友達以上恋人未満。
そんな言葉を聴いたことがある。
友達以上に仲が良く、二人で出掛けるなど恋人のような行動もするけど付き合ってはいない。
そういった関係を指すそうだ。
じゃあ、友達以上恋人未満という言葉に当てはまる人間はいるのか?と聞かれると、どうだろうか?と悩むことの方が多い。
何をもってして、その定義に位置付ければいいのか、正直分からないからだ。
だから、僕が彼女に向ける想いが果たして「恋愛」なのか「親愛」なのかハッキリとはしていない。
さて、ここからはとあるMVの話でもしようか。
はじめに
皆さん、初めまして。こんにちは、こんばんは。
岬なこさん1stライブカウントダウン企画立案者のさらいんです。
#でいふぉーゆー
楽しんでいただけていますでしょうか。
もう既にたくさんの方に触れていただき、とても感謝しております。ありがとうございます。
さて本日11月4日(土)「あいらぶゅー」ですが、私さらいんが担当させていただきます。
「ソラトレイト」の次に公開されたこのMVですが、皆様はもうご覧になられたでしょうか?
もしかしたら、何十回、何百回と見られている方もいると思います。
まだ見てないよ!という方は、ぜひこのブログからリンクへ飛んでください。
元々自分が物書きということもありまして、今回はブログにて「あいらぶゅー」という曲の考察であったり、MVの感想であったりをお話出来たらなぁ……と思っております。
ゆかりある場所や街が沢山出てくるこのMV、見る前と見た後では、感じるものが全く違うように思えます。その秘密を解き明かしていきたいと思います。
歌声〜初手歌入りは神曲なんだよな〜
目次タイトル、クソダサシリーズ第1弾。
ってなわけで、「あいらぶゅー」という曲は岬さんの歌で始まります。歌から始まる曲というのは、そう珍しくないはずなのに、身構えることも出来ず、その歌声に頭を揺さぶられます。
岬さんの歌は、とても愛らしく、いじらしく、個性ある声だと私は思っています。作詞・作曲を担当した有華さんもラジオ内でこのように触れていましたね。
「なこさんのお声を聴いた上で、楽曲を制作したんですね。それでなこさんの声って勿論可愛らしさっていう所もあるんですけども、どこか寂しいというか哀愁があるような声だなって思ったので、歌詞の部分とかも考えながら、なこさんの動画をずっと流しながら制作しました。」
〈2023.07.06 FMヨコハマ「Kiss&Ride」〉
https://x.com/misakinakostaff/status/1676822837678731269?s=46
https://x.com/kr_staff/status/1676820741545938944?s=46
答えはきっと君にある
言葉なくても心にあるから
ラララ歌おう
あたしたちのラブソング
まるでデートをしているような画角。「ラブソング」というくらいですからね、距離が近く感じます。
スマホで写真を撮っているような演出に目が惹かれますが、何よりもその撮影地でしょう。皆様もご存知、この場所は竹下通り。つまり原宿です。
原宿と言えば……もう、私が何を言いたいか分かりますね?
そうです。彼女が命を吹き込む大切な女の子と、ゆかりある切っても切り離せない街です。そんな街で、彼女がソロアーティストとしての活動をしている、と考えるとなんだか感慨深いですよね。
そのことについてインタビューでも岬さんは話していました。
「人が多い場所で普段はあまり行けないので、ここぞとばかりに写真を撮ってきました(笑)。実際に行ってみると⋯⋯ゆかりのある場所だからこそ湧いてくる感覚がありましたね。何より、一人で立てていることがうれしかったです。こんなに素敵な景色を見させてくれたのも、担当メンバーや作品のおかげだなとしみじみ思いましたし、「自分、成長したのかもしれん!」って(笑)。こうして一歩踏み出せたから、胸を張って立てましたね。」
〈2023.07.10 声優グランプリ 2023年8月号〉
成長した自分を見せれたMVでもあったのかなぁ、と思うと気持ちも昂りますね。
「“あなた”から見た視点のMVになっていて、ところどころにフィルターがかかっていたり、写真が切り取られていたりノスタルジックな演出もあって。想い出を大切にして、それを振り返ることの楽しさがこのMVには詰め込まれています。」
と岬さんが仰っているように、ノスタルジックな演出が目を引くMVだと思います。冒頭を切り取っても、フォトアルバムのような、想い出を振り返るような……そんなMVに感じます。
勘違い〜これってそのデートですよね?〜
ハロー 毎朝おくる
LINEもいつのまにか何年してんだろ
歯磨きくらい当たり前で
クソダサシリーズ第2弾。
いや、デートですやん。作詞・作曲担当の有華さんも「なこさんとデートできますよ。」とラジオ内で仰っていましたが、本当に出来ます。てかしてます。
歌詞の中にも出てきた"LINE"というワード。現代に生きる私たちにはとても馴染みやすく、なくてはならない大切な連絡手段ですよね。
メールでも、電話でもない。LINEという日常に潜んだ言葉、馴染んだ言葉が、この曲の世界観により没入させてくれます。岬さんも、その気持ちが強いようですね。
「〈LINE〉もそうですよね。すごく等身大を感じます」
〈2023.07.12 Ani=PASS #22〉
「"LINE"というワードが出てきたことに驚きました。これまでいろんな歌詞で"メール"という言葉を見たことはあっても"LINE"は初めてで。でも、このひと言があるだけで一気に日常感が出ますし、歌詞を自分事として捉えられる感じがしました」
〈2023.07.10 声優アニメディア2023 8月号〉
ただここで引っかかります。「これは恋愛ソングだよな?何年も?歯磨きくらい当たり前?え、そんなに長く付き合っているの???」と少し疑いの目を向けてしまいます。
そもそも距離感がおかしいと思うんですよね。
なんで悩んでるかも全部お見通しよ
とりあえずお決まりのコンビニで
待ち合わせしようよ
彼氏彼女の関係で、お決まりのコンビニで待ち合わせか……と謎に考え込んでしまいましたが、このMVが本当にそういう「恋人目線」で見てしまっている所もありまして。
きっとこの世界線がどこかにあるのだろうなぁ……とぼんやり考えてしまいます。
代々木公園で無邪気にシャボン玉を飛ばし、走り回り、木でかくれんぼする。何気ない日常の数々にとても心が温かくなる曲ですね。なこさんはインタビューでも触れてくれていますが、紹介の仕方が素敵です。
「こちらは『ソラトレイト』以上に、私を身近に感じていただけるのではないかと思います。MVもそうですが、何気ない日常の1コマを切り取ったような曲になっていて。メロディーがかわいくて、歌詞も素敵で。歌っていて自然と情景が浮かんでくる曲です」
〈2023.07.10 声優アニメディア2023 8月号〉
等身大の姿〜海って素を表しますよね〜
2人なら怖いものなんてないよそうでしょう?
ずっとずっと
舞台は変わり、見覚えのある海と島が見えます。湘南……そう、江ノ島です。彼女と一緒に江ノ島までやってきてしまったのです。
白いワンピースと漆のように美しい長髪を靡かせながら走り回る彼女。思わず顔がニヤつくのは仕方がないことでしょう。
「私と皆さんが進んでいく時間を表現しているようにも感じられますし、何気なく過ごしているけれど、かけがえのない日常の一瞬一瞬を大事にしつつ、今しか見られない景色を私と皆さんで心にちょっとずつ刻んでいくことができたら、という思いを込めて歌いました。」
その想いが、この歌には込められていて。「そうでしょう?」と語りかける仕草、歌声そのものが、この日常を、景色を刻みこもうという気持ちにさせてくれます。
ずっとずっと、永遠に。忘れないように。
I love you もっと I need you
離れ離れになる日が来ても
I promise you I'll stay with you
忘れないで
「I love you」って上げてくれるのがいいんですよ。と有華さんは岬なこさんの歌声を評価されていて。この曲に対して岬さんもまた自然体で、等身大な気持ちで歌えたと様々な記事でも話していました。
「初めて提供していただいたはずなのに、すごくしっくりきて、自分の中で。めちゃくちゃ歌いやすいですし、等身大の私であったり、聞いてくださってる皆さんっていう風に想像がしやすかったので、レコーディングの時も何か特別引っかかるとかもなく、気付いたらレコーディングが終わっていて。」
〈2023.07.06 FMヨコハマ「Kiss&Ride」〉
キャッチーなサビと、どこか口ずさみたくなってしまうような優しさ、温かさ、メッセージ性を持っていて、何度も何度も聴き返して、見返してしまいます。
自然とベンライトを振ってしまう自分もいて、その辺も有華さんは意識されていたそうです。まんまと作詞・作曲の方の術中に嵌ってしまったわけですね。
「作ってる時からライブでなこさんが歌ってらっしゃって、自分がお客さんで見ているっていうのをずっと想像してたんですよ。だからここでペンライト振って欲しいなぁ、とかずっと考えてたんで。」
〈2023.07.06 FMヨコハマ「Kiss&Ride」〉
答えはきっと君にある
言葉なくても心にあるから
ラララ歌おう
あたしたちのラブソング
"君"というフレーズ、グッと距離が縮まりますよね。アルバム「day to YOU」は、あなたらしい1日にしてください。あなただけアルバムにしてください。という想いの込められたアルバムです。
そのアルバムの中で、相手を"君"と称するということは、それだけこの曲に込められた想いの大きさをひしひしと感じます。そして、その言葉は誰に向けてなのか……と考えた時、自惚れかもしれませんが私たちファンへ向けてなのかな?と思います。
インタビューの中でも、岬さんは「これから先、私と皆さんで作っていく思い出とかを積み重ねていき、それを振り返ったときに、大切な思い出だったな、あのとき楽しかったなって温かい空気に包まれたら、すごく嬉しいなと思います。」と言葉にしていました。
「このアルバムは1人称が、「私」とか「あたし」とか「僕」とか、色々あるんです。で、相手のことも「あなた」とか「君」とかが出てくるんですけど、表現が変わるだけで距離も変わるというか。普段「君」って言わないんですけど、相手に「君」という語りかけ方をすると、距離がグッと縮まるんです。だからそこに、大事にしたいという思いを込めて歌えたので、これから先、私と皆さんで作っていく思い出とかを積み重ねていき、それを振り返ったときに、大切な思い出だったな、あのとき楽しかったなって温かい空気に包まれたら、すごく嬉しいなと思います。」
それだけの想いが込められた曲とMVの中で、彼女への想いを抑えることなど出来るはずがありません。そう、これは恋です。恋なのです。
ラブソングなのですから、そういう風に捉えてもいいのではないでしょうか?
永遠に〜トドメさされました〜
時間(とき)ばかりが進んでいく日々だけど
消えないメモリー 逃げない思い
誰も触れられはしないよ
Dメロに突入。2番という概念がない楽曲は昔は無かったのですが、最近はそういう曲も増えてきたようで……岬さんも幾つかそういった楽曲は多いですよね。
サビから、階段のように駆け下りて……切なさを表現する。哀愁漂う歌声と、ぽつんとその場所に取り残されたかのようなカット。
けれども、その想い出が消えるわけではなく、時間が経っても、いつまでもそこにあり続けるよ。ゼロにはならないんだよ、と背中を押してくれます。
岬さんは、このDメロに伝えたい想いはほとんど詰め込まれていると回答していました。
「"ラブ"にはいろいろな意味があると思うし、皆さんに伝えたい想いはDメロにほとんど詰め込まれています。いろいろな想い出も過ぎ去ってしまうと忘れがちになってしまうけれど、日々のちょっとしたことに感謝したり、ちょっとした発見に新しい気持ちを抱いたり。些細なことに対して少しずつ尊い気持ちが芽生えたらいいなと思います。この曲を歌っていると、自分はあまり取り繕わなくていいのかなと思えるのもいいですね。」
取り繕わない、ありのままのあなただから、多分きっと……みんな、惹かれるのだと思います。私もその1人です。
この広い世界で出会えた奇跡
ありがとう ありがとう
何度伝えても伝えきれないよ
そう岬さんは歌いますが、その言葉をそっくり変えさせてください。私だって、これを読んでいる皆さんだって、彼女に感謝してもしきれないと思います。
有華さんは、仮歌を岬なこさん風に寄せて歌ったそうですが、その何倍も何百倍も、音源を頂いた時に気持ちが上乗せされていたそうです。
「特に「ありがとうありがとう」って繰り返すフレーズがあるんですけど、そこがね、本当に「ありがとう」っていう気持ちがなこさんが乗せてくださって……」
〈2023.07.06 FMヨコハマ「Kiss&Ride」〉
それだけで、本当にこの人がどんな想いで、この歌を歌っているのか、どれだけ大切な人を想っているのか、すごく伝わってきます。
歌に対しての解像度が高く、そのバックボーン、作詞・作曲の意図までを理解した上で、その曲に乗せる歌声に感情を注ぐ。
岬なこさん、恐るべし。
I love you もっと I need you
離れ離れになる日が来ても
永遠にベストフレンド!
例え叶わない恋だとしても。
永遠のベストフレンズ!という言葉に、恋愛ではないと確信に変わります。この気持ちを言葉にするなら「親愛」になると思います。DEARという意味が込められた歌という手紙を、私たちは受け取っている。
この曲は……おとなりさんへと向けた楽曲なのかな?と私は解釈しています。
失恋しました。それは見事に。
デートだと思いましたよ。完全に。だって、そういうMVだったじゃん。でしたよね???勘違いしても良かったですよね?
それが見事に玉砕です。綺麗なくらいに。
私は、初視聴時思わず手を叩いてしまいましたよ。「あ、やったぁぁ……」って。ホンマに、どれだけの距離感で……ぐぬぬ。
「タイトルからラブソングをイメージする方が多いかもしれませんが、「永遠にベストフレンド!」というフレーズがあるとおり、いわゆる「男女の愛」を歌っているわけではないんですよね。一人称が「あたし」になっていることもあり、「友情」のようなニュアンスも含まれているんじゃないかな、と。」
岬さんが言うように、これは「男女の愛」を歌っているわけでなく、親しい人へ、大切な人へ向けた歌でもあります。
そして、更にはどこか当たり前と感じている日常に対しての考え方・捉え方を改めて振り返ることのできるMVであり、歌です。
何気ない1日を、大切な想い出として刻めるように……そんな日常を特別へと変える歌だと私は思います。
「自分のお友達や周りにいる大切な人と過ごす日常はどこか当たり前に感じてしまいますよね。例えば学校に行っている人はクラスメイトに「おはよう」とか「また明日ね」と何気なくあいさつしているけど、今改めて振り返ってみると大切な瞬間だったなと思ったり。そういう周りの人との絆がより強くなる、そんな曲になればいいなって。
そして私にとっては、皆さんとの関係がより強固なものになったらいいなと思いながら歌いました。毎日当たり前に来る日常ほどかけがえのないものはないと思うので、何気ない1日1日を振り返った時、楽しい想い出として刻まれるように、皆さんと過ごす時間も素敵な想い出になればいいなと願っています。」
想い出〜どんな気持ちだって〜
I love you もっと I need you
離れ離れになる日が来ても
I promise you I'll stay with you
忘れないで
ここでは、間奏部分の映像に触れたかったのですが……撮影場所は令和島という場所。交通の便が整っておらず、人口もゼロ。そもそも人間が生身で立ち入ることは想定されていない場所なのですが、その場所でゼロからスタートをきった岬なこさんのソロアーティストを意識しているのかなぁ、なんて憶測を想像してしまいます。
答えはきっと君にある
言葉なくても心にあるから
ラララ歌おう
あたしたちのラブソング
海辺で、裸足ではしゃぐ岬さん。
親愛だとしても、しても……。こんな距離感で見ることって、あんまりないよなぁ……って思っています。親しい同性の友達でも、歯磨きするくらい当たり前にLINEはしないですし、この距離感で接するのは本当に親しい間柄ですよね。
パノラマのように、ページを捲るように、岬なこさんの写真が映し出されていく。ちょっとノスタルジックで、過去を未来へと残すための記録は……永遠に消えることはありません。
ラララ歌おう
あたしたちのラブソング
最後、ゆったりと吐息を吐くように「ラブソング」と歌う岬さん。力強く、芯のある声に含まれた岬さんからの「愛」をしっかりと受け取りました。
終わりに
クソデカ感情をぶつけてしまいましたが、いかがだったでしょうか。
本当に本当に、長い考察&感想を拝読していただき感謝しかありません。
#でいふぉーゆー
は、岬なこさんへ想いを届けたい!みんなで盛り上がりたい!と思い、始まった企画です。
企画は今日の「あいらぶゅー」で折り返しとなります。残り6曲。誰が、どんな方法で想いを形にするのか、楽しみにしていて下さい!
次のブログは、多分1stライブ当日に上げたいと思っています。またその日にお会いしましょう!