ほのぼのとした田舎暮らし

ほのぼのとした田舎暮らしをしているような…そんなゆったりとした言葉を贈ります

岬なこデビューアルバム発売記念 ミニライブ&特典お渡し会@タワーレコード渋谷店~備忘録~

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はじめに

 2023年、7月4日。

 岬なこさんが、ソロアーティストデビューする前日に、イベントがありました。ミニライブ&特典お渡し会というお得イベント(言い方)となっており、平日にも関わらず大勢のファンが渋谷に集いました。

 

 会場となりましたタワーレコード渋谷店さんの地下に会場はあり、以前アニサマに関係するイベントで足を運んだことが懐かしいと感じる程です。都内でのイベントとなると、どうしても気持ち的には遠のいてしまうのですが、行くと決めたからには”全力”が私のモットーです。

 

 時間休のみいただき、仕事にほぼほぼ支障が出ないようにしたうえで、途中でアルバムをフラゲしました。運転をしながら、車内のナビにCDを取り入れ、岬なこさんの歌声に耳を傾けました。

 と、曲をひとつひとつ触れていると本題に入れなくなるので、改めて機会を設けて綴りたいと思います。

 

 整理番号での入場となるのですが、私は200番台でした。300人近くが恐らくあの会場に収まっていたように思えます。現地での参戦の他、オンラインでの配信もあり、都合が合わなかったり、遠征が難しい地方の方々への配慮もあったように思えます。

 

 今回、このミニライブで私は「あいらぶゅー」と似たような衣装で臨みました。というのも、前回が「ソラトレイト」を意識したような衣装でしたので、次はこれしかない!と考えました。それがまさか、あんなことになるなんて……この時の私は、知る由もありませんでした。

 

 既に前方は埋まり、後方彼氏面ともいうべき場所で見ることを決めました。俯瞰できる立ち位置で見るというのはあまり経験がなかったのですが、「なこちゃんの歌が聴けるだけで十分」と考えていました。というのも、私がなこちゃんの生歌を聴くのはこれが初めてでしたので、どこかまだ実感が湧いていない、というのが正直なところです。

 

 会場内は、ずっとなこちゃんの音楽が流れていて、ライブに対する期待値が上がります。先日、ゲーマーズなんば店でお会いした方や、企画へと参加してくださった方など、随分とおとなりさん界隈の縁も増えたなぁ……と、どこか夢見心地なところはありました。

 

愛の唄、彼方まで響け。

 開幕1曲目は、「mornimg morningだろう」という数多のファンの予想を裏切り、岬なこさんはステージへと上がります。衣装は、「あいらぶゅー」のMVでも着ていたものと同じ。つまり、私の今日の服装とお揃いです。

「よっしっっ!!!!!!」と心の中でガッツポーズをしていたのですが、特殊なイントロがここで挟まります。多分、こんな感じです。

「あいらぶゅー」を装飾するかのようなメロディーに、この曲を受け止める覚悟が固まります。

 

答えはきっと君にある
言葉なくても心にあるから
ラララ歌おう
あたしたちのラブソング

 

 そっと息を吐きだすように、言の葉が歌声に乗り、会場を包み込む。目に見えないはずなのにそう錯覚するほど、なこさんの声に引き込まれました。愛の唄……ではなく、この唄は「親愛」という言葉が相応しい曲す。

 MVを見ると勘違いしてしまいそうになる距離感なのですが、そのくらいなこさんとの距離を近くに感じることのできるフレーズが、要所要所に散りばめられています。初めてなこさんの生歌を聴いたことになるのですが、驚きました。

 ほぼ音程が外れていないのです。ここまで初めてで歌えるというのは、相当努力を積み重ねてきたと伺います。歌にトラウマがあると話してましたし、そのことを感じさせません。

 まだまだ始まったばかりですが、期待値が爆上がりしました。パフォーマンスの高さは、これまでのライブでの経験が生かされていると思います。見ていて凄く安心するといいますか、こんなにも温かい気持ちになったのは、初めてです。

 

 この広い世界で、なこさんに出会えた奇跡に、私は感謝しています。

 ありがとう、私に歌を届けてくれて。

 

「み、み、み、みなさーん!」

 歌唱が終わるとMCに入るのですが、中々切り出すタイミングが分からなかったのか、寸劇のような入り口に、マスクの下でにやけてしまいます。

 

「あ、徐々に行くんだね……。改めまして、岬なこです。本日はお越しいただき、ありがとうございますっ!」

    なこさんの声に、おとなりさんが波のように反応していき、それが面白かったのか緊張が解されたように笑う彼女。可愛すぎます。

 

「今回はお声も出せるということで……私ね、初めてこのスタ、スタンディングオベーションじゃないわ、違う違う違う。違うんだよ。スタンディングね。」

    スタンディングオベーションは、舞台なんだよ……と思わず心の中で突っ込んでしまったのは私だけでしょうか。声を出せる、声を届けられる、というのは当たり前だったことをようやく実感しているこの頃です。

    ひとつひとつの声は小さくとも、私の声は……彼女に届いている。

 

「後ろも見えるからね〜!あと配信もなんと、あるということで……わぁあぁぁあ!!」

    なんだ、この可愛い生き物は。……失礼しました。今回は、現地だけでなく配信があるということで、画面の向こうのおとなりさんへと向けて、全力で手を振っていました。

 

「この衣装、見たことありません?ある?そうなんです、『あいらぶゅー』という先程歌わせていただいた楽曲のMVで着ていた衣装です」

      本日のお衣装説明タイムということで、「可愛い」「最高」とファンからも声が返されます。大私信のお衣装に私は改めて密かにガッツポーズをしていました。お水飲みに移動するなこさんに対して、場を繋げようとしているのか拍手が贈られます。その心遣いがとても温かいな、と感じました。

 

「私さ、何が嬉しいってさ、キラキラをね、ペンライトをね何色に振ってとか言ってないじゃないですか?黄色振ってる人がほとんどで、ピンクとか青とかもいらっしゃったけど。何色振ってくれても嬉しいんだけど……私、黄色が1番好きな色でして。あれですか?曲の雰囲気とかに合わせて振ってくれてるのかな?」

    なこちゃんのライブ、というと桃色ピンクを振る機会が多かったのですが、『あいらぶゅー』が黄色なのは、衣装の影響でしょうか。黄色のシャボン玉も持ってますし、何よりもこの距離感を色で表すなら"黄色"なのかな、と思いました。

 

「場合による」というファンの声に対して、「ほなそれ言ったら、なんでもそうやん。そうやろ、なんでもそうやねん。」と、鋭い返しが。この人、おもろ過ぎるやろ。

    それはそうですよね。場合によって色は使い分ける、というのを自然と私たちオタク(ここでは敢えてそう表現させていただきます)はやってきてますからね。慣れというのは怖いものです。

 

「程よく緊張していまして……なんでみんなが緊張してんの?なんで?近いから?この辺の人はそうだよね。後ろの人は緊張してます?……今ほんま素で"なんでやねん"って言いそうになった。危ない」

    程よい緊張というのは、身体のコンディションが最高潮の証です。つまり、今日の彼女はいい波に乗っている状態です。

    そんな緊張は、ファンにも伝播していくもの。「言って!」と煽ると「それやと言いたくないやん、そんなん。嫌やん、なんか。それ言わしたら、私帰るけど?」と、本当に舞台袖にはけようとします。

    待って、待ってとストップの声がかかり、こういう所が彼女の凄いところだと思います。一般的には、私の考えですとガチガチに緊張している場合、こんな遊び心を加える余裕なんてないと思います。ですが、ちゃんと彼女は自分の緊張だけでなく、この場の空気を包んでいる緊張を解してくれる。

    それが、簡単なように見えるけれども凄いなと私は感じました。

 

仕草ひとつ、歌声から指先まで。

「楽しすぎて1曲で終わらせそうになったんで……早速ではありますが、次の曲を歌いたいと思います。それでは聴いてください。『ソラトレイト』」

    そんな流れるようなMCを繰り広げたなこさんは、デビュー曲として初めてMVを公開した「ソラトレイト」を歌唱します。

 この世に、一番最初になこさんの風を吹かせた「ソラトレイト」もまた歌始まり、ということもあってか、特殊イントロが入ります。カウントが取りずらい、というのもあると思いますが、あるのとないのでは世界観への没入の仕方が変わりますね。

 この曲の魅力は、なんといってもサビかと思わせるBメロだと思います。変態すぎる(言い方)楽曲故に、YouTubeにアップされたMVの再生数を見て、目を見開いてしまいます。

youtu.be

    20万を超えた再生数。これがソロデビューしたアーティストの再生数か?と、素人の目線での話ですが驚きました。それほどまでに多くの人の心に青い詩が届いたというわけですね。

   

    先程は触れなかったのですが、マイクを持った右手とは反対の左手の動きがこれまたいじらくして。『あいらぶゅー』の時は"ハロー 毎朝おくる"の部分で、ちょいちょいと人を呼ぶような仕草をするのがずるいです。『ソラトレイト』で言えば、サビ前の"ちょっとずつ 渡したらいい"のフレーズで、ほんの少しだけ摘むような仕草を見せます。

    これがまた愛おしくて、この野郎!となるのですが。可愛すぎ罪で逮捕してしまいたいくらい、ほんの少しの仕草でも心を奪われてしまいます。

    歌詞に合わせた身振り手振りをしっかりと本番でもやる、というのはそれだけリハーサルを積んでいるということの裏返しだと私は考えています。私の予想ですが、岬なこさんはどこかの誰かさんと同じで妥協しないタイプだと思っています。

 

    とことんステージの上ではストイック。

 

    それが岬なこという人物を語っているような気がして、きっとここまで来るのに沢山の努力を重ねたのだろう、と思いました。

    と言っても、私は岬なこさんのマネージャーでも、関係者でもないので、あくまでも憶測でのお話です。

 

「いえーい!ノリが素晴らしい。ありがとうございます」

    ホッとしたのか、徐々に本来の調子が戻ってきたようななこさんの様子に、私もご満悦な顔を浮かべます。ノリが素晴らしい、と言ってくれますが、違うんですよ、なこさん。

    貴方の曲に否応にも身体は反応するんです。だって私たちは、貴方のオタクなんですから。

 

「本日もお越しいただいた皆様、そして配信の皆様に私大変甘やかされて生きております。ありがとうございます」

    なぁなぁ、この子は小学生なん???甘やかされて生きておりますって、ええ??と動揺が生まれます。というかこの人、私と同い歳???本当ですか??

    なんでそうやってカメラ目線で、平然とそんな台詞が吐けるのでしょうか。多分、これがあざといというやつでしょうか。

 

「MVがYouTubeにて公開されているんですけども、見てくださいましたか?ありがとぉぉお!!」

    MVにも触れ、きちんとおとなりさんにも確認する辺り、狙ってやっているとしか思えない。天才ですか。(語彙力)

    オタクはちょろいので、こういう攻めには弱いですよね。負けじと「可愛い!」と反論していきます。

 

「可愛いには反応せねな。でもなんかそんな言われたら、うわぁああ……。嬉しいねんけど、当たり前の如く恥ずかしいもんは恥ずかしいねんか。 そう、あの、ありがとうございます」

    よっし、勝った!(勝負しておりません)

    照れるなこさんの姿も可愛らしくて、年相応の女性なんだなぁ……と感じました。あれ、同い歳なんですけどね……可愛いって言われるのはなこさんだから、なんだよなぁ……。(遠い目)

 

「後ろの皆さんも取り残されたおらんでしょうか?後ろにも届くように歌わせていただきますので、よろしくお願いしゃしゃす」

    前方だけでなく、後ろまで気にかけるその姿勢。どこかの誰かさんと重なります。姿、考え方、向き合い方。誰1人として取りこぼさないように……と全力で包み込もうと奮闘する。

    時には、こんな風にちょけてしまう所とか、本当にそっくりです。次の曲へと映るタイミングで、ファンからは興奮が抑えられないような歓声が。

 

「急かすなやー。急かすな。私にも心の準備っちゅうもんがあるんよ。ね、まさかその、配信の皆さんはね、急かすなんてそんなことはしないですよね?絶対急かしたな、今。絶対急かしたやろ。ちょっと喋りすぎたからまた水飲みたいやん、もう」

    カメラに向かって視線を向けるわけですが、その……圧が凄いんですよ。まさかその……とかいうことを言いながら、もう目力が凄くてですね。そして、「急かしたやろ」と1人漫才でもしてるかの如くまた空気を流してくれる。

    なこさんのMCをもっと聞きたいなぁ……ずっと喋ってて……と思うのは、私だけでしょうか。

 

「はぁ、緊張してるわ。あーあ、はぁ、どうしよ……。ちょっとあの、謎の歩くだけタイム作ってもいいですか?」

    吸って吐いて、緊張を拭おうとしている様子が伺えます。謎のお散歩タイムが唐突に始まり、ステージを右往左往するなこさん。リラックスする時は、逆に動いていた方がいい時もありますよね。「もっと歩いて」と客席から言われると、再び歩き出し、更に会場を盛り上げていきます。

 

「余計にザワザワした所で……次の曲聴いてください」

    ザワザワさせるのがお好きなのか、気持ちが整ったのか、曲振りをするなこさん。照明が落とされ、暗闇が支配する中、そっと聞き覚えのあるような、ないようなピアノの音色が流れます。

 

刹那の切なさは、何を語る。

透明なガラスを覗き込んだ
映った世界に 僕はいない

 青い光に包まれて歌うなこさん。

    絞り出すような、儚くも美しい声。まるで、世界にひとり取り残されたような寂しさを感じる『群青セツナ』は、ライブで初披露となりました。

    フラゲ日で聴けるとは言え、サプライズの如く歌われたこの曲に心を奪われた人、感情を揺れ動かされた人は多くいたでしょう。

 

 この曲は、アルバムの中でも特殊な立ち位置にあるのですが、なこさん本人も「その考察を含めて楽しんでほしい」と話しています。本稿は、あくまでも備忘録ですので、考察をここではしませんが、考えれば考える程味わい深い楽曲へと変化していくのも、この「day to YOU」の魅力のひとつでもあります。

 

    切なさを感じつつも、その力強い歌声からは明日を見ているような気がします。落ち込んだ時に聴きたい曲でもありますし、逆に落ち着きたい時に聴きたい曲でもあります。 

    最近は、この曲を仕事が終わった帰り道の運転のお供に聴いています。しっとりと、高揚した心を落ち着かせるにはとてもぴったりです。

 

    最後の一音まで歌いきったなこさんへ向けて、温かい拍手が贈られます。それは、大興奮の拍手ではなく、本当にしみじみと聴いて、じんわりと心が温かくなった感動の拍手だったように思えます。

 

「発売前にも関わらずフルで『群青セツナ』を披露するというレアなことをさせていただきました。聞いてくださった方は、あ、サビちょっと聴いたことがあるってなったと思いますし、手に入れた方は聴いてたりするっていうのもチラホラと聴いてたりしたのですが、中々にレアですよ。フルで、発売前に……嬉しい」

    発売前に披露されるのは、なこさんも仰っていたようにレアだとは思うのですが、私はどこかの誰かさんがライブのダブルアンコールで、新曲フルで披露をして「ありがとうございました!」と颯爽と帰っていったのを覚えています。

    だからこそ、こういったサプライズは心が踊るものです。なこさんってそういう心もお持ちなのかと考えると、この先どれだけビックリさせられるのか、分かりませんね。

 

「『群青セツナ』っていう楽曲なんですけども、アルバム『day to YOU』をゲットしていただいた際に、お手元に歌詞カードが入ってると思うので見ていただいて、歌詞を読み解いた時に"これは誰に向けて歌ってるんだろう"とか"どういう心情での歌なんだろう"っていうのを、皆さんなりの解釈で紐解いて、読み解いて欲しくって。それを、あの私に#でいとゆーを付けてでもいいですし、お手紙でもいいですし、1番このアルバムの楽曲の中で皆さんがどういう風に捉えて聴いてくれるのかな、どんな風に受け止めてくれるのかなって、私自身楽しみにしている楽曲なので……ぜひその耳で確かめていただいて、感想なんかを貰えたら凄く嬉しく思います。私もまさかこの場で『群青セツナ』を披露できると思ってなかったので、とっても嬉しいです。聴いてくださって、ありがとうございます」

    先程も触れましたが、『群青セツナ』は聴く人によって受け止め方や捉え方が変わる曲だとなこさんは話しました。

    歌詞カードとにらめっこしながら、考察……腕が鳴りますね。この曲を聴いたあとの、形容しがたい気持ちというものに答えを出してあげたいです。

 

「もし仮に楽曲毎に皆さんのキラキラを振るとしたら、『群青セツナ』は何色なんだ?」

    そうなこさんが語ると、「青!」「水色!」とファンからも声があがります。"群青"という言葉だけに、深い青であることは違いないでしょう。一面が深い青に変わると、空のようにも見えるし、海にも見えます。

    ほんの少しだけ歌詞に触れるとするなら1番は"群青の彼方"、"白雨の空"と歌っているので「大空」に対する群青を指していて、2番は"水彩の海"、"砂時計のように"と歌われているので、「大海」に対する群青かなと思っています。

 

「ちょっとね、かなりね、名残惜しいんだけどね……」

「ええぇぇぇぇ〜」

    いつものやり取りですよね。演者さんが、こういう振りをした場合は、「まだ来たばっかり」だとか言う方もいらっしゃるくらいですから。それに対して、拗ねた様子のなこさん。

 

「まだなんも言うてへん。まだや、名残惜しいなって何が?ってなるやん。まだ、まだやねん。まだ何も言うてへん。」

    少しご立腹ななこさん。確かに「何が?」ってなりますね。彼女の仰る通りです。フライングしがちなおとなりさんで、ごめんなさい。

 

「次の曲で最後になります。多分今のが正しいタイミングやと思うんだけどね、ね?もっと遊んで?何して遊ぶ、みんなー!ちゃうちゃう、遊ばせんとくれ。」

    正しいタイミングで言えた時に、すんって冷静に突っ込むのがなこさんの面白い所。諭すような所が好きなんですよね。もっと遊んで!という声に対して、幼稚園の先生になったかのように「何して遊ぶ、みんなー!」と、意気揚々と身体を揺らし、手を広げる姿はママ……失礼、お母さ……失礼。

    遊ばせとくれ、と言葉を返すも、どこか嬉しそうな様子。きっとなこさんも同じ気待ちなのかな、と思えると思わず笑顔が溢れます。

 

「ちょっと最後はみんなと、この会場の皆さんも配信の、配信の、配信の配信の……ははは、全力で盛り上がっていきたいと思いますので、最後に盛り上がる準備出来てますか?」

    ここでは、カメラで遊ぶなこさんが見られました。スイッチャーさん、大変だっただろうな……というくらい、3つのカメラを代わる代わる指さす彼女。

    ライブでカメラを意識しているだけあって、現地だけでなく、配信まで目を向けるその姿勢。それは、まさしく彼女が思いやりの塊であることに違いありません。

 

幕開けと同時に時計の針は動き出す。


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    開幕でも、本編ラストでも、アンコールでも、トリでも「morning morning」は相応しい曲だと思います。

    アニメイトなんば店では、トップバッターを飾った曲ですが、このイベントではトリで披露されました。

    疾走感という言葉が、これほど当てはまる楽曲はないと思います。朝起きてからの様子が事細かに伝わるフレーズには、頷きながら聴き入ってしまいます。

 

大きく息を吸い込んで カーテンを開けて
差し込む朝日に消えた 星空の気配

    ここでの個人的なイチオシポイントは、"差し込む朝日に消えた星空の気配"です。天才すぎて、頭を抱えました。星空の気配って表現、ぇぐい……と、思わず呟く程です。

    満点の星空は、夜に輝くものですが、その星空たちは朝日が昇れば見れなくなってしまう。消えてしまう。その描写を綺麗に表現した歌詞だと思っています。

 

ねぼけまなこの街が
みんなを待ってる

    歌詞の中に「なこ」が入っているのも面白いですよね。歌詞で遊ぶ、というのは案外難しいと私は感じていて。というのも、自分自身で作詞したことが何度かありまして……その度に、これも違う、あれも違う、と悩みながら書くことの方が多いです。

    この言葉を入れるには、こうしたら……と頭を捻ることすら楽しいと思えたのはつい最近です。今も実は作詞を進めているのですