茶番だよね」という一言に、私の腹筋は崩壊しておりました。

 

「全部200で行こうか」

「みんな盛り上がってるかーい!」

「目見開いてたら、ヤベェやつらになるから」

  2日目では、坂倉さんがその前の自己紹介で「今日は120%、いや200%出し切りたいと思います!」と強気な発言をしていたことから繋がるMCをされていました。

  お巫山戯にも程があると思うのですが、MCにも200%でぶつかるLiella!、好きなんですよねぇ。目をカッと見開いた表情をカメラで抜かれるのですが、これがまたメンバーそれぞれの個性が強くて。

  挙句の果てに、伊達さんが「今日、Liella!メンバーみんなやばい」と語っており、やはり千穐楽ともなると気持ちの高まり方が違うのか……と実感しました。

 

終わりに

  大ボリュームな記事となっております「Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~」ですが、まだまだ続きます。

 

  今回は、開幕曲から始まり、個性溢れるメンバーたちのMCを中心にお届けしました。

  各公演によっても、様々なバリエーションでの楽曲やMCを展開しており、1秒たりとも休む暇はありません。

  次回は〈二つ星〉ということで、2期生楽曲から始まり、スクフェス2のテーマソングまでの感想を綴りたいと思っています。

 

  超絶遅筆なので、自由気ままに、思いつくままに書いております。ですので、更新日は○○日とお伝えすることは出来ないのですが、気長にお待ちいただけますと幸いです。

  本当に本当に、書きごたえたっぷりなライブだったなぁ……としみじみ感じております。

  また次回の記事でお会いしましょう!

世界中が君を見てる〜「Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~」〈5yncri5e! Edition〉に寄せて〜

「Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~」東京公演の日がやってきました。

  8月19日から始まった4thライブもいよいよ千穐楽公演となります。「長いようで短かった」という言葉が当て嵌るのは当然ですが、私はこの4thライブを通してよりLiella!のことが大好きになりました。

 

  蓋を開けてみれば、沢山の煌めきに溢れていたこの世界。私は、少し遅れて飛び込んだ世界でした。後ろめたさと迷い、そして新しいことへの期待。

  様々な想いを抱えながら走ってきた数年でした。

 

……貴方と出逢うまでは。

 

  ちょっとどころかかなり推し語りするのですが……いいですか?

  私がこの世界に飛び込もうと思ったきっかけは、嵐千砂都ちゃんと岬なこさんです。

 

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叶えた夢の続きを奏で始め、今もなお沢山の人へ笑顔を、夢を与え続けてくれる岬さんが大好きで、負けたくなくて。

  だから、岬なこさん「"と"」駆け抜けてるなって思えたんです。同い歳というだけで対等じゃないかもしれませんが、それでも岬さんと駆け抜ける人生を楽しんでみたいと、今は素直に思えます。

 

  いつの日か書いたブログにも綴ったように、私は岬なこさん「"と"」駆け抜けていると今も思っています。

  彼女と出逢い、推しだと認識してから今日で8ヶ月です。

 

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  負けたくない存在だと、そう言葉にしてきました。それは、今も変わらないです。彼女に対して、真摯に向き合い続ける。

  出来てるかは分からないのですが、自分が信じるものを貫いて、積み重ねる毎日です。

 

「背中をポンと押すような動きがあったように、誰かに対して……自分じゃなくて誰かを優先したりだとか、誰かのために頑張りたいっていう、そんな想いが沢山詰まった楽曲なんですけど、人のために頑張れるってそんなに簡単な事じゃないなって、凄く楽曲を練習する度に思いましたし、でも誰かのためにやっていたことが、いつの間にか自分のためになっていたりとか、それこそ今日このライブに参加して下さった皆さんが、私たちのために沢山キラキラを振って下さって、声をいっぱい出して下さったのが、もしかしたら明日頑張る糧になっているかもしれないし、なんかそうやって一つ一つが繋がっているんだなっていうのを、楽曲そしてちいちゃんの姿を通して私も、改めてこう……深く感じることが出来たので、なんかそういう時間をどんどんどんどん積み重ねていきたいなと改めて思いました。」

 

  と、岬なこさんは語っていました。嵐千砂都ちゃんの"そっと"背中を押す優しさを、最大限引き出し、曲を通して届けてくれることに感謝しかありません。

  その演出と言いますか、1連の流れに感化されて……今回フラスタを贈らせて貰いました。

 

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  "誰か"の背中を押す千砂都ちゃん。お世話になっている青椿トトさんのお力添えもいただいて、なんとか描ききることが出来ました。

  そして、もう1人。この"誰か"という対象。

 

  澁谷かのんちゃんという女の子の存在が、「君を想う花になる」では欠かせません。想いを背に歌う澁谷かのんちゃん、伊達さゆりさんの姿は脳にこびり付いて離れません。

  そんな澁谷かのんちゃんのイラストも描かせていただいたのですが、ぜひ会場で見ていただけたら幸いです。

 

  〈5yncri5e! Edition〉ということで、岬なこさん、嵐千砂都ちゃんが1期生として、グループを纏めている姿が見えるのか、それとも敢えて1歩下がって支えているのか。

  想像が尽きません。

 

  ただひとつ言えることは、「世界中が君を見てる」ということ。

 

  貴方のダンスに期待する人間が多くいるということ。

 

  貴方の歌を楽しみにしている人間が多くいるということ。

 

  貴方と仲間が紡ぐ5yncri5e!というユニットのパフォーマンスを見たいという人間が多くいること。

 

  ソロ活動も含めて追い掛けてきて、岬なこさんのことをより知ることができ、彼女が嵐千砂都という1人の女の子とどう向き合ってきているのかも、間接的に知りました。

 

  今日のLINE、「あなたに楽しんでもらえるようにがんばる!!…じゃなく、全力で楽しみます(̨̡ ¨̮ )̧̢」って来ましたが……あの人のことだから、背負い込みそうだなって勝手に思ってしまうんですよね。

 

  オタクのただの妄想です。

 

  でも、純粋に楽しもう!っていう気持ちもあるから、なんだか難しいですね。そんな他人の心なんて知れるわけがないはずなのに、岬なこさんのこと、嵐千砂都ちゃんのことを思うと……表に出さないだけで、陰で本当に努力を重ねている2人です。

 

  だから、少しでも声が届けばいいなって。エールが贈れたらいいなって思います。

 

  世界中でちっぽけな私ですが、少しでも届けられる想いがあるのなら、届けたいと思います。

 

  台風が心配されていた今日。誰もが祈りを見知らぬお天道様へと捧げる中、晴れ間が覗きました。熱帯低気圧へと変わり、今僕らを隔てるものはなにもない!

 

  煌めかせるんだUNIVERSE!!

もっと夢中で遊ぶんだ!〜『Liella! 4th LoveLive! Tour~brand new Sparkle~』に寄せて〜

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  大体このライブ当日にあがるブログっていうのは、最寄り駅で電車に乗りこんだ瞬間から書き始めることが多くて。

 

  大体1時間くらいかな、ゆらゆらと電車に揺られながら、ライブまでの気持ちを整えたりとか、意気込みを語ったりとかしているわけで。

 

  今回は、「Liella! 4th LoveLive! Tour ~brand new Sparkle~」の千葉公演Day1ということで、幕張メッセへと向かう中書いています。

 

  どうやら、色んな方がイラストや演奏やフラスタ、そしてハッシュタグなどで盛り上がっているのを見て、「あぁ、今のこの気持ちを記しておきたいな」ということで、とあるハッシュタグをお借りして想いを綴っていこうと思います。

 

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  私事なのですが、今回嵐千砂都ちゃんと岬なこさんへとメッセージを添えたフォトアルバムを、彼女たちのファンの皆様と贈らせていただきました。

  作っていく中で、1stライブからの軌跡を辿るような仕掛けを施しました。そして、そこで私はLiella!が辿ってきた道を深く知ることとなります。

 

  無観客イベントから始まった「始まりはみんなの空」

  画面の向こうにいるであろう私たちに声を届けるために、想いを乗せた言の葉を紡ぐ5人の姿がどこか眩しくて。あぁ、何故あの場所にいないのだろう、と歯痒い気持ちを抱えました。

 

  有観客で迎えた1stライブ。全国各地をスーパースターのように飛び回る彼女たちの姿に、胸が熱くなったことを覚えています。

 

  成長した2ndライブでは、初の生バンドだけでなく、ソロ楽曲をそれぞれ披露していましたね。私はこの公演を参加することが叶わなかったのですが、映像で衝撃を受けました。

 

  迎え3rdライブ。ここで私はようやく現地へと参加することが叶ったわけですが……埼玉公演での声出しは、歴史に残る公演だったと思います。

 

  私は嵐千砂都ちゃん、岬なこさんを全力で応援させてもらっているのですが、その岬なこさんかMCで話されていた言葉が、今も深く心に刻まれています。

 

「どんどんどんどん上書きするんじゃなくて、新しいフォルダにどんどんどんどん素敵な思い出が詰まっていって、そして今日ようやく……皆さんの声を聴くことができて、本当に本当に嬉しく思います。もう溢れんばかりの嬉しい気持ちが届いてるといいなって思うんですけど……。ちょっと今日はね、泣くって言っていい?もう無理だ!私、この涙1番嬉しい時に取ってといたから!よかった、今日ほんと。今泣いてる方います〜?仲間だ〜。」

「上書きするのではなく、新しいフォルダに思い出が詰まっていく」

 

  そうか……と私は、ここで知ることが出来ました。

  「これまで」を知らない自分は、その「これまで」を上書きするつもりで、何処と無く3rdに臨んでいたような気がします。

  けれども、そんな出会わなかった日々、追い掛けられなかった日々も含めての私とLiella!、私と千砂都ちゃん、私と岬さんなんだと思えました。

 

「涙は1番嬉しい時に取っておく」

  その言葉通り、溢れんばかりの想いを綴る岬さんの姿に、共感して泣いてしまう自分がいました。

 

  4thライブは、新たにLiella!3期生の2人が加入し、総勢11名での新体制のLiella!が見れる公演です。千葉から始まり、名古屋、東京と各地を各ユニットEditionとして盛り上げていく、未知なる世界です。

 

飛び込め! New World

 

  始まりのフレーズの通り、新しい世界へと飛び込むLiella!と、私たちとの物語が幕を開けます。どんな世界が広がっているのか、景色が見えるのか、今からワクワクが止まりません。

 

  Liella!に夢中になってしまった自分は、もうLiella!のいない生活は考えられないくらい、浸透しています。ふとした時にLiella!の歌が聴こえたり、メンバーがいたり……と仕事場のデスクまで侵食しているほどです。

 

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  今回4thライブは、全公演Liella!と一緒に回ります。Liella!と一緒に。同じように夢を追い掛ける貴方と一緒に。

 

もっと夢中で遊ぶんだ!! 

かんちがいだっていいじゃん〜朱演2023 LIVE HOUSE TOUR「かんちがいの冒険者」に寄せて〜

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「声出しOKなのになんで声出せねえんだし」

 

 ぐさりと、言葉の槍が突き刺さる。深く刺さった槍は、びくともしなくて、簡単に外せはしない。

 

「声、出したかったのにな……」

 

 ぐっと、重い鉛が圧し掛かる。身体を押しつぶすような鉛は、どかせなくて、溢れそうな感情を抑える。

 

 自分で決めたことじゃないか、と言い聞かせる。覚悟を決めて、その選択をしたはずなのに、受け入れてもらえるのかどうか不安しかない。どんな言葉も受け止めようと心に刻んでいたけれども、世の中そう簡単にはいかない。

 

「”かんちがい”も甚だしい」

 

 とあるやつが、鼻で笑った。

 ゆらり、と胸の内に火が灯る。

 かんちがいだって?

 そうだよ、何が悪いんだ。貫き通したい想いが、私にだってあるんだ。守りたい想いが……あるんだ。

 だって、このままじゃ終われないよ。きちんと決着がついてないんだ。あいつと、決別したいんだ。

 

「”かんちがい”だっていいじゃん」

 

 声が聴こえる。私が大好きな声だ。大好きな笑顔だ。背中を押してくれる、私の仲間たち。そうだよ、だってうちらって……世界一最強じゃん。最強で、最高な景色を、一緒に探そうじゃないか。

 

はじめに

 皆さん、お久しぶりです。さらいんです。 

 最近は、専らブログを書く時間と機会が減ってしまい、中々言葉を紡ぐことがなかったのですが、ようやく少し落ち着いてきたので、カタカタとキーボードを鳴らしています。流石に、ノールックキーボードカタカタ(ブラインドタッチ)はできない人間なので、自由気ままに書いております。

 

 今回書かせていただくのは、「朱演2023 LIVE HOUSE TOUR『かんちがいの冒険者』」のライブレポートになります。

 

 私は、ツアーには4月30日の川崎公演からの合流とありますので、その2公演のお話を中心に、言葉を紡いでいきたいと思っています。ですが、まずは……この本編に行く前に自分語りをさせてもらいます。私にとっては、ここで書かなければもう話すことはない記憶ですので、もしいち早く本編が読みたいよ、自分語りなんか興味がないよ、という方は、目次から飛んでいただけますと幸いです。

 

    もう一度言わせていただきます。前半は、自分語りです。本当に。ご注意ください。

 

 それでは、ほのぼの冒険記「かんちがいの冒険者の始まりです。

 

斉藤朱夏さんって……

 先程も申し上げました通り、まずは自分語りのターンとなります。別にいいかな……という方は、スクロールしていただくか目次から本編まで飛んでいただけますと幸いです。

 私が、なぜこんなにも大切に言葉を発信するのか、というと単純に「楽しかった」のひと言で終わらせたくないからです。あくまでも自分に課しているルールのようなものです。何か感じたことを表現したい、伝えたい、届けたい。その一心で、ずっと綴ってきました。

 そんな私の言葉を、斉藤さんは「好きだから」と言葉を掛けてくださいました。たった70秒という時間は、人生で二度は経験できない70秒になったと思います。

 

nanoha1007.hatenablog.com

 

 自分の言葉に自信を持てたのは、つい最近です。今までは、やはり目移りしてしまうことが多かったので、本当に心から救われました。オンライントーク斉藤朱夏さんと話せる最初で最後の機会だと思いました。そのつもりでした。しかし、更に予想だにしないことが起こります。

