真夏のギラギラと焼き尽くすような日差しを浴びながら、西へと向かう。今日は雨じゃなかったのか。天気予報に裏切られただ重いだけになった傘を片手に新幹線を降りる。
改札を抜けると雲ひとつ無い青空。
太陽の光をたっぷり浴びたフルーツを楽しみにしつつ待ち合わせのカフェへと向かった。
今回取材を受けてくださったのはいかサファイアさん。コスプレイヤーとして活動している。
カランカランと、鈴が鳴る。店内の冷えた空気が火照った身体には心地いい。お相手の方はっと……いた。
「はじめまして、さらいんです。よろしくお願いします。」
「はじめまして、いかサファイアです。こちらこそよろしくお願いします！」
「今日暑いですね。」
「そうですね〜もう汗だくです。さらいんさん長旅ご苦労さまです。」
「ありがとうございます」と言葉を返し、席へと座る。ふかふかした座椅子が、疲れた身体を癒してくれた。
「とりあえず何か頼みましょうか」
「そうですね。私はまんまるソフトパフェにしようかな。」
「私は暑いのでこのアイスクリームにします。」
店員さんを呼び止め、注文をする。差し出されたお冷を口に含み、転がした。ふう、と一息吐いたところで、いかサファイアさんへのインタビューが始まった。
─では注文が届くまでに今回の取材について説明させていただきますね。今回の取材は、企画のひとつでして……題しまして「My Favorite Liella! Costume」好きなLiella!の衣装についてゲストさんにお聞きし、より衣装のことをゲストさんにも、そして読者の皆さんにも好きになってもらおうという企画です。原宿を散策しながら「自分の好きな衣装」について考えていた時に企画を思いつき、こうして始めた次第です。いかサファイアさんはコスプレをされているとのことなので、コスプレイヤーならではのお話も聞けたらなと思っております。
「よろしくお願いします。コスプレイヤーとして、色々お話させていただきます！」
─楽しみです。それではまずは簡単な質問からさせてください。好きな食べ物はなんですか？
「好きな食べ物ですか〜。そうですね〜、いっぱいあるんですけど、フライドポテトが大好きです！あとお肉とチョコが好きですね。それから甘いもの大好きです！」
─いっぱいですね(笑)
「そうですね(笑)特にマクドナルドのポテトが好きです。ナゲットのマスタードソースをつけて食べるんです。」
「私結構肌荒れしやすくて、こんな油分たっぷりもの次の日巨大ニキビ確定演出なんですけど……最近皮膚科でお薬もらうようになって先生に食べ物は気にしなくていいよとのお言葉をいただいたのでいっぱい食べてます。我慢せず食べれるので幸せです〜ふふっ」
─至福のひとときってやつですね。好きなものを我慢せず食べれるのはいいですよね。
「でも我慢しなさすぎて健康診断でひっかかりました(笑)」
─あらら。それは大変でしたね。では次の質問に移ります。好きな言葉はなんですか？
「言葉っていうか歌詞なんですけど、"「あきらめない！」言うだけでは叶わない 「動け！」動けば変わるんだと知ったよ"です。
─その歌詞はAqoursの「WATER BLUE NEW WORLD」ですね
「はい！そうです！私学生の頃に部長してたんですけど、ちょっと色々ありまして、部の存続の危機に陥ってしまったんです。」
─それはなんと……。部長だからこそ、責任も伴いますよね。
「私にとってすごく大切な場所だったので絶対存続させたかったんですけど、どうすればいいか分からなくて。でもそんな時にこの歌詞を聞いて存続させたいって言うだけじゃなくてとにかく動かなきゃいけないっていうのを教えて貰って。Aqoursも学校存続の危機に立ち向かったので自分と似てるなってところから勇気をもらえました。無事存続して、動けば変わるんだということをほんとに実感してAqoursのおかげで成長できましたね。」
─Aqoursの存在、歌から勇気を貰えたわけですね。本当に存続、おめでとうございます！
「ありがとうございます！」
─それではAqoursの愛を語っていただきましたが、今回衣装を語っていただくLiella!についてもお聞きしたいと思います。まず推しは誰でしょうか？
「キャラだと嵐千砂都ちゃんと鬼塚夏美ちゃん、キャストだと岬なこちゃんです！」
─好きになったきっかけや理由を教えて頂いても宜しいでしょうか？
「生放送を見てて、丸が好きなちぃを語るなこちゃんがめちゃめちゃ可愛くて、なこちゃんのちぃ愛を見ているうちに、ちぃちゃん可愛いかもと思い始め、気づいたらちぃに1番に目が行っていたので自分はちぃちゃん推しなんだって気づきました。」
─気付くと目が行くって、恋に近いものを感じますよね。夏美ちゃんはどうでしょうか？
「オニナッツ（鬼塚夏美）は最初別の子が気になってたんですけどWE WILL!!の"諦めたくないや"の"や"のシーンがすごく可愛くて。さらにオニナッツメイン回であの赤のベレー帽が可愛すぎて好きになりました。」
「なこちゃんはさっきも言ったんですけど丸が好きなちぃを語るなこちゃんが可愛くて可愛くて。推しになりました。ラブライブ！シリーズでキャストはずっと箱推しだったので1人特に好きな推しができるのは初めてなんです！語れば長くなるので今回はやめときますね(笑)」
─すごく気になりますが、本題に入る前に日が暮れそうなので深く聞かないでおきます(笑)ではLiella!で好きな曲はなんですか？
「『Starlight Prologue』です！」
─スタプロですか。何か思い入れがある楽曲なのでしょうか？
「はい。私ずっとラブライブ！のライブに行ってみたかったんですけど……なかなか行けてなくて。初めて行ったのがLiella!1stライブだったんです。アニメで放送された時に既にチケットは取れていたのでこの光の中に自分が参加できるんだ！とワクワクした記憶があります。実際ものすごく綺麗でした。」
「2ndライブでも綺麗な天の川のようなラインが出来上がってて1stより会場が広かったのもあって一層綺麗でした。座席とブレードの色の対応表が1stの時は有志で作ってくれていたファンの方がいたんですけど、2ndは日替わり楽曲だったのもあって無かったらしくて。それなのに綺麗にラインができていてすごくびっくりして好きになりました。」
─「Starlight Prologue」の綺麗な光のラインは、涙腺に来るものがありますね。
「はい！また現地で披露してほしいです。」
─では本題に入りまして……Liella!の好きな衣装はなんですか？」
「ノンフィクション!!です。」
「パープルやパールなどで曲の大人で華麗な感じを表現しつつも、スカートのフリルなど女子高生らしい可愛さも取り入れているところが好きです。そして何より１番好きなところはティアラですね。」
─ティアラですか！
「1期ではクゥすみ（唐可可と平安名すみれ）がお互いに素直になれず言い合っているけど、可可ちゃんがサニパの写真をすみれちゃんに預けて、すみれちゃんがお守りを託すあたり、2人の本音が見えますよね。お互いに信頼してるけどなかなか素直になれない。そんな2人だけど、このティアラを通じてなら素直にぶつかれる。魔法のアイテムだと思います。」
「これ、一応渡しておくわよ。これからも一緒に続けられるように。」
─TVアニメのストーリーとリンクしているところがお好きなんですね。
「そうですね。2期のすみれちゃんが可可ちゃんにティアラを差し出して2人の関係性がガラッと変わるシーン、あれほんとに好きで。アニメ見ながら大泣きしたんですよ(笑)」
「可可があなたに任せたのは、あなたが相応しいと思ったからです。練習を見て、その歌声を聞いて。Liella!のセンターに相応しいと思ったからです。それだけの力があなたにはあると思ったからです。だから受け取りなさい。私が想いの全てを込めて、あなたのために作ったのですから。」
─ラブライブ！スーパースター!!TVアニメ第10話「チェケラッ！！」
「あたしはこれで救われたの。だからお礼がしたいの。わたしの力で、あんたに最後までスクールアイドル続けさせたいの。上海に絶対帰らせたくないの」
─ラブライブ！スーパースター!!TVアニメ2期第9話「勝利のために」
「あれ見た後にノンフィクション！！見るとやばいです。2期後はライブで披露されてないけど、また見たいですね。」
─あの衣装での披露は2ndライブだけでしたよね。
「そうですね。1stライブでは『Wish Song』衣装での披露でしたね。2ndライブでは『みてろ！』からの『ノンフィクション！！』で激アツでした！（すみれ役の）ペイちゃんもすみれちゃんと同じようにショウビジネスでの活動をしていた人なので、大きな会場でセンターで歌っているのがほんとにキラキラしていて大きなティアラが輝いていて本当ににあってました。」
─いかサファイアさんはコスプレもされていますが、コスプレイヤー目線での衣装の好きなポイントはありますか？
「スカートの広がり具合これが好きで。スカートにボリュームがあることによって相対的に脚が細く見えるんですよね。ウエストも高いので脚長効果もありますし。靴は私はキャラに合わせてヒールのあるパンプスを履いたのですがこれも脚が綺麗に見えるので嬉しいですね。キャストは踊りやすいようにスニーカーにカバーをつけていますがそれでもやはり5人とも綺麗で流石です。それからニーハイソックスは脚の形がカバーされるので助かってます。あと後ろに尻尾のようについているパーツが可愛くて。縦を意識させてくれるのでこれも脚が長く見えます。それにノンフィクション!!は腰を振る振り付けが多いのですが、その度にゆらゆらして可愛いです。アニメだと特に綺麗にふわっとなってます。」
─スタイルがよく見えるということですね！
「そうです、そうです。着てみて思いました！着るならスタイルがよく見えるのは嬉しいですね。もちろん自分自身が綺麗に見えるのも嬉しいんですけど、ラブライブ！シリーズに限ったことではないのですが、キャラクターがみんなスタイル抜群だからそれに近づけるのが1番嬉しいです。」
─キャラクターに近づけることが嬉しいという言葉、コスプレイヤーならではの視点でしたね。では、そろそろお時間となります。最後に読者のみなさんへのメッセージをお願いします。
「記事を読んでくださってありがとうございます。この記事をきっかけに少しでもLiella!やLiella!の衣装を好きになってもらえたら嬉しいです。私自身も衣装を通して沢山の出会いだったり勇気をもらっているので、これからも大好きな気持ちを沢山伝えられたらいいなと思います。本日はありがとうございました。」