 不思議なメールが一通、私の元へと舞い降りてきました。

 

「【斉藤朱夏】4th SIngle「僕らはジーニアス」発売記念ミート&グリート@神奈川/ご当選のお知らせ」

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 思わず目を疑いました。何度見返しても、当選という文字がそこには載っています。なんとなく応募したハガキの存在を思い出したのですが、各会場10名しか当たらない狭き門を潜り抜けてしまったことに驚くと同時に、奮えが止まりませんでした。

 この時の私は、斉藤朱夏さんのオンライントークに加えて、伊波杏樹さんのオンライントークも当選していたため、流石に明日の自分の命を心配しました。いつもより安全に過ごそう、と臆病になっていたほどです。

 

 迎えた当日。結局最後まで何を話そうか決まらず、悶々と気持ちを抱えながら川崎へと向かいました。私は、ツアーに合流したのが川崎からでしたので、今日履いていくコンバースハッシュタグをつけて、SNSの海に流しました。

 

 川崎駅は、とても広かった(田舎民発言)ように思えます。地下街が深く広がり、会場近くは、ちょっとしたストリートになっていて、コンセプトにあった街並みが広がっていたように思えます。飲食店の他、アミューズメント施設も並び、遊びには困らないとはこういうことか、と勝手にその雰囲気を味わっていました。

 

 物販を買うために、少し早めに会場に着いたはずなのですが、既に多くのファンが並んでいました。多くの方が、この朱演に参加しているのか、と武者震いが止まりませんでした。ですが、列に並んでいても、物販を買っても、ご飯を食べていても、考えることはミーグリで何を話すかということでした。

 

 迫る集合時間の13時15分。気合を入れるかのようにトイレへ駆け込んだのですが、鼻のムズムズ感が突如襲います。咄嗟にペーパーで抑えると、真っ赤に滲んでいきました。興奮したのでしょうか、変な意味は全くなく、純粋に身体が喜びを爆発させた印だったのかもしれません。

 

 ようやく辿り着いた集合場所。何度息を吸って吐いたか分かりません。きちんと自分が呼吸をしているのかも知りません。手は冷たくて、心臓は爆音を響かせているこのコンディションは、最高とは程遠いものです。

 

 スタッフさんにメールの確認と、身分証明書の確認をしてもらい、ついに会場へと足を踏み入れます。誰よりも先に入れたミーグリ参加者の特権でしょうか。ファンの方から贈られたフラワースタンド、楽屋花の数々を見ることができました。

 

 待つこと数分か、数秒か。とにかく時間の流れがゆったりとしていたようにも思えます。選ばれし9名の同志に、どうやら話す内容は聞かれるようで……なんか恥ずかしいですよね。

 

 会場のロッカールームあたりで待機をさせられ、その時を待ちます。「それでは斉藤朱夏さんがいらっしゃいます。拍手で迎えましょう」とスタッフの声が掛かり、ドアが開きます。

 

 温かい拍手に迎えられ、笑顔の斉藤さんが顔を見せてくれました。普段は、ライブの衣装や私服を身に纏う姿しか見てこなかったのですが、ライブ前ということもあってかとてもラフな格好。それこそリハーサルで着るようなジャージ姿だったのが新鮮でした。

 

 一人ひとり、線のところまで出て話すのですが、いかんせん目と鼻の先に斉藤さんがいるという近さです。え?コロナとかって……あ、5類……あ、えと、その近い……あ、マスクしてるから平気……と、どうにか自分の気持ちを落ち着けようと言い聞かせます。会話を上手く楽しむ人、緊張から言葉が詰まる人、様々なファンの方の対応に、真摯に向き合うその姿が、斉藤さんのオープンな人格でもあったと思います。

 そして、ついにその時が来ます。

 

「お久しぶりです!朱夏さん。さらいんです」

 

 まるでこの間通話をして、遊ぶ約束でもしたかのような友達オーラを出しつつ、内心緊張しながらも言葉を発した自分を褒め倒したいです。よくやった、俺。もう十分だ、とそこで気が楽になりました。

 

「うわぁ!元気?」

 

 斉藤さんも、同じようにフランクに返してくださったのですが、ここで衝撃が走ります。斉藤さんが私の左腕?二の腕?肩?辺りを、ポンポンと触ったのです。え、いや、これ、おさわり禁止でしょ?っていう声と、触るなあ!(失礼)という声と、待って待って!という声が、一気に脳内を駆け巡ります。

 

 おかしい。何かがおかしい。こんなこと、他の人たちはされなかったじゃないか。なぜ、どうして?と自問しても、誰も答えられるはずがありません。そこから私の記憶は、吹き飛びます。

 

「はい、あの……この間、オンラインサイン会で『私さらいんの言葉大好きだから』って言ってくださったじゃないですか」

 

 ひとつだけ、この話だけはしようと心に決めていたことは伝えよう、と目標にしていました。

 

「その言葉が支えになって、自信をもって〇〇に立っています」

 

 この後に何かを言われた気がするのですが、テンパりすぎてほとんど覚えていません。オンライントークで贈ってくださった言葉への感謝を伝えることができて、凄くホッとしました。言いたいことは言えた。……やった……と心の片隅では思えた気がします。〇〇には、職業の話が入ってしまうのでここでは伏せさせていただきましたが、本当に自信をもって自分の言葉を発言できている気がします。

 

 さて、ここからが問題です。ノープランで来た私は、何を話せばいいのか分かりません。なので、取るべき行動はただ一つ。

 

「私ばっかり喋ってばっかで、今度は朱夏さんの話を聞きたいなって思っていて……」

 

 自白です。素直に開きなおり、今の気持ちを赤裸々に語るのが一番だと思いました。それに、何故か斉藤さんとなら話題がなくとも喋れるような自信がありました。もちろん自分の職種が、複数人の人と共同生活をするというのもありますが、斉藤さん自身もトークが上手い方だと私は思っていたので、不安はありませんでした。

 

「私の方が喋ってばっかで、みんなに聞いてもらってばっかりだよ」

 

 そうやって笑う斉藤さん。斉藤さんの「言葉」も私は大好きなので、「そんなことないです」って返した気がします。気がするだけです。そういう謙虚なのか、真面目なのか、斉藤さんの人柄を感じた返事だった気がします。

 

Twitterハッシュタグで見たんだけどさ、ツアー、今日の川崎から参加って言ってたよね?」

 

 ここで衝撃が走ります。朝ツイートをしたと先程話しましたが、実はそのツイートとは別で、ハッシュタグをつけずに川崎から参加しますというツイートをしていました。

    つまり、斉藤さんは自分が思っている以上にファンのツイートを見ている、ということを知りました。迂闊に変なことも話せないじゃないか、という気持ちとこんなにも見てくれているんだという嬉しさがありました。

 

「はい!私今日前の方なので、見つけてください!」

 

 その反応に喜びを爆発させた私は、出しゃばった発言をしました。見つけてくださいって何よ、あんた。とツッコまれそうですが、オタクはやっぱチョロいですよね……。


「見つける!見つける!絶対見つける!」

 

  多分こんな会話をしたと思います。その後も何か話したはずなのですが、記憶に残っておりません。ただただ充実感と幸福感に包まれていました。他の参加者の皆様も、それぞれの想いを伝えていました。北海道から来た、富山県民同志の会合、ぬいぐるみ、衣装をイメージしたライブ参戦コーデ……などなど、聞いているこちら側も嬉しくなるような話ばかりでした

 

 あの空間は、ここにいる人たちしか味わうことができない。二度とない、あの景色と音を刻むことに必死でした。

   多分これが……斉藤朱夏さんの思い描いた世界なんだと思います。この距離感で、数少ない”キミ”との時間を大切にしてくれる。そんな斉藤さんの心が表れているようでした。

 

 斉藤朱夏さんって……ほんと、ずるいです。

 

 拍手で斉藤さんの背中を見送り、外へと出ると既に入場待機列が形成されていました。ですが、未だに夢見心地な私はその輪に入る気にもなれず、一歩ずつ地に足をつけて歩きました。そうしないと、どこまでも飛んで行ってしまいそうなくらいふわふわと浮足立っていたからです。

 

 まだここで終わりではありません。ライブが本番ですからね。

 

目の前の”キミ”

 ここからはライブパートを綴らせていただきます。昼の部の整理番号は、20番台。確実に女性エリアの最前が取れる、と踏んだ私は、荷物をささっと預けて会場内へと入ります。

 

 センター前か、お立ち台か。その2つの選択肢を優雅に選べるほどに、余裕がありました。迷った末にお立ち台の前を選んだのですが、先に入っていたお姉さんと目が合います。

 

「そっち選んだんだ」

「いや、迷いますよね……」

「こっち来る?全然真ん中、譲るよ?」

 

 なんて素敵なお姉さんなんだ!と、優しい声掛けに乗り、私は女性エリアのセンター寄りの位置で見ることができました。そのお姉さんと開演時間までずっと話していました。Aqoursのこと、好きになったきっかけ、住んでいる街のこと、仕事のこと。

 

 その方は、人を指導する立場にいるらしく、今の若い人に対してもとても寛容的な方でした。力で抑えるのではなく、「逆に学ぶことがあるのよね」と話していたのですが、私はその方が眩しく見えました。立場に驕れるのではなく、何からも吸収しようとする考えが素敵だと思いました

 

 SNSはやられていないようでしたが、不思議とまた会えるような気がします。この場所に遊びに来ればまた、いつの日かのお礼ができたらいいなと思っております。

    縁を結んでくれるのも、斉藤さんだと思います。お姉さんのおかげで最高の景色が見れました。ありがとうございました。……届くといいな。届きますように。

 

 木立に包まれた幻想な雰囲気が漂い、スモークが焚かれ、木々の葉っぱが擦れる音、生き物の鳴き声が響き渡ります。バンドメンバーが舞台袖から登壇し、会場は拍手で包まれます。万雷のよう鳴り響く音に導かれたのか突如雷鳴が轟き、そこにはもう斉藤さんがいました。

 

 まるで、天候が荒れようとも突き進む冒険者のよう。

 

 開幕に持ってくる楽曲というのは、ライブの始まりを象徴するといっても過言ではないと思います。だからこそのインパクトに残る、ライブを盛り上げる一曲を持ってこなければなりません。

 

 そんな勝負曲として持ってきたのは「ノーサレンダー」でした。とにかくイントロから疾走感のある楽曲。サビでジャンプするのが気持ちよくて、いつも笑顔全開の斉藤さんに引っ張られているような気がします。

 

 序盤に私は斉藤さんに指を刺されました。完全に狙って打ってきたであろうファンサに崩れ落ちたのは、きっと斉藤さんしか知らないでしょう。それはもう綺麗に、私はう……と電撃が走ったかのような衝撃を受けました。

 

「月で星で太陽だ!」では、「ノーサレンダー」で築き上げた勢いを殺さずに、更に盛り上げていく斉藤さん。彼女の溢れんばかりのエネルギーをぶつけるように、会場も声は出せずとも大盛り上がり。

    月にも、星にも、太陽にも負けない輝きを放つ彼女の姿に、目を奪われてしまう自分がいました。

 

    続いては「親愛なるMyメン」を披露。待て、待ってください。

    どこにその体力が残っているのですか?斉藤朱夏さん七不思議(そんなものはない)のひとつ斉藤朱夏さんの体力お化けは何なのか?」という疑問がまた浮き彫りになってきました。

    ふんわりとした日常に溶け込む歌で、フレーズもみんなで楽しめるような言葉が入っており、「揺れろー!」の掛け声に合わせて、左右に揺られたり、クラップがとても楽しい1曲ですよね。

 

    さて、3曲もやったしそろそろMCかなぁ……なんて考えていた私の鼓膜に鳴り響いた「パッパッパッ」の声。

    一緒に踊ろう!とほぼセットリストに組んでくださっている「パパパ」に、もう私は笑いが止まりませんでした。

 

    いや、この人、休ませる気ないやん!

 

    良い意味ですよ?勿論。時期はまだ4月とは言え、このライブハウスは夏でした。この季節にあんなにも汗をかいたのは初めてです。

    でも不思議と辛くはない。辛くはないんですよね。何故って、そりゃあ……目の前の"キミ"が楽しそうなんだから。

 

"キミ"へ届け

    MCでは、いつもの斉藤さんが戻ってきましたね。あれだけ遊んでいたはずなのに、そのことを微塵も感じさせない満面の笑顔。惚れないわけがないです。

  

    次のパートは、大切な誰かへと贈る歌のようにも思えました。「恋のルーレット」は、その楽曲名通りいじらしくも愛らしい歌い方と表情に、ときめく人も多かったのではないでしょうか?

    これまたクラップがとても楽しい曲で、何度も披露されてきているのか、会場は何も言わずとも揃った拍手になるのは凄いことですよね。

 

    そして「シャボン」は、私が斉藤朱夏さんを強く意識した楽曲でもあります。意識するという表現は若干違うかもしれませんが、「あ、斉藤さんってそんな表情も見せるんだ」と思えた瞬間でもあります。

    大切な誰かを、大切な時間を思う。そんな「シャボン」という楽曲のもつ儚さ、シャボン玉がいつか弾けて消えてしまうことへ重ねて歌う斉藤さんの姿が、ずっと脳裏に刻まれているのです。

    シャボン玉のように、私の目から頬へと流れていった何かが弾けていったような気がしました。

 

    このパートのラストを飾ったのは「セカイノハテ」でした。選ばれたのは、ほにゃららでした……みたいなノリで書いてますけど、そういう意図はなく、単純にこの曲は私の社会人1年目を救ってくれた曲なんですよね。

    

大丈夫 大丈夫

神様よりも自分信じて

 

    と歌う斉藤さん。自分の胸に手を当ててから、前へと突き出すこの曲がもつ力に、ずっと背中を押されてきました。

    だからこそ、未だにこの曲のイントロが流れると「うわぁ……」と声もなく多動してしまう自分がいます。(怖すぎる)

 

イッパイイッパイアソボー!

    MCを挟んだ上で、続いて始まったのは振り付け講座。このツアーで「最強じゃん?」の振り付けがついたのは皆さんご存知だとは思いますが、初めてこのツアー参加の方のためにもこうやって講座を開いてくれるのは凄く有難いですね。

    

    私も事前知識としては頭に入れてはいるものの、やはり実践経験がないので不安はありました。こうやって一緒に練習が出来るのは、不安を期待へと変えてくれるものです。

 

「だってウチらって、最強じゃーん!」から始まるこの楽曲。先日『summer night party shuka saito × MANGART BEAMS』でもミニライブとして披露されていましたが、この掛け声があると本当に何でも出来そうな気がして、力が湧いてきます。

 

    あとは、もう振り付けがシンプルで楽しい。この一言に尽きます。「え?振り付け?」「無理無理できるわけないよ」って方でも、大丈夫。出来ます。私も出来たので!

    気になる方は、斉藤朱夏さんの公式ついっ……失礼しました、公式X(Twitter)を見ていただけると大丈夫だと思います。

     世界一最強な彼女と、最強な私たちとで熱いライブを作り上げませんか……?

 

    畳み掛けるかのように「ゼンシンゼンレイ」を歌い上げる斉藤さん。その文字通り、彼女はライブハウスをゼンシンゼンレイで楽しみ、ゼンシンゼンレイで盛り上げ、ゼンシンゼンレイで遊びます。

    だから、私たちも一緒に遊びたくなってしまう。

 

    人を惹きつける、導くというのはカリスマ性が必要なのかもしれません。凛としていて、毅然とした態度で、冷静に対処する。その力があるからこそ、ついて行きたいと思う場面もあります。

    それと同じくらい何事も楽しんでいる、誰よりも楽しんでいる人がいると、不思議と惹き付けられる経験はありませんか?

 

    それが、斉藤朱夏さんです。

 

    ライブハウスツアーを、この瞬間を、誰よりも楽しんでいるからこそ、私たちも楽しく遊んでしまう。

    そんな斉藤さんともっともっとやりたいこと、したいこと、ありますよね?

    じゃあ、それはもう「イッパイアッテナ」ではしゃぐしかないんですよねぇ。ひたすらにジャンプするのが堪らなく楽しい。疲れてるはずなのに、何故か跳びたくなってしまう。

    まるで斉藤さんが「イッパイイッパイアソボー!」とでも言っているような気がして、遊びたくなってしまうんですよね。

    ステージ上で思いっきり身体を動かす彼女をずっと見ていたくて、同じように走りたくて……でも時々無理しそうになる。

 

    そんな時に、斉藤さんは「もう無理、でも走る」と声を上げてくれます。どん底にいようが、どんな困難が待ち受けていようが、走り続ける。

    ステージ上で、打ち砕かれたかのようにしゃがみ、落ち込む姿を見せながらも、必死に前を向きがむしゃらに歌う姿は、見る人全てを惹き付け、力を与えてくれます。

 

「止まらないで」と、そう歌にしてくれます。斉藤さんからのメッセージが、強く強く心に響いて……あぁ、またひとつ自分は前を進む勇気を貰ってしまったような気がします。

    心にそっと灯火をつけてくれるその歌声に、私はずっと……恋焦がれているのかもしれません。

    水分がかなり持っていかれましたね。息もあがり、汗が頬を伝います。

    さて、そろそろ休憩かと思いますよね?

    いいえ、斉藤さんはこれまでが準備運動で、これからが本番です。追い打ちをかけるかのように銅鑼がステージへと出てきます。「あ、お疲れ様です」と何故かその運んできたスタッフに声を掛ける様子が見られ、和やかな空気が漂います。

 

    ドーン!と大きな銅鑼の音から始まる「僕らはジーニアス」は、『斉藤朱夏─朱演2022“くもり空の向こう側”─』ではサプライズでの新曲として披露されましたね。

    イントロから、拳を前へと突き出す強気な斉藤さんが見られたり、サビでは掛け声に合わせて全員でジャンプするポイントも楽しい楽曲だと思います。

    

ヘイ やりたいようにやろうぜ

僕らは誰もがジーニアス

 

    この後のMCで、斉藤さんは「この銅鑼をみんなが叩いたら面白そうじゃない?」と話していた記憶があります。いや、もしかしたら生放送だったかもしれませんが、そういう"キミ"と出来ることを全部考えてくれる彼女の優しさに、私はまた心が温かくなるのです。

 

約束の歌をここに

    この時何を語っていたのか、自分が何を思っていたのか。今となってはあまり覚えていません。ですが、この「ハイタッチ」という曲で見せてもらった景色は確かに覚えています。

 

    斉藤朱夏さんから贈られたエール。それは、ハイタッチのポーズ。手を差し出して、ここにいる、今この瞬間を共有してくれる"キミ"と作り上げた大きな波。

    その波は、私の心のモヤモヤを攫っていき、爽やかな音を運んでくれました。丁度この頃、私はあまり職場で上手くいかず、悩むことが多かった時期でした。

    詳しくは話すことは出来ないのですが、この「ハイタッチ」のおかげで、心底救われました。

 

でもね 送らせて僕からのエール
ほんのささやかなおまじない

 

    おまじないだなんて彼女は言いますが、そのおまじないが、私にとっては大きな魔法に変わっていたんですよね。

    不思議ですよね。救いってほんのちょっとあればいいって。そのほんのちょっと、ほんのささやかってのがまた良くて。

    これがもしいっぱい!だとか、沢山!だとかっていう話であったら、「いや、ちょ、あの、そんなに……」みたいに謙遜してしまいそうで。日本人、遠慮しがちな所が多いですからね。

    だからこそのこの距離感、共有できる小さな言葉が、あの当時の私を救ってくれました。

 

    本編のラストを飾るのは「声をきかせて」でした。その言葉の通り、私たちの声は斉藤さんには届くことはありませんでした。なぜなら、声出しが出来なかったから。

    この4月は、声出しがOKのライブも別界隈ではありました。当然、声出しが出来るものだと思うことでしょう。

 

    それでも敢えて……斉藤さんはやらなかった。それは、彼女がMCで語った想いに全て詰まっていたと思います。

 

「始まりのあの場所で、私は声出しを解禁したい」

 

    言葉は違っていたかもしれませんが、その想いは読者の皆様に伝わるでしょうか。始まりのあの場所というのは、東京・TSUTAYA O-EASTのことです。ツアーの初日、斉藤朱夏さんの誕生日に行われるライブ会場となるこの場所は、2019年11月7日(木)に初のソロワンマンライブ「朱演 2019『くつひもの結び方』」を行った場所です。

 

「その公演の後に……声を奪われました」

 

    思うようにいかない日々。声を聞きたいのに、聞くことを許されない。やりたいことも、したいことも満足に出来ないもどかしさを抱えながら斉藤さんはここまで走ってきたことを吐露しました。

    その表情には、寂しさ、悔しさ……様々な感情が乗っていたようにも思えます。

    だけれども、その声出しのタイミングを自分の始まりと重ねることで、もう一度始めたい。ここから……という彼女の想いがあったんだと思います。

 

    一個人の考えなのですが、なんで「かんちがいの冒険者なんだろう」ってずっと考えていて。「勘違い」というフレーズは、「僕らはジーニアス」にも入ってはいますが……私は、これはいい意味での勘違いなのかなと思いました。

 

「声出しOKなのに、何故声出しをさせてくれないの?」という疑問が沸き起こるのは確かなことです。ただそこを、敢えて……理解した上でやらなかった。

 

    それは、勘違いでもなんでもなくて「かんちがいだっていいじゃん。」って失敗を笑う斉藤さんがいるように見えて。いや、失敗でもないはずなんですよね。だって「声出しは、ツアーからにしたい!」という彼女の芯が通っているわけですから

 

    だから、このツアーは斉藤さんにとっても、私たちにとっても冒険者としての旅路の途中なんだと思いました。まだまだ私たちは、道半ば。夢の途中を歩む1人の若人ですから。

 そのMCの言葉を裏付けるかのように歌う「声をきかせて」は、あまりにも物語として繋がっていて。あぁ、早くその場所で声を出したい!と想いは増していくばかり。

 

出会ってくれて ありがとう

そばに居てくれて ありがとう

信じてくれて ありがとう

宝物くれて ありがとう

 

「ありがとう」と視線を向けながら歌う斉藤さんに、こちらこそありがとう!の気持ちを届けたくて、クラップをする手に力が篭もります。

    少しでも、ほんの少しでも……彼女に感謝の気持ちが届きますように。彼女の思い描く夢が、形となりますように。

    今はただこの景色を、この音を、空気を……噛み締めさせてください。

 

終わりに

    最後の一音まで、鼓膜に焼き付けようとしていた姿がずっと残っていて。あぁ、またひとつ大切な宝物が増えてしまったなぁ……と、じんわりと胸に手を当てていました。

    斉藤さんらしい言葉や声、想いの表現の仕方。それら全部がストレートに突き刺さって、私も顔がぐしゃぐしゃだった気がします。

 

    終演後、気の合う友人が来てくれて、お互いに写真を撮ったことも懐かしいです。とにかく……とにかく楽しかったの一言に尽きます。

    声が出せなくても楽しいライブなのに、声が出せたらどんなライブになってしまうんでしょうか。

 

    ちなみに、この記事は「朱演2023 LIVE HOUSE TOUR『愛のやじるし』」の初演、東京公演終了直後に書いています。

   ですので、私は……いや、ここでは多く語らないこととしましょう。

    ツアーが終わるまでは、セットリストは秘密!と斉藤さんとの約束を守らなければなりませんので。ですので、敢えてここでは話しません。

 

    ただ、かんちがいだっていいじゃん!と強く笑う斉藤さんと、その斉藤さんを愛し、遊ぶ"キミ"が見れたことは間違いありません。

    もしライブハウスツアー、どこか都合つくよ!興味あるよ!って方は、一度足を運んで見てほしいなって思います。

 

    もちろん熱中症に気をつけながら、ですが大丈夫。斉藤さんもいるし、スタッフさんもいるし、"キミ"もいます。大丈夫。

    だから安心して飛び込んで欲しいなと思います。

 

    色々語りましたが、なんだかお腹が空いてきましたね。やっぱりここは日高屋で麺を食べるべきでしょうか。斉藤朱夏さんも誕生日を迎えたわけですし。

    次のライブへ向けて、栄養を蓄えておきましょう。

 

    かんちがいだって、世界一最強な私たちになるために。

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P.S. 斉藤朱夏さん、お誕生日おめでとうございます🎉貴方の向かう先の景色を、これからも一緒に見ていきます。

歌と音が奏でる物語〜「ラブオケ!Orchestral Concert」に寄せて~

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イントロ

 皆さん、こんにちは。さらいんです。

 改まった文章といいますか、きちんとした記事にするのは初めてなので、緊張しております。というのも、今回はライブレポ、イベントレポではなく、コンサートレポになります。

 

読者の皆様は、「ラブオケ!」という言葉、団体を知っていますか?「ラブオケ!」というのは、「ラブライブ!オーケストラ」の略称で、ラブライブ!シリーズの劇伴曲を演奏したい」という想いを持ったファン有志によって結成された企画型アマチュアオーケストラの方々のことです。

 

 知人が何人か参加しており、私も以前から活動は知っていました。音楽で、オーケストラでラブライブの世界を表現する。それが劇伴曲の魅力であり、あの東京ドームで聴いた浦の星交響楽団の演奏を想起させるようなワクワクしてしまう企画ですよね。

 

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 今回、2023年7月29日(土)パルテノン多摩にて演奏会を行うということで、私は非公式ライターになった気分で、お忍びで参加してきました。お忍びになっているのか分かりませんが、私にできることは「聴いた音、見た景色をそのまま言葉にする」のみです。

 

 言葉にして、ここに記すことで、ラブオケ!さんが築き上げてきた音楽を少しでも振り返る資料となっていただければ幸いです。そして、より多くの方へとラブオケ!さんの奏でる音楽が届いていけばいいな、と思っております。

 

 私は、吹奏楽を経験したこともなく、ほんの数年ピアノだけを弾いていた人間です。ですので、語る言葉が、鼓膜が捉えた音が正確ではない場合もございます。温かい目と耳で、私が綴る言葉を見て、耳を傾けてくださると幸いです。

 

    また、全てに触れることが出来ているか怪しいので、大変申し訳ないのですがもしかしたら特定の方へ……みたいな書き方も多々あることをお許しください。

    俺のことが書いてねぇ!!とか、そういうのももしかしたらあるかもしれません。今回、コンサートレポという記事の難しさを、書きながらひしひしと実感し、自分の経験の無さ、知識が欠けていることを呪っている程です。

    ですので、何卒朗らかな気持ちで見ていただけますと、大変有難いです。

 

夢物語のプロローグ〜プレコンサート〜

    12時20分。本編開幕の40分前にしか見れない夢物語があります。ほんの少しだけ早く来場した方々へと向けて、プロローグが奏でられました。それは、今日1日限りの、数十分だけしか見られない景色です。

    プロローグでは、「ラブライブ!」「ラブライブ!スーパースター!!」「蓮ノ空スクールアイドルクラブ」の3作品から、それぞれ演奏されました。

    基本的な編成は、フルート、クラリネットファゴットコントラバス、ヴァイオリン2人とピアノと管弦楽曲での編成のようですね。

 

Snow halation

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    イントロのピアノから冬を彷彿とさせる「Snow halation」は、ラブライブ!シリーズでも屈指の人気を誇ると思います。

    東京ドームを染めたオレンジ色の光は、皆様の記憶にも鮮明に残っていることでしょう。PV映像内で街路樹のイルミネーションの色が変化するのに合わせて、ファンが始めたことがこんなにも大きな一体感を生み出すことを、誰が想像出来たのでしょうか。

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    この曲のポイントのひとつとしては、冬を感じる鈴の音でしょうか。ドラムの音が入ると、途端にリズムが変わります。鼓動を刻むように打たれる打楽器、冬の優雅な景色を表現する弦楽器。

 

    とここまではあくまでも原曲のお話。今回はオーケストラ版にアレンジされているということで、どんな音色が聴けるのか楽しみにしていました。

    定刻。ピアノの音色が、このホールに響き渡ります。途端に世界は一瞬にして、あの冬景色へと移り変わり、白色の光が灯ります。

    添えるようにフルートとクラリネットの音が冬に溶け込み、熱を帯びていく曲色に、どこか沸き立つ心が抑えられません。

 

    基本的には、クラリネット、フルート、ファゴットがメロディーを担当していて、終始三重奏の歌声の重なりが華を咲かせていましたね。それを支えるようにコントラバス、ピアノが重低音を鳴らし、ヴァイオリンが永遠とも思えるひと時を奏でています。

    間奏パートは、ヴァイオリンの音色が響く編曲となっており、よりクライマックスへ向けての緊張感や高揚感を上げていくような音がホールに響いていました。

 

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届けて 切なさには

 

    穂乃果の歌声に合わせるように、音が重なり、観客の想いも重なる。オレンジ色のほのかな光が、彼らの演奏を照らしていました。

    アウトロでは、更にヴァイオリンが魅せます。なんと、サビのメロディーラインをヴァイオリンが弾いていたのです。 

    原曲ではなかったはずの編曲に、言葉が見つからいほどの感動を覚えました。最後の最後、楽曲たちの音が消え去る頃、静かに冬を告げるスレイベルの音が、私たちの心に切なさを届けるのでした。

 

微熱のワルツ


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    葉月恋のソロ楽曲でもある「微熱のワルツ」は、三拍子の舞曲。その名の通り、恋役の青山なぎささんが習っていたというバレエが遺憾無く発揮されたパフォーマンスでしたね。

 

   たおやかさを表現するように、ヴァイオリンの音色が旋律をなぞっている原曲と同様に、2人のヴァイオリンから生まれた音たちが、軽やかに踊り出します。その音たちに合わせて跳ねるピアノと、爽やかな風を吹かせるフルート、クラリネットファゴット

 

    なんと優雅で、贅沢な時間の流れでしょうか。間奏パートではピアノが艶やかに魅せ、聴衆を更に世界へと惹きこみ、低音がしっかりとそれを支えている。

    階段のように登る音階は、まるで葉月恋と青山さんがステップを刻んでいる情景が浮かび上がります。

    身体を揺らし、演奏する姿は色気さえ感じます。もう既に微熱のワルツに虜になっていました。


On your mark


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    蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ。ラブライブ!シリーズで1番末っ子のグループですが、私はそこまで深く携わってはいません。

    このラブオケ!に参加している友人からも「蓮はいいぞ!」と圧を掛けられているくらい、今コンテンツを熱く燃え上がらせています。

    そんな熱量を密かに隠しているような「On your mark」は、その楽曲タイトル通りリズミカルな曲調で、サビでは勢いが増す面白い楽曲です。

    こんなにもスピード感のある曲を、どのように演奏するのだろうか、と聴く度に疑問に思っていたのですが、なるほど……面白すぎやろ!というのが率直な感想です。

 

    イントロからヴァイオリンが魅せるのですが、観客のクラップを煽るように指を鳴らしてくれるのですから、こちらも手拍子する他ありません。正直惚れました。カッコよすぎです。

    どこから語ればいいのか、どう語ればいいのか、分からなくなるくらい情報量が多い演目だったのですが、個人的にはコントラバスの動きが凄いな……と見ておりました。

    ベース顔負けのスラップを繰り出していて、「え、コントラバスってそんな弾き方出来るんですか?」と吹奏楽の"す"の字も知らないオタクは思いました。

    プレコンサートにも関わらず、ここまでの音に圧倒されてしまい、終始笑いが堪えきれません。面白すぎる、熱すぎる。なんだ、この激しいぶつかり合いは……最高かよ……。と、独り言のようにこぼれ落ちていきました。

 

    プレコンサート終わり、小休憩が挟まります。その間は、ずっとこのプレコンの言葉を纏めておりました。そして、入場前に頂いたパンフレットをペラペラと捲っていました。

    今日の演目、チラシ……それから背表紙には奏者の一覧が。見覚えのある名前を何人かちらほらと見かけて、思わずニヤリとしてしまいましたね。

    ふと、よく遊んでいる友達……友達って言っていいよな?(何の確認)の横に、ひし形の印が入っていました。

    何だこれは、とよくよく見てみると「編曲」という文字が。「げっ!!」という変な声が出そうになるのを必死に堪えました。いや、凄いよ……凄いって……と、後にきちんと伝えようと心に決めました。

 

    会場アナウンスが入り、諸注意が。と、ふと何故か聞き覚えがあるような声だなぁ……と思いました。

 

「ん?桜内梨子ちゃん???」

 

    そう、梨子ちゃんの声色と非常に似ていたのです。ここまで似ていることってあるのでしょうか。本人が話しているような、でもどこか温かい気持ちにさせてくれる、そんな優しい声。

    読み方も緩急の付け方も、間の開け方も、全てが美しすぎて、開演前から天に召されておりました。


9人の輝き〜ラブライブ!サンシャイン!!

   静岡県沼津市の海辺の町、内浦にある私立浦の星女学院駿河湾のかたすみにある小さな高校で2年生の高海千歌を中心とした9人の少女たちが、大きな夢を抱いて立ち上がる物語。それが「ラブライブ!サンシャイン!!」です。

    ラブライブ!シリーズとして先頭を飾るこの作品は、私がこの先もずっと1番好きなアニメだと言い続けることでしょう。

    今は、漢字の沼津ではなく、カタカナのヌマヅの世界が描かれていますが、何年経ってもまだまだこの作品の魅力に惹かれる人は多くいると思います。

    この公演が開催される日にも、沼津の狩野川という場所で花火大会があります。私も、このコンサートが終わり次第向かう予定となっています。

    どこまでも青く澄んだ彼女たち9人の紡ぐ作品と音楽は、水が流れるように滞りなく奏でられるのでした。

 

M1.Main theme of LoveLive!Sunshine!!

ラブライブ!サンシャイン‼」という物語の始まりを飾る一曲。加藤達也さん率いる浦の星交響楽団が、東京ドームにて演奏したことも記憶に新しいのではないでしょうか。

 この曲は、やはりオーケストラであってこそ光る曲だと思います。その音数の多さ、楽器隊の華やかさ、加えて毎回微妙に違ったアレンジが施されている、というのも大きな魅力のひとつです。

 また、本楽曲はサントラとしてでなく、歌唱曲としても生まれ変わったことも皆さんはご存じかと思います。6thライブツアーが予定され、そのテーマソングとして作られた「smile smile ship Start!」は、各ライブにおいて重要な立ち位置を任される曲となっています。


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 開幕から弦楽器、金管楽器の重奏が一気に物語の世界へと引き込み、軽やかにピアノの音色が駆け抜けます。そこへ入ってくる木管楽器のメロディー。軽快なステップを踏むように、高らかに鳴り響く音たちに鳥肌が止まりません。

 

 緩やかに、穏やかに、海のさざ波のようにしっとりと聴かせるパートでは、魅せます。そして、スクリーンに映像が映る頃、舞台を作り上げるために再び音たちは集います。Aqoursという輝きの元で、「ラブライブ!サンシャイン‼」を届けるために、転調し、彼女たちの舞台を作り上げる。

 

 そんな始まりを飾るに最も相応しい楽曲は、あの瞬間、聴いた者すべての心臓を高鳴らせたことでしょう。

 

    今回の「Main theme of LoveLive! Sunshine!!」は、4thライブでのアレンジと見受けられました。というのも、4thライブは個人的に特徴があると思っていまして……緩やかになるパートで、ピアノの音が高い音を鳴らすのです。

 

    その音が非常に大好きでして、「優勝……」と1人ガッツポーズしたのは、誰にも知られなかったことでしょう。

    

M2.DETERMINATION

 物語のカギを握る場面で、数多く使われている楽曲。パッと私が思いつくのは、TVアニメ1期13話「サンシャイン‼」で、本番を控えた各学年のメンバーたちが、想いを語るシーンです。

 

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「さ、あとはスクールアイドルとなって、ステージで堕天するだけ!」
「うん!」
「黄昏の理解者ずら・・・。」

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「感謝するのは私だよ・・・。果南とダイヤがいたからスクールアイドルになって、ずっと2人が待っててくれたから、諦めずに来られたの・・・。」

「あの時置いてきたものを、もう一度取り戻そう!」
「もちろんですわ!」

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「不思議だな。内浦に引っ越してきた時は、こんな未来が来るなんて思ってもみなかった・・・。」
「千歌ちゃんがいたからだね。」

「それだけじゃないよ。ラブライブがあったから。μ'sがいたから。スクールアイドルがいたから。曜ちゃんと梨子ちゃんがいたから!」

 

「FRIENDSHIP」と若干似ている所があり、違いは難しいのですが、ここ!というタイミングでドラムが入ってくることが特徴です。出だしは静かに、聴かせるという表現がまさしく当てはまります。

 後半の盛り上がりへ向けて息を合わせた演奏は、聴く人の涙腺を緩ませる力があります。千歌たちの心情の変化だけでなく、未来へ向けて走り出す「決意」を感じます。

 

「輝くって楽しむこと。」

 

    その言葉通り、劇伴を演奏する奏者の皆さんは真剣な表情と、抑えきれない興奮が混じっているように見えました。


M3.私たちの輝きはそこに

 TVアニメ2期「私たちの輝き」にて演奏されたOST千歌が、紙飛行機へと想いの丈をぶつけ、その紙飛行機を追い掛け、内浦の海沿いを走り続けるシーンが描写されます。

 

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「行けー!飛べぇぇー!!」

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 柔らかいピアノとアコースティックギターの音が、走り出した千歌の背中をそっと押し出しているような気がして、心が温かくなります。管楽器がメロディーラインをなぞるように、千歌もまた浦の星女学院の輝跡を辿ります。

 

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「ごめんなさい」

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「くんくん、制服ー!」

「「あ、ダメ!」」

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「離して!離せって言ってるの!」

「良いというまで離さない!」
「二人共おやめなさい!みんな見てますわよ!」

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「ルビィ!スクールアイドルがやりたい!花丸ちゃんと!」
「まるに出来るかな…」

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「変な事言うわよ、時々儀式とかするかも…リトルデーモンになれって言うかも…」

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「ワンツースリーフォー…今のところの移動はもう少し早く 」

「はい!」

「善子ちゃんは…」

ヨハネ!」

「ふふ、気持ち急いで」

「承知!空間移動使います」

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「私、嘘つきだ…泣かないって決めたよね。千歌…うっう…どうして、思い出しちゃうの…どうして聞こえてくるの…どうして…どうして…」

 

    溢れ出す千歌の涙。その涙が溢れ出たかのように鳴くエレクトリックギターの音色が、更に涙を助長させます。そして、千歌の鼓膜に響き「おーい!」という声。

 

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「普通の私の日常に、突然舞い降りた奇跡。何かに夢中になりたくて何かに全力になりたくて…。でも何をやって良いか分からなくて、燻っていた私の全てを吹き飛ばし、舞い降りた。それは…その輝きは!!」

 

ラブライブ!サンシャイン‼」という物語が始まった時のフレーズをなぞるように、千歌の独白が入ります。そして、体育館に着いた瞬間、音数は減ります。まるで、彼女の心情に寄り添うかのように……。

 幕が上がり、卒業したはずの3年生を含めたAqoursメンバーがステージで千歌を待っていました。歌おう、一緒に!という想いを込めるかのように、サウンドトラックは壮大さを表現していきます。

 

    アコースティックギターで合っていますでしょうか。個人的なお話でまた申し訳ないのですが、私はアコースティックギターの音が1番好きでして。

    恐らくそれは中学校の受験期に、μ'sのアコースティックギターメドレーを勉強のお供として聴いていたからだと思います。

    この劇伴曲では、ギターの音色が囁くように、囀るかのように……彩ってくれていました。あれ、なんでしょうね、目の前が凄くぼやけて見えています。不思議ですね、コンタクトをしているのですが。

 

M4.ONE FOR ALL

 ピアノの音色を鼓膜が捉えた瞬間、全身がぶわりと震えるのはなぜでしょうか。その話を何回、何十回と見返したからでしょうか。それとも、彼女たちの大きな挑戦を知っているからでしょうか。

「ONE FOR ALL」は、TVアニメ2期「Aqours WAVE」で物語を彩った楽曲です。予選大会を勝ち抜くために、かつての3年生が残したパフォーマンスに挑戦するAqours。その中でも、ひと際負担の大きい千歌の技は、何度練習しても成功しません。

 梨子にも内緒で、砂浜で練習を重ねる千歌果南が与えた早朝まで時間がない中、何度も宙を跳びます。1年生も駆けつけ、みんなが見守る中成功……することはありません。憤りをぶつけ、やり場のない気持ちを抱える千歌

 

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「あぁー!出来るパターンだろこれー!!何でだろう…何で出来ないんだろう…。梨子ちゃんも曜ちゃんも、皆こんなに応援してくれてるのに…嫌だ。嫌だよ!私、何もしてないのに!何も出来てないのに!」

 

 そんな千歌の葛藤を表現する弦楽器、木管楽器の音が心に染みます。重低音が更に深く心理描写を施し、メンバーたちの想いが次々と千歌へ集まります。

 

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「千歌ちゃん、今こうしてられるのは、誰のお陰?」

「それは学校の皆でしょ?町の人たちに、曜ちゃん、梨子ちゃん…それに…」

「一番大切な人を忘れてませんかー?」

「何?」

「今のAqoursができたのは、誰のお陰?最初にやろうと言ったのは誰?」

「それは…」

「千歌ちゃんがいたから、私はスクールアイドルを始めた」

「私もそう。皆だってそう」

「他の誰でも、今のAqoursは作れなかった。千歌ちゃんがいたから、今があるんだよ?その事は忘れないで」

 

 自分だけの力を信じてあげること。

 

 シンプルで分かりやすい回答だけれども、気付くことが難しい。そんな自分を信じ、笑い走り出した千歌の背中を押すように、転調し、更に高みへと昇っていくOSTとして、この「ONE FOR ALL」はとても大きな役割を担っています。

    このパートでは、ボーカルの方が3名登壇し、コーラスで劇伴曲を色付けて下さいました。前半パートがほとんどピアノと弦楽器というのは、中々に涙腺に来るものがありますね。

 

M5.Everything is here

 劇場版「Over The Next Rainbow」で、Aqours9人がもう一度だけ廃校となった浦の星女学院へ向かう場面で添えられたOST。ピアノとヴァイオリンの重なりが、夕暮れのあの情景をフラッシュバックさせます。

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 「大丈夫、無くならないよ。浦の星もこの校舎も、グラウンドも、図書室も、屋上も、部室も、海も砂浜も、バス停も、太陽も、船も空も、山も街も、Aqoursも…全部全部全部ここにある。ここに残っている。ゼロには絶対ならないんだよ。私たちの中に残って、ずっとそばにいる。ずっと一緒に歩いていく。全部私たちの一部なんだよ。だから…」

「全部全部全部ここにある。ここに残っている。」

 

    そんな千歌の言葉がぐっと心に響くような音楽は、自然と視界をぼやけさせます。拭っても拭っても、あの時抱いた感情が溢れ、また言葉にすることの難しい感情が溢れ出します。

    ピアノからチェロへ、チェロからヴァイオリンへ。想いのバトンを繋ぐかのように、メロディーラインを辿るその音たちは、どことなく儚さを帯びていて。

    1音1音が生み出される度に「あぁ、消えていかないで……」という気持ちが湧き上がります。けれども、千歌の「ここに残っている」という言葉のように、私たちの心には言葉にならない感情が残ります。

    コーラスの方々と「Uh〜」という声さえも美しい景色に消えていって、やがて思い出へと変わっていく。

    私の目元から、静かに涙が零れました。あぁ、自然と涙が出るってこういうとことなのか、と知りました。


M6.Brightest Melody


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 朝焼けに照らされて、舞い踊る9人の姿。屋上に、Saint Snowラブライブ!決勝を果たすために輝きを放つ9人は、私たちの脳裏にしっかりと焼き付いています。

 Aqoursとして最後に歌う楽曲。明るい曲調なのに、どこか切なさを感じる歌詞からは刻一刻と迫る別れを表現しているようで、終わりに向かうにつれて自然と感傷に浸ってしまいます。

 この曲が終わってしまえば、再び同じステージに上がることはありません。それぞれ1人ひとりの道を進んでいくことでしょう。だからこそ、今この瞬間の景色を刻むために、彼女たちは歌います。

 

    ボーカルとして9人のメンバーがステージに揃います。そして……後ろを向きました。まるで、オーケストラとボーカルで円を作っているような。

    特筆すべきは、ライティングです。私は今回敢えて渡辺月ちゃんが陣取るであろうポジションで聴かせていただきました。

 

    サビに近付くにつれて、演奏も華やかになっていくのですが、サビの歌唱に合わせて中央の3つの照明が強く光を放っていて、まるで朝焼けの夕陽を見ているような気持ちでした。

    一瞬朝焼けに目が眩んで、開けたらそこには9人の歌があって、奏でる音楽があって。そのどれもがこの瞬間しかないのだと思うと、何故か涙がまた溢れてくるのでした。

    最後の一音を噛み締めるように、私はそっと目を閉じました。

 

始まりの9人〜ラブライブ!

   秋葉原と神田と神保町という3つの街のはざまにある伝統校、音ノ木坂学院で統廃合を阻止しようとスクールアイドルを始めた高坂穂乃果。そして、彼女を中心とした9人の女子生徒たちが、歌を通じて沢山の人の心を動かす「みんなで叶える物語」を紡いでいきます。

   伝説の始まりとも言うべき「ラブライブ!」がなければ、今こうしてこの「ラブライブ!シリーズ」が続くことはありませんでした。

   まさしく先駆者たちの栄光。その栄光は、永遠に曇ることのない、どこまでも先を照らす光です。その光は、やがて夢を照らし、「みんなで叶える物語」へと生まれ変わりました。

    音楽の女神に愛された9人の歌は、永遠に。

 

M7.始まりの朝(メインテーマ)

ラブライブ!シリーズ」という言葉が生まれたのは、ミューズの存在があってこそ。TVアニメ第11話「最高のライブ」で使われていたことが印象に残っています。穂乃果の気持ちの高揚と重なるように奏でられ、「ラブライブ」に出場するμ'sの明るい未来を感じさせます。

 また、ライブの始まりを飾る劇伴でもあります。2021年1月18日、19日に開催された「LoveLive! Series 9th Anniversary ラブライブ!フェス」では、もう一度再結成したμ'sが見られるとファンの興奮は最高潮まで上り詰め、私自身鳥肌が立ったことを今も覚えています。

 ピアノの音と、弦楽器から始まり、そこへ金管楽器、パーカッションとリズミカルな演奏へと変わっていきます。軽やかに街を走り抜け、学校まで走るほのかの姿が想像できますね。

 期待に胸を膨らませるように、心なしか演奏している皆さんの表情も楽しげに見えますね。


M8.μ’sの始まり

 この曲は、皆さまも覚えがあるのではないでしょうか。TVアニメ第8話「やりたいことは」で、穂乃果絵里に手を差し伸べ、μ'sがついに9人揃う感動の場面です。絵里はずっと一人で、生徒会長として、学校を守り続けてきました。自分の想いを押し殺し、その本音をへとぶつけたシーンからも、悲痛な想いを抱きます。

 

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「なによ……なんとかしなくちゃいけなんだからしょうがないじゃない!私だって好きなことだけやって、それだけでなんとかなるならそうしたいわよ。自分が不器用なのはわかってる、でも。今更アイドルを始めようなんて、私が言えると思う?」

 

 そんな絵里へ向けて手を伸ばす穂乃果、そしてその穂乃果たちμ'sを月として見守り続けてきたも加入し、全員が揃います。

 パーカッション隊の作る音が、心臓の鼓動を思わせるようで、徐々に盛り上がっていく展開からも、ついに……ついに!という私たちの期待を奏でてくれているようで、奮えが止まりません。

    チャイムが、本当にこの劇伴曲では大きな役割を果たしていて。

   歌番組の合格・不合格を告げる音としての方が皆さんには馴染み深いと思うのですが、ここではやはり節目、始まりを告げるという意味合いもありますよね。

    あとは、シンバルでいいのでしょうか。あのクライマックス感といいますか、最高潮を表現するに相応しい音色は、私たちの心を奮い立たせるのでした。


M9.夢のあと

   ラブライブ!決勝という大舞台で、全てを出しきったμ's。このメンバーで歌う最後の曲を歌い、大成功へ導いた喜びと、歌い終えた悲しみを分かち合う彼女たちをそっと優しく包み込み、静かながらも壮大な曲です。

    ピアノとストリングスが更にその感情をリフレインさせ、観客のアンコールが脳内を叩くのは何故でしょうか。

 

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「このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない。……応援なんて全然貰えないかもしれない。……でも、一生懸命頑張って、私達がとにかく頑張って届けたい! 今、私達がここにいる! この想いを……!」

 

    穂乃果が語った想い、それはラブオケ!の皆さんの想いと重なっているように見えました。

 

ラブライブ!シリーズの劇伴曲を演奏したい」

 

   「やりたい」「したい」そんな小さなきっかけから始まったこのラブオケ!という企画、開催されたコンサートは、まさしく夢の舞台。練習を何度も重ね、その頑張って作り上げた音を、音楽を、皆さんに届けたい。

    そんな実直な想いが、ひしひしと伝わってきて、私はまたしても静かに目元を拭うのでした。


M10.ステージへと続く道

 劇場版「ラブライブ!The School Idol Movie」にて、穂乃果秋葉原に特設されたステージへと向けて駆け出すシーンで流れた劇伴曲です。

 前奏がピアノののみというこれまでにはない劇伴曲に、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。あまりここまでピアノの独奏が続いた劇伴曲はありませんからね。

 合流するかのように入る他の楽器たち。大勢のスクールアイドルたちが並んだ姿と重なりますね。

 

「伝えよう、スクールアイドルの…素晴らしさを!!」

 

    そう高らかに叫ぶ穂乃果の背中を後押しする劇伴曲です。ここではまたしてもピッコロ先輩(言い方)が、とても素敵で。弦楽器とピアノが織り成す寂しさを感じるような、しっとりした音色を一変させるような力を持っていた気がします。

    とこの辺でこの劇伴曲について触れるのは終わらせていただきます。

 

M11.僕らは今のなかで


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 TVアニメのOPを飾った「僕らは今のなかで」は、イントロから神曲間違いなし!と言わんばかりの王道曲です。当時、歌って踊るという2次元と3次元の融合がない中始まったこのコンテンツが、今や大家族となっているのはそれだけ珍しい作品であったことが伺えます。

 メンバーたちが着ているこの赤い衣装は、実際にキャストが着ていた衣装であり、逆輸入されているのも特徴です。

 

    イントロのシンセの部分?というのでしょうか。電子音のパートをオーケストラアレンジですと、鉄琴がその役目を果たしていましたね。

    ボーカル9人も、後ろを向かず、正面を向いていましたが、その姿はどこか信じているように見えました。

 

    サビのパートでは、拳を突き上げる奏者の皆さんがいましたね。それに呼応するように、私たち観客も拳を、光るキラキラを突き上げます。

    もう身についたかのように自然と振りをしてしまうのは、それだけ長年この曲が愛されてきている証拠ですよね。

    ギターサウンドが間奏ではかっこよく決まっていましたね。その方は元々別の団体で、演奏されている所を見たことがあったので、本領発揮しているなぁ……かっこいいなぁ……と、更に熱いパッションが溢れだしました。

 

    最後の1音まで丁寧に、丁寧に。労わるように演奏する奏者の皆さんの姿から、曲への愛とリスペクトを感じました。

 

煌めく9つ星〜ラブライブ!スーパースター!!〜

    私立結ヶ丘女子高等学校。表参道と原宿と青山という3つの街のはざまにある新設校で、澁谷かのんを中心とした5人の少女たちは"スクールアイドル"と出 出会います。

「私、やっぱり歌が好き! 歌でなにかを……叶えたい!!」

    そんなかのんたち5人の活動は更に瞬き、新たに4人が加入し、9人となった。まだ小さな星たちの、大きな想いが重なり、この先の宇宙の果てまで歌を響かせていくことでしょう。

 

    8月中旬から始まる4thライブツアーを前に、Liella!は11人となりました。今回の公演では、9人での編成でしたが、きっといつの日か11人のメンバーで歌う所が見られるかもしれないですね。

 

M12.Main Theme of LoveLive! Superstar!!

    Liella!のメインテーマを飾る本楽曲。「ラブライブ!スーパースター!!」と言うと、その公演数にも驚かれると思います。

   

    ライブの直前、始まる前、必ずこのメインテーマが流れ、メンバー紹介の映像が流れますよね。

    特に2期生が入ってからと言うものの、1期生5人の後を追うかのように光る4つの星の映像が印象に残っているので、「Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~」のことを思い出してしまいます。

 

    木管楽器金管楽器、弦楽器。全ての楽器たちが生み出す私を叶える物語。劇伴曲を演奏する機会がないのなら、作ってしまおう。

    そんな自分たちの力で、これまでの道のりを乗り越え、今日というコンサート当日を迎えている底力に、私は震えました。

    考えることがきっと山ほどあったことでしょう。編成、編曲、会場や練習時間の確保。スタッフの動きや、奏者同士の関係作り……キリがないくらい山ほどの話し合いや、音の会話を繰り返しての演奏であることを考えると、「無料で聴いてしまっていいのだろうか?」という気持ちになります。

 

    そのくらい音に圧倒されてしまい、言葉を紡ぐことさえ難しいなと感じる今でございます。

 

M13.ほんのちょっぴり〜Orchestra Ver.〜

 48秒。1分にも満たないこの劇伴曲は、TVアニメ第1話「まだ名もないキモチ」で、かのんが街中で歌声を初めて響かせた瞬間です。ヘッドホンをし、外界をシャットダウンすることで、自分の世界へと入り込むかのん。すべてを忘れるように、思いっきり歌う彼女の姿に、可可は衝撃を受けていましたね。

 

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    そんなかのんの声を担当していたのがNepiさん。初めて見るかも?と思っていたのですが、過去に見たことがありました。それはもう色んな場面であったり、あのひと夏の思い出であったり。

    澁谷かのんと言うと、やはり歌に着眼点は向けると思うのですが、その歌唱力の高さに脱帽致しました。

    この劇伴曲の魅力は、なんといっても伸びやかに歌う澁谷かのんの姿だと私は思っております。そんなかのんの自由さを表現するようにスポットライトが当たり、奏でられる音楽も遥か遠くまで響き渡りそうなくらい素敵なものでした。

 

M14.諦めない気持ち

    TVアニメ2話「スクールアイドル禁止!?」でかのんが曲のサンプルを千砂都に聞いてもらって、もっとがんばらなくちゃと決意を新たにトレーニングに励む場面で流れている曲です。  

 

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    運動が苦手ながらも懸命に努力を重ねる可可。かのから歌詞ノートを受け取り、「あきらめないキモチ」という想いをを歌に込めるかのん

    そんな2人の努力を後押しする曲でもありますが、私はどちらかというと、2期12話「私を叶える物語」のアバンの方が印象深いです。

 

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「かのんちゃんは世界に歌を響かせるんでしょ?小さいころからの夢だったよね?今こそ、その夢を叶えるチャンスなんだよ。私は、かのんちゃんに夢を叶えて欲しい。かのんちゃんにしか叶えられない夢を」

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「世界に歌を響かせるんでしょ?!今しかない……チャンスなんだよ……」

 

    夢を諦めようと……していたわけじゃないけれど、千砂都から見れば目の前のチャンスを掴み損ねているように見えたのかもしれません。

    劇伴曲のタイトルにもあるように諦めない気持ちというのは、何かを成し遂げる上で必ず必要な要因のひとつでもあります。

 

    憶測でしか語れませんが、きっと……きっと、主催の方を初めとした諦めの悪い方々(と言うと例え方が雑なのですが)が、その諦めない気持ちをもち続けてくれたから、この景色があるのだと改めて伝えたいのです。

    誰一人として、諦めずに歩み続けたからこそ、見られた景色があの日にあったはずですから。

 

M15.想いはひとつ

TVアニメ6話「夢見ていた」のシーン、千砂都かのんに憧れていたように、かのんもまた千砂都の姿に憧れを抱いていた。2人の想いはひとつであることを物語っていた劇伴曲ですね。

 

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「かのんちゃんに頼らないって! 今日ここで、かのんちゃんのできない事をできる自分になるんだって!」

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「じゃあふたり一緒だね!ふたりとも頑張ってきた。お互いがお互いを見て、お互いを大切に想って……」

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「私、かのんちゃんのできない事をできるようになる! かのんちゃんの歌みたいに、大好きで夢中になれるもの! 私も持てるように頑張る!」

「なんて、カッコ良いんだろうって・・・。私も、ちぃちゃんの事、見習わなきゃって・・・。マネできないくらい歌えるようにならなきゃって!」

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    オーボエの音があまりにも綺麗すぎて、思わず聴き入ってしまいました。そんなオーボエに見蕩れていると、途端に入ってくる弦楽器の音の波。かと思えば、揺蕩う水面のように奏でられるピアノの音。水面を打つようなチャイム。

    感情のジェットコースターかよ!とでも言うかのように、次々と表情を変えるこの劇伴曲にも、私は想いを馳せることしか出来ません。

 

    奏者の皆さんの音色ひとつひとつが、機会で出された音ではなく、生きた音。その生きた音を合わせることがどれだけ難しいことか。

    私自身ここ近年 、セッションと言いますか、収録のようなことを経験しまして、その時感じたことが「合わせるってこんなに難しいのかー!!!」ということです。

    吹奏楽を全くと言っていいほど経験せず、バンド経験もない、ただ1人奏でるピアノを触れる程度しかやってこなかった私にとって、その「合わせる」ということが非常に大変だったのです。

 

    だからこそ、あの人数で、この演奏をするというのがどれだけ凄いことか。想像するだけで鳥肌が止まりません。

 

M16.あなたのために

 こちらもTVアニメ10話「チェケラ!」にて、センターに立つすみれのために可可が作ったティアラを差し出し、風に飛ばされたそれをすみれちゃんが必死につかみ取る場面を彩った曲です。

 

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「可可があなたに任せたのは、あなたが相応しいと思ったからです。練習を見て、その歌声を聞いて。Liella!のセンターに相応しいと思ったからです。それだけの力があなたにはあると思ったからです。だから受け取りなさい。私が想いの全てを込めて、あなたのために作ったのですから。」

 

「あなたのために」

 

    まさしく可可の言葉通りの劇伴名……こういう所がどストレートに届くからこそ、ずるいですよね。

    前半部分が、どことなく不穏な空気を纏っているような気がします。ピアノの音色が、1人重圧に苦しんでいたすみれの心情を表しているような気がして、胸が締め付けられます。

 

    全てが合わさった、と思えばゆったりとした曲調へと変わり、更に最高到達点を上げてくるのはずるいと思います。そういった面ではティンパニの偉大さを感じますね。あの楽器が、更にドーン!(語彙力)と感情をぶつけるわけですから。

    とここまで色々語ってはいるのですが、「諦めない気持ち」「想いはひとつ」「あなたのために」の3曲の劇伴曲が、歌となっているのは皆さんもご存知だと思います。

 

    TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』第6話挿入歌/第8話挿入歌「常夏☆サンシャイン/Wish Song 【第8話盤】」のカップリング曲として入っている曲です。

    この劇伴曲を演奏しよう!と言い出した……失礼しました。考えた方がどなたなのか分かりませんが、完全にこれは「やっている」セットリストであると私は思います。

 

    間違いありません。これは、分かってて、やってますよね?(圧)   

 

M17.私のSymphony


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「始まりは君の空」のカップリング曲であり、劇中でも何度も何度も大切な場面で歌われ、ライブを重ねる毎にその曲色を変えてきたこの曲は、個人的にも大好きな曲です。

    あまり話してきてはいませんが、私がLiella!に興味をもったきっかけがこの「私のSymphony」だったので、思い入れのある楽曲とまた出逢わせてくださり、ありがとうございますという気持ちでいっぱいです。

 

    この曲は、公演によって年によって、様々な色を、景色を見せてくれる楽曲です。さて、どのバージョンで来るのかな?と待ち構えていた所、歌い出したのは……かのん

    つまりこの時点で、TVアニメ11話「もう一度、あの場所で」と思われます。

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    しかし、メンバーが9人既にいるのは何故だろうか。そう、最初の時点でボーカルの9人はステージにいるのです。となると、これは「Liella! First LoveLive! Tour ~Starlines~」のオマージュか?いやでも、あれは5人だし……と考えていると、歌い分けがされていきます。

 

「えぇ、えぇ……ちょ、えぇ……これって……」

 

    そう、これは9人でも歌うシンフォニーでもあります。つまり、2022年Verでもあるわけです。

    となると、これは公式が出している曲名のどれとも当てはまりません。ならば、恐らくこれは「私のSymphony〜ラブオケVer」ということでしょうか。

    

    絶妙にライティングが天才すぎますし、かのんの歌唱担当の方も、空に向かって掴む動作をしている、間奏のギターも光っているしで、大渋滞の感想を綴っております。

    この瞬間にしか生まれないシンフォニーに、心が沸き立ちます。全員が一緒になって、大きく手を振る。奏者も、歌手も、観客も、スタッフも。

 

    全員の音が重なりあって、どこまでも広がれ……と願うばかりです。

 

13色の虹〜虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

    東京・お台場にある、自由な校風と専攻の多様さで人気の高校虹ヶ咲学園で、スクールアイドルの魅力にときめいた普通科2年の高咲侑は、幼馴染の上原歩夢とともに、スクールアイドルの世界へと触れる。

    12人と1人の少女たちが描く虹の軌跡は、OVAでも今世界中へと届けられています。次はあなたの番、そう語る少女からのバトンは、確かに受け継がれていました。

 

M18.色とりどりの虹(メインテーマ)

    まずこの劇伴曲を見た時、μ'sよりのタイトルだなぁと思いました。μ'sと虹ヶ咲が「(メインテーマ)」と括っていて、AqoursとLiella!が「Main theme of LoveLive!○○」と表記しています。

    何かこれらは関係性があるのか気になる所ではありますが、それはさておき。

 

    ドラムの人にこの劇伴曲では目がいってしまいまして、まぁ楽しそうに叩いてるんですよね。勢いがあって……というか、この劇伴曲、めちゃくちゃ好きなのかなぁ……っていう感情がこっちにまで伝わってきて、見ていて気持ちいいくらいでした。

    記憶が正しければ、クラリネットのソロパートも素敵で……あぁ、こういう楽器ひとつひとつにフォーカスが当たる瞬間に立ち会えるというのは、ときめくしかないですね。

 

    劇中では、TVアニメ第9話「仲間でライバル」で、1度だけ流れていましたね。正直に申し上げますと、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の皆さんのライブに参加したことがないので、このメインテーマがイベントで使われているのか分かりませんが……。

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    何かを掴んだようなの姿が印象的でしたね。ここから、同好会のメンバーたちがどう動いていくのか。

    期待を押し上げるように、ファンファーレの音がホールに響き渡っていました。

 

M19.あなたと私と私たちの夢

    TVアニメ1話「始まりのトキメキ」で、せつ菜がスクールアイドルを辞めるという話を聞いた直後、歩夢が語り合う場面で、後ろに流れていた曲。

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「アイドルやるって、そういうことでしょ。自分の夢は、まだ、ないけどさ、夢を追いかけてる人を応援できたら、私も、何かが始まる。そんな気がしたんだけどな。」

 

「何かがはじまる」

    そんなの一言が染みるのは、劇伴曲のおかげでしょうか。キーボードの装飾音と鉄琴の呼吸のあったメロディーに、ただそっと隣に佇むように紡がれるヴァイオリンの音色が、心を癒してくれます。

    虹ヶ咲の曲は、華やかな印象が多かったのですが、こんなにもしっとりと気持ちの整理を付けさせてくれる曲もあるんだなぁ、と思いました。

 

    いや、全然気持ちの整理は出来ませんが。初めは切ない、悲しい曲にも思えたのですが、後者では転調し、これから明るい未来へと繋がっていくような……そんな予感を感じさせますね。

    突然話が変わるのですが、ハープの音色って、とても夜に聴くといいなあ、と思うのですが、この曲もアニメと同じように夕暮れか夜に聴くと、より一層染みるのかな、と感じました。

 

M20.虹のふもと

    ライブを終えた歩夢と合流するシーンでの劇伴曲。ステージを見なくていいの?という問い掛けに、少しでも多くの人に見てもらいたいと返す侑の姿が印象的でした。

    彼女が何故そこまで頑張るのか、それには想いがありました。

 

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「なんていうか、自信がほしいんだよね、私。今から新しい事やるって、やっぱり大変だろうし……。だからさ、このフェスティバルをやり切れたら、私だってきっと何とかなるって、怖がらないで自分の夢に向かっていけるはずだって、思いたいんだよね!」  

 

「自信がほしい」という一言にハッとさせられます。何か新しいことに挑戦する時、「いや、でも、できるか分からないし……」と気後れするほうが多いです。

 

    そんな自分を鼓舞するのは、やはり自信であって、人はその自信を付けるために練習をする、努力を重ねる。そうして成功体験を繰り返して、夢へと向かう原動力へ変える。夢へ向かって一歩踏み出そうか迷っている人の背中を押してあげる1曲だと思います。

 

    この曲をパルテノン多摩大ホールでやったことには、私は大きな意味があると思っていて。いや、分からないですよ、公式でもないので。だから、ここからはあくまでも自論ですからね。

    ここで話すのはタイミング的には違うので、もう少し後のMC辺りで話させてください。 

    フルートを吹かれている方、音色が優しくて、ずっと聴いていたいなってくらい素敵でした。(語彙力無くてすみません)


M21.虹の架け橋

    TVアニメ2期第1話話「新しいトキメキ」のラスト、圧倒的な嵐珠のパフォーマンスを見て、彼女からの言葉に返すの場面ですね。

 

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「やりたい事をやりたいって気持ちだったら
私だって負けてないつもり。今はまだ全然だけどね。私だって私のやり方で、この同好会で夢を叶えたいって思ってる。」

 

    夢へと向かって走り出したの決意と、その先を結ぶ架け橋となるような曲調が印象的です。底抜けに明るいような、思わず自分も!と駆け出したくなるような衝動に駆られます。

    シェイクを振るように刻むドラム……知識がないので調べました。(暴露していくスタイル)

    シェイクビートと言うらしいのですが、ここではそれが使われているんですかね……。これ、確信もないのに語るのは怖いのですが、そのビートの刻み方が、架け橋をかけているような気がして、堪らなく好きです。

    どことなくこの曲は、上がり下がりの激しい曲だと思うのですが……低い音から高い音へ。橋をかけるように、伸びやかな音たちには、思わずにやけてしまいます。

    転調してから刻むような演奏に変わっていく部分や、逆に最後はゆったりとピアノが入り、ストリングスで終わる所など……橋をかけ終えたかのような情景が浮かんできますね。

 

M22.First Live "with YOU"

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    1stライブと同じ名前をもった劇伴曲。2期13話「響け!ときめき――。」で、侑の元へ楽屋花と寄せ書きのメッセージが届いていたパートで奏でられていましたね。

 

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    ティンパニと、ヴァイオリンのトレモロがこれまたとても味わいを生み出していまして。始まりは厳かに、けれども段々後半へ続くに連れて、楽器たちが集っていく。

    あなたと一緒のライブ。そう語りかけてくるような劇伴曲。

    ラブオケ!さんも、これが言わば1stライブ。そのライブに持ってくるに相応しい1曲ですよね。2ndライブ、待ってます。(早い)

 

M23.NEO SKY,NEO MAP!


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    TVアニメ1期ED曲として、数々の公演で歌われてきた本楽曲。ラブオケ!公式さんからは、ずっと掛け声をして欲しいというツイートがされていました。

 

 

    声出しができる今だからこそ、今しかできないこのコンサートを作りたい。

    そんな奏者の皆様、関係者の皆様の熱い想いは……届いていました。確かにそこに、虹がかかりました。

 

    ライブのように「Hey!」と声を出す観客、歌声に想いを乗せるボーカルの方々、音に夢を託す奏者、ステージで輝く奏者を支える関係者の皆様。

    ここに、私が知りたかった虹の景色がありました。

 

    何故人は頑張れるのか。苦しいこともあって、辛いこともあって、それでもなおどうしてこんなにも夢への憧れを捨て去ろうとしないのか。

    これが答えなんですよね。

 

    この景色が答えなんですよね。

 

    みんなで叶える物語ってこういうことなんですよね。ひとりじゃできないことも、みんなとならできる。奏者だけじゃできないことも、観客がいればできる。

 

    なんだ、当たり前のようで凄く大切なことでした。この景色、私大好きなんですよね。

    何を俯瞰した話を、と思われるかもしれませんが、私は誰かが笑って、眩しいくらい輝いてる瞬間を見るのが世界一好きで。

    少し前に何十人での打ち上げなどしたこともありまして、私は主催。なんですけれども、楽しそうに飲んで、話して、笑ってる参加者の姿に胸が熱くなったんですよね。

 

    あぁ、笑顔が晴れるこの場所が大好きだって。

 

    多分それと似てるんだと思います。

    見たい、見たいんだ!

 

    この景色を。この瞬間を。

    そう感じさせる程のパフォーマンスを、ラブオケ!の皆さんから届けてもらったような気がします。

 

    私はラブオケ!さんの演奏、ボーカルの歌声、観客の声援、そのどれかに感動して泣いたのではなく、その全てが合わさったこの空間に居れることの有難さに涙を零しました。

    だからこそ、私は残さなきゃいけない。と勝手にひとり使命感を抱えていたのですが……それしか私が恩返し出来るものがないのです。

 

    素晴らしい音を奏でてくれたラブオケ!の皆さんに対して、私が出来ることは紡ぐことしかないのです。それしか想いを届けることが出来ない。

    だから今こうして筆を取っています。

 

    忘れません、あの景色を、歌声を、音色を。

 

夢物語のエピローグ〜アンコール〜

    全ての演目が終了し、割れんばかりの拍手が彼らへと送り出されます。

    すると、1人の方がマイクのある場所まで移動し、言葉を紡ぎ始めました。聞き覚えのある声、そうです。梨子ちゃんの声に似ている方です。

    ヴァイオリンを演奏されていたのか……とここでも驚いたのですが、少しそのMC……MCではないのかな、いやどういう立ち位置かあれですが、話に触れていきたいと思います。

 

ラブライブ!のシリーズに、オーケストラの可能性を感じた瞬間、2018年に開催された『Aqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~』でした。」

    そう語っていたことに、私も深い共感を得ました。あのライブは、今でも思い出せる程印象深く、心に鮮明に刻まれています。

    浦の星交響楽団が紡ぐ音楽は、私たちに様々な想いを巡らせ、発信させる力へと変わっていきました。

 

「演奏する機会がないのなら、自分でオケを作ってしまえばいいのではないか?と思い、親交のあったラブライバー2人に声をかけ、3人で始めました」

    自分で始めればいい。

    それはとても簡単なようで、難しいこと。私自身、その1歩目を踏み出すのはとても大変だと感じています。

    だからこそ、80名もの奏者を集め、こうしてコンサートを開くまでにどれ程の苦難があったのか計り知れません。

「多くの方にご来場いただきまして、本当にありがとうございます」と続きましたが、ありがとうを伝えたいのはこちらもなんですよね。その気持ちを込めて、拍手を贈ります。

 

    ここで、編曲をしてくれたメンバーの方々の紹介が入ります。私は知ってますよ。彼女が入っているのを。名前を呼ばれて立った貴方が、少し緊張しているようで、でも誇らしげな表情を浮かべていた気がします。

    なんだか私が嬉しくて、沢山拍手を贈ってしまった気がします。恥ずかしいです。

 

「今何かやりたいこと。やってみたいことがある人、いらっしゃると思います。高咲侑ちゃんの『次はあなたの番』というセリフが繋いだこの時間。ファンの皆さんからの拍手に応えて、アンコールを行いたいと思います!」

    ?????????

    いや、聴いてないです。いや、あの?え?

    アンコールという言葉。ライブで見られるやつですよね、コンサートのアンコールってあるんですねぇ。へぇ……。

 

    仕事放棄しないでください。はい。

    アンコールというとびっきりのサプライズ。何もかもが嬉しいのですが、さてアンコールでは何をやるのかと身構えていると、1人ボーカルの方が登壇してきました。

 

 

EN.1 Butterfly Wing

    そして披露したのは「Butterfly Wing」

    笑いが止まりません。最高のアンコールの幕開けです。この曲、オーケストラ映えする曲じゃねぇか……と独り言はすぐに彼女が生み出す世界に呑まれていきます。

    演奏は勿論なのですが、何よりも歌唱が凄すぎました。そこにウィーン・マルガレーテがいると思わせるほどの声。

    声質が似ているというレベルではなく、もうそこにマルガレーテがいました。怖い、と思わせるほどの圧倒的な程までの歌声の暴力。これが……と息を呑んでしまいました。

    照明が若干青みがかっていたのも、きっと合わせてでしょうね。いやぁ、あの世界観がまさかラブオケ!で見られるとは思わなかったので、言葉が見つかりません。

 

EN.2 エーデルシュタイン

    この曲が来たということは、もう当然あの曲も来ますよね。という謎の余裕が生まれた……わけではありません。

    もちろんエーデルシュタインでもズタボロにやられております。

 

「光れ」のタイミングで、ブラメロ同様に照らすのですが、その前に照明を落としてから光らせるのはずるいですよねっ話なんですよね。それに合わせて、ボーカルの方も顔を手で隠す動作とかもされていて……拘りが本当に凄いのがラブオケ!さん、分かってますよね。

    落ちサビ部分では、青い照明にしたりしなかったり……と細部まで妥協しないラブライブ!決勝の再現が、そこにはありました。

    アンコールとして、そしてダークホースとして、間違いなくこの公演のアンコールを飾るに相応しい曲でした。

 

「何かを始めるの一歩踏み出すことは、凄く勇気のいることだと思います」

    再び、言葉が会場に贈られます。その1歩を踏み出すために様々な葛藤があることを、感情を乗せ、緩急の付けて聴く人が耳を傾けたくなる、そんな話し方をされていました。

 

「その気持ちは偽りのない気持ちだと思います」

   その一言が、ぐっと心に突き刺さります。その偽りのない気持ちを具現化すること、表現することに臆病になってしまうから、敬遠してしまう時が多い。

    そうです、だって人なんですから。でもそれを応援してくれる人がいる、共感してくれる人がいる。

 

ラブライブ!シリーズの彼女たちのように、『こういうことをやりたいな!』『こういうことをやってみたいな!』という自分を信じて、今まで見たことのない景色を描いていくことが出来ると思います」 

青空Jumping Heart」の歌詞をなぞらえるように、今日来てくれた、この会場で一緒に物語を作ってくれた私たちへ、ラブオケ!さんが背中を押してくれます。

 

「ダイヤモンドは最初から輝いていたり、煌めいているわけではありません。時間をかけて磨かれて、輝き、煌めいて、色んな人たちをときめかせていくように、最初は1人だけれど、少しずつ輪が広がりながら、いつしかこの想いは誰かに繋がっていて、形になっていく」

    誰ですか、この言葉考えた人。先生怒らないから、出てきてください。

    とでも言いたいくらい、それぞれの作品のキーワードとなるような言葉が含まれています。「輝き」「煌めき」「ときめき」「繋ぐ」……全部、ラブライブ!シリーズから教えてもらったものです。

 

「ここにいるみんなで叶える物語、夢を叶えることができて本当に嬉しく思います。ありがとうございます」  

    こちらこそ、なんですよね。

    劇伴曲の魅力に取り憑かれた(表現の仕方)のは、高校生の時。ラブライブ!TVアニメ2期でした。

 

    私が一番好きな劇伴曲は「いつもどんな時も、全員のために」なのですが、この曲はTVアニメ2期第2話「優勝を目指して」で流れたものです。昔、拙い演奏ながら弾いたのも懐かしいですね。

 

 

 

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「いつもどんなときも全員のために…か…」

    そう呟く推しこと、西木野真姫。メンバーを想うその心はもちろんですが、何よりピアノが好きで好きで。あぁ、この曲は聴けなかったなぁ……と終演後思っていたら、ふと気付きました。

 

「あれ、これ僕らは今のなかでだったよな」と。

 

    つまり私は回収していたのですね。なんだか凄い時間を過ごしたよう気がします。

 

EN.3 SUNNY DAY SONG

    アンコールという時点で心のどこかでやってくれたらなぁ……と思う自分もいて。それが「ステージへと続く道」が奏でられた瞬間、確信に変わりました。

    確定演出じゃん。いやいや、それは。

    狂った人間の出来上がりです。頭を抱え、天井を見上げ、俯き……それの繰り返し。多動を繰り返し、挙句の果てには……涙。

    もう情緒がおかしいですよね。そのくらいでも嬉しい曲だったので。

 

    スクールアイドルの、スクールアイドルによる、スクールアイドルのための曲。それをここでやらないわけがない。

 

    ラブライブ!大好きな奴らの、ラブライブ!大好きな奴らによる、ラブライブ!大好きな奴らのための曲。

 

    言い方悪くなってますけれども、そのくらい暴れてます。なんでぇぇ!!!ってなってます。あ、ほら、演奏してる人たちも顔ニヤけてるじゃないですか。楽しそうじゃないですか。泣いてるじゃないですか。

 

    俺もですよ!!!っていう心境です。感情迷子です。全員が、3・2のポーズして、拳を作って、クラップして……もうそこに「大好き」が溢れていましたよね。

    あぁ、この曲ってどんな時も青春を蘇らせてくれる、魔法の曲なんだと思います。青春に捧げた私たちを称える曲、これだからオタクは辞められない。

 

EN.4 NEO SKY, NEO MAP!(ピアノアレンジVer)

 

「どこに向かうか、まだ分からないけど。面白そうな未来が待ってると、笑い合えるみんながいれば私たちは……!!」

 

    そんなメッセージが込められた選曲だったように思えます。敢えて私たち、と劇中でのセリフとは違うように書いたのですが、これはラブオケ!さんからという意味合いで書いております。

    ラブオケ!という団体は、これでひとつ節目を迎えることになったわけですが、どうなっていくのか私も分かりません。

    もしかしたら……!とあくまでも私は憶測でしか語れないので、触れることは出来ませんが、不思議とそれぞれの道を歩んでいけるような気がして、寂しい気持ちもあるけれど、清々しい気持ちの方が勝っています。

 

    だってこんなにも……感動で涙を零しているから。あぁ、私、このコンサートに感動したんだよな。ピアノの音色が、より心に染み渡っていって、また涙が零れてしまいます。

    本当に、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ビッグサプライズをありがとうございました!

 

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アウトロ

    ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。ライブレポに引けを取らない文字数となっておりますが、もう飽き飽きしている所ではないでしょうか。

 

    虹のふもとの時に少し話したのですが、このコンサートで伝えたかったこと、それは

 

「何かを始めることに遅いもないし、何かやってみたい!というその気持ちから一歩踏み出しませんか?」

 

ということだと思います。

    高咲侑からバトンを受け取ったラブオケ!さんが、今度は見知らぬ誰か、私たちの中で燻っている想いを抱えた誰かへとバトンを繋ぐ

 

    それが、ひとつ大きな裏テーマとしてもあったんじゃないかと私は思います。だから、私はそのバトンをもらって、こうしてブログを書きました。

    と言っても非公式ライターなので、別に書かなくても……っていう人もいるかもしれませんよね。だから、これは多分自己満足もあると思うんです。

 

    いいものはいい!よかった!だけで終わらせたくない。感動を与えられたものに対して、私はそれを返したい。よかったよって。だから、終演後友人たちへ会いに行きました。

 

    ……ここからは、私のあの日の出来事であり、友人たちとのやり取りです。

    終演後、奏者と語る機会があって……編曲した子と話しました。同い歳で頑張っていて、#SUKI_for_Aqoursの時も、伊波さんの時も、岬さんの時も、お世話になった子。

    その子の表情、やり切ったような、清々しい笑顔を見た瞬間、何かが決壊して。

 

「すげぇよかったよ……よかったんだよなぁ……なんか、上手く言えんけどよかった…」と涙ながらに語ってしまいました。

    その近くでは、岬さんの演奏動画でお世話になったサックスの方もいらっしゃって、本当にみっともなかったですね、自分が。

    どうやら、私につられてその子ももらい泣きしてしまったようで、抱き締めてしまったんですよ。もうこの感情どうしたらいいか、分からん!みたいな感覚で。

 

    その後は、サックスの方にも想いを伝えて。なんかもうよく分からん!って気持ちでしたが、とにかくよかった!……感動した……っていうお話を、ひたすらに続けていた気がします。

    そこへヴィオラを弾かれており、伊波さん合同でもお世話になった方がいらして……あ、その方にこのラブオケ!を先週辺りに誘われたのですが、私は発表当時からチケットを握っていたので、内緒にしておりました。

    だから少しだけ驚いた顔をされていたので、ニヤッとしてしまいましたね。今度の冬コミでもお世話になる話をして……とにかくよかった!って話を演者さんに伝えていた気がします。

 

    たかが劇伴曲、たかがコンサート、たかがアマチュア。分からないです、色んな方がいらっしゃるので。

 

    ただ私はあの日、感動して涙を流しました。これは嘘偽りのない本当の気持ちであり、ラブオケ!さんたちが奏でた物語に、心を動かされた人間がここにいるんだよっていうことを伝えさせてください。

 

    スタッフさん含め、90名近くの方が携わっていたと聞きます。それだけの人数で何かを成し遂げたということは、高咲侑ちゃんが言うように自信にも繋がったと思います。

 

    私もこのブログをもって、少しだけ自信になったような気がします。いつか……いつか公式ライターさんにでもなって、密着取材やらインタビューやりたいなぁと思ったり、思わなかったり。

    何はともあれ、まだまだ自分には力が足りないので、これからも研鑽していきます。

 

    長々と書きましたが、本当に素敵な時間を、物語を、音楽を──

 

ありがとうございました! 

(いい写真すぎて、もっとくださいさんになってます笑)

My Favorite Liella! Costume~あなたの好きな衣装は何ですか?六着目〜

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「ありがとうございました!」

  カメラマンから声が掛かり、今日の撮影が終わったようだ。

  私は今、とある現場にお邪魔している。メンバーの誕生日へ向けてどうやら動画を投稿するらしく、その撮影現場にお呼ばれしたのだ。

  センターで踊る彼女が、今日私がインタビューさせていただく相手だ。溌剌な表情で、メンバーを引っ張るだけでなく、時にはコミカルな言動で空気を変える力をもっている。

  タイミングを見計らって、私は彼女へと声を掛けた。

 

「あの、撮影お疲れ様でした!」

「あ!お疲れ様です!!えっと、インタビューでしたよね!」

「はい、さらいんと申します。なっつんさん、本日はよろしくお願いします!」

「こちらこそよろしくお願いします!」

 

  このままでいいですかね?と彼女は笑った。全然大丈夫です、私も座りますね、と断りを入れて腰を下ろす。床はなんとなく落ち着く。

 

「ストレッチしながらでも大丈夫ですか?」

と彼女は応えた。大丈夫です!と答えると、さらいんさんも正座なんて堅苦しいんで……と、笑いかけてくれた。

  お言葉に甘えて、自分も1番落ち着く体勢を取った。

 

─では早速今回の取材について説明させていただきますね。今回の取材は、企画のひとつでして……題しまして「My Favorite Liella! Costume」好きなLiella!の衣装についてゲストさんにお聞きし、より衣装のことをゲストさんにも、そして読者の皆さんにも好きになってもらおうという企画です。原宿を散策しながら「自分の好きな衣装」について考えていた時に企画を思いつき、こうして始めた次第です。踊ってみた!をやられており、コピーユニットとしても幅広く活動されているなっつんさんに、今回はインタビューをしていきたいと思います。

 

「お手柔らかにお願いします!」

 

ーそれでは一つ目の質問から。好きな食べ物は何ですか。

 

「あ、そんな感じなんですね。(笑)私は、粉ものが好きです。特にたこ焼き!」

 

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ーたこ焼きですか!

 

「粉ものそれ自体の味が好きというのもあるんですが、基本的にお好み焼きにしろもんじゃにしろ、他人と一緒につつくのが基本スタイルじゃないですか。そういう料理は他にもいくつかあるとは思いますが、肩肘張らずに気軽に誘えて、目の前で出来ていく過程も一緒に楽しめて、同じ鉄板を囲んでワイワイ食べられるという意味で粉ものが全般大好きです。私は現在Liella!のコピーダンスユニットで活動をしているんですが、この前メンバーとたこ焼きパーティー兼ライブ鑑賞会をしまして。やいのやいの言いながらたこ焼きをつつくのがめちゃくちゃ楽しくて美味しくて、たこ焼きを1番にあげました。こんな活動をしています!」

 

youtu.be

 

ー仲間とわいわいやりながら、たこ焼きを作る。最高に楽しい時間ですね。動画も拝見させていただきましたが……数多く投稿されていて、何度も見てしまいました!続いて、好きな言葉を聞いても宜しいですか?


「好きな言葉……だと難しいですが、モットーは『出来るかどうかじゃない、できた時に楽しいかどうかだ』です。」

 

─なるほど……。なんだかどこかの言葉に似ているような、似てないような。理由などありますか?


「私は頭でっかちというか、結構頭で色んなことを考えてから行動に移すタイプというか、つい始める前に色々なことを尻込みしてしまうところがあるんです。先述したLiella!のコピーダンスユニット以外にも、結構長いことラブライブ!シリーズのコピーダンス活動を続けているんですが、ステージで発表したり動画を公開するようなものって、同じ二次創作であっても絵とか文章などに比べてその場一発勝負なぶん、なかなか思い切りよく"やるぞ!"って言えないことが多くて、それもあっていろいろなことにやりすぎなくらい慎重になってしまった時期があったんです。そんな時にラブライブ!無印の劇場版を見返していたら、一言一句正しいわけじゃないんですが穂乃果ちゃんが似たようなことを言ってて。「これだ!」って思ったんです。」

 

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本気ですか?

今から間に合うの?

そうよ!どれだけ大変だと思ってるのよ

時間はないけど、もしできたら面白いと思わない?

いいやん!ウチは賛成!

面白そうにゃー

じ!実現したらこれはすごいイベントになりますよ!?

えへっスクールアイドルにこにーにとって不足なし!

そうだね!世界でいちばん素敵なライブ!

たしかに、それは今までで一番楽しいライブかもしれませんね!

みんな!

ラブライブ!The School Idol Movieより〉

 

できた時に楽しそうだったら難しくてもまず飛び込んでみる。提案してみる。そう決めてからは周りにすごくポジティブな人が増えたり、このインタビューもそうですけど、たくさんの企画やステージにお声がけいただくチャンスが増えた感じがしています。やっぱり"やるったらやる!"ってマインドの人のところには良いチャンスが巡ってくるものなんだなと実感して、出来るだけ色んなことへの挑戦を恐れないようにしています。」

 

─「やるったらやる!」という彼女の言葉に、こんなにも引っ張る力があって、なるべくしてなったμ'sのリーダーであり、その想いを投影して生きるなっつんさんだから、人が集まるのですね。それでは、徐々にLiella!の話へと移っていきます。「ラブライブ!スーパースター!!」の好きなキャラクターとキャストさんは誰ですか?

 

「キャラは唐可可ちゃんが好きなんですが、キャストの推しは伊達さゆりさんと絵森彩さんです。」

 

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「可可ちゃんは、天真爛漫な一方で強がりなところや、身体能力では劣りながらもそのぶんスクールアイドルに対する熱意は誰よりも持っているところなど、共感できる部分が多くて好きになりました。1期3話のだいじょうぶ、だいじょうぶ…って自分に言い聞かせているシーンがとどめでしたね。ああいうのに弱いんです、私…!」

 

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「大丈夫……。大丈夫……。大丈夫……。」

「可可ちゃん……。」

ラブライブ!スーパースター!!TVアニメ第3話「クーカー」より〉

 

「推しが凛→千歌→せつ菜と来ているので多分かのんちゃんだろうな…と思ってたので、自分でも意外です。もちろんかのんちゃんのことも大好きですが!」

 

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「伊達さゆりさんに関しては、先述したLiella!のコピーダンスユニットで彼女の踊るパートを担当させて頂いているんですが、そのなかで気が付いたら好きになっていました。コピーするためにライブやファンミーティングの映像を食い入るように観ているうちに動きのクセやファンサの全力さというか、小さい身体を全力で動かしている感じがすごく可愛くて…。」

 

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「絵森さんは最初に2期生の発表があった時の一目惚れでした。率直にいうとビジュが好きです。」

 

─それぞれの推しへの愛を存分に語っていただきありがとうございます。映像を食い入るように見ていたらそれは……好きになってしまいますね。では、次に好きな楽曲は何ですか?

 

「たくさんあるのですが、ひとつだけ挙げるとしたら『Dancing Heart La-Pa-Pa-Pa!』です!」

 


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─Liella!のデビューアルバムの「始まりは君の空」のカップリング曲ですね。どうしてこちらを?

 

「振り付けがめちゃくちゃかわいいのと、わちゃわちゃ感というか、夏フェスでポップなバンドとかアイドルグループがやってそうな、突き抜けるようなテンション感がすごく好きです。最初に楽曲を聴いた時にパッと思ったのが、めちゃくちゃMrs.GREENAPPLEっぽいなってことでした。そうでない楽曲ももちろんあるんですが、『青と夏』とか『サママ・フェスティバル!』みたいな、底抜けに明るい曲が印象的なバンドだと私は思っていて、らっぱっぱ!という印象的なフレーズとか、リズム隊の雰囲気が似ているな、と。」


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─ミセスですか!これまた新しい捉え方ですね。

 

「数年前夏フェスに行った際、偶然彼らのパフォーマンスを目にする機会があったんです。バンド自体もそうなんですけど、最前の方で盛り上がっていたのが高校生くらいの女の子たちだったのがすごく記憶に残っていますね。ラブライブ!シリーズの作曲が出来る子って、今まではどちらかというとクラシック畑でピアニストやってる子だったと思うんですけど、かのんちゃんはそうじゃなくて、最初の地点でギターを弾くことが明かされていて。どういう音楽に触れてきた子なのかな?と思っていた時にシングル『始まりは君の空』でこの曲が発表されて、すごくそれが腑に落ちたというか、フェスで盛り上がってた高校生たちと澁谷かのんが私の中で重なったというか、かのんの音楽遍歴やルーツを感じた、じゃないですけど、そういうノリの曲なのかな?と思って。特に歌詞の中に季節は出てこないんですが、真夏の青空の下でなーんにも考えずに盛り上がれるような雰囲気が好きな曲です。」

 

─先程振り付けが凄く可愛い、とも仰っていましたよね?

 

「そうなんです!振り付けもすごく可愛くて、Liella!の曲って決めどころがカッコいい振り付けの曲が多いんですけど、この曲はちょっと違うなって思うんですよ。"らっぱっぱ!"とか"だんしんはー!"っていう、タイトルにも使われるフレーズの際に縦にぴょんぴょん跳ねてみたり、Liella!の曲には決めどころで両手を重ねて星のマークを作るポーズがよく出てくるんですけど、この曲ではハートを作る振りがたくさん出てきたり。なんていうか、わちゃわちゃかわいくて、等身大の高校生っぽい雰囲気を感じるんですよね。澁谷かのんをはじめとする『今この時代に青春を送る高校生としてのLiella!』のカラーをしっかり出しつつも、頭を空っぽにして楽しめて、すごく好きな曲です。」

 

─なるほどなるほど。コピユニをされている方ならではの視点ですね。特にこの曲は、星よりもハートの方が多いとは知りませんでしたね。それでは、本題に入ります。好きなLiella!の衣装は何ですか?

 

「それアリ?って自分でも思うんですが、結ヶ丘女子高校の普通科制服です(笑)」


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─いやいやいやいや、待ってください。斬新すぎませんか?え、ちょっとインタビューが面白くなってきたのですが……(笑)その……理由を聞いても宜しいですか?

 

「えーっと、長くなりますがいいですか?(笑)」

 

─勿論でございます。存分に語ってください。


「まずあの制服って、結ヶ丘の前身となる神宮音楽学校の制服と同じデザインである、という背景があるわけじゃないですか。恋ちゃんが2020年代に高校1年生だとすると、概ねですが2000年代はじめの生まれということになります。そこから逆算すると、結ヶ丘の創始者である恋ちゃんのお母さんが当時廃校になってしまった音楽学校に在籍していたのはざっくり1985〜1995年ごろかなと思うんですが、当時感覚でいうと、あの制服ってぶっちゃけ結構ダサかったんじゃないか?と実は私は思ってて。」

 

─なっつんさん、意外とバッサリ言いますね。(笑)

 

「そう思ったので(笑)今でこそすごくトレンド感のある、洗練されたデザインに見える制服ですが、当時って神宮音楽学校のような黒や紺、グレーといったワントーンの制服を脱却して、それこそ音ノ木坂みたいな、チェックのスカートやリボンにブレザーのデザイナーズ制服が流行り始めた時期だったと思うんです。思い違いだったらすみません。」

 

─いや、確かにそんな印象がありましたね。

 

「大都会東京のど真ん中で、田舎に比べたら音楽を学べる学校の選択肢もかなり数があるなかから志望校を選べる女の子からすると、学校の実績や諸活動などに並んで『制服の可愛さ』って実はかなり重要だったんじゃないかな?と思うんです。音楽学校ってことは、多分制服で他の学校と競うようなコンクールやステージに上がる機会も多そうじゃないですか。その分やっぱり『目に止まる制服』ってすごく大事な要素だと思うんですよ。だから、当時神宮音楽学校廃校になるほど生徒が減ってしまった原因の一端には、当時感覚での制服のダサさもあったんじゃないかな、と思っています。」

 

─言われてみると、自分が高校受験をする時「制服が可愛いから」という理由で。、高校を選ぶ子もいましたね。

 

「ですよね。でも、結ヶ丘女子高校の制服はあのデザインを継承されたんですよね。新設校なら新しくデザインを有名デザイナーに依頼するなりすれば、生徒数を増やす宣伝文句にもなったんじゃないでしょうか?そういった選択肢もあるなかで、同じデザインの制服を継承し採用する。その決断と行動に、すごく恋ちゃんのお母さんの学校に対する願いというか想いを感じますよね。なんというか、『街の風景として、その制服を着た女の子がその辺を歩いているような、そんな光景がずっと続いてほしい』というか、そういう想いを私は感じました。お母さんが学校を作っていく中のどのタイミングで亡くなられたのかはわかりませんが、のちに娘の恋が生徒会長として制服の選択を自由化したことは、お母さんにとっても嬉しいことだったのではないかな?と思います。」

 

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「いえ。科によって制服で区別するのではなく、自由に選べるようにした方がいいと、理事長から提案がありまして。」

ラブライブ!スーパースター!!TVアニメ第9話「君たちの名は?」より〉

 

─母から娘へ。制服を通じて想いは結ばれていることが伝わってきますね。

 

「そして、これがいちばん重要なんですが、かのんが『本当の意味で歌えるようになった』はじめてのステージで着ているのが、他でもないこの制服なんですよね…。」

 

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「歌うことができなくなったかのんが可可の後押しでLiella!のなかでは歌うことが再びできるようになって、それでいいと思っていた中、"それじゃダメだ"と考える千砂都に背中を押されるかたちで、言っちゃえば、なかば無理矢理一人でステージに出演することになるわけじゃないですか。」

 

─そうですね。幼馴染故の厳しさと言いますか、千砂都なりの想いやりだったとは思います。

 

「はい。そしてそこで過去のトラウマを乗り越えて『私のSymphony』を歌うとき、彼女が着ているのはスクールアイドルとしてのステージ衣装ではなく、結ヶ丘の学生であること、高校生であることを象徴する制服なんですよ。ここ初めて見た時ちょっと泣きましたもん(笑)」

 

─泣かずにはいられませんでしたね。

 

「『スクールアイドル・Liella!』というかたちに留まらず、夢に向かって踏み出す年齢のひとりの女の子して、初めてひとりで歌を届けるのに、こんなにふさわしい晴れ着は他にないと思います。『思う形と違ってもそっと両手を伸ばしたんだ』『ぎこちなく刻む一歩が ぱっと鮮やかに世界を変えてく』といった歌詞のひとつひとつが、不本意な形で結ヶ丘に進学したかのんがスクールアイドルと出会い、思っていたものとは違う形でありながらも探り探り歩み始めて、ついには結ヶ丘を背負って立ち、『歌でみんなを笑顔にする』いう夢に向かって踏み出していく彼女のストーリーと重なるようで、またその時彼女が纏う制服も、廃校になってしまった高校という過去の流れを汲みながら、新しい学校として生まれ変わって一歩目を踏み出した学校の象徴として彼女とリンクしているようで。」

 

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「迷ったり立ち止まったりしながら夢を追いかける、『青春というステージでのいちばんの衣装』としての意味で、1番好きなのはやっぱり結ヶ丘の制服です。」

 

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─あの、すみません……聞きながら、涙が止まらなくてですね。あの、本当に、すみません……。

 

「な、泣かないでください〜!いや、でも本当に制服って、スクールアイドルとして最高の晴れ着でもあり、勝負服だなって思ったので。今回語らせてもらえて嬉しかったです」

 

─こちらこそ、あの、本当に……素敵なお話をありがとうございました。それでは、最後にここまで読んでくださった皆様へメッセージをお願いします。

 

「長い記事になってしまいそうで大変恐縮ですが、読んでいただきありがとうございました!長々と語ってしまいましたが、私の好きが少しでも皆さんに伝わるととても嬉しいです。みんなとラブライブ!の話したいよ。そして宣伝ですが、わたしの所属するLiella!コピーダンスユニット『Ashulla!』は、8/24にライブを行います。Liella!が大好きな方、お暇のある方はぜひお越しください!」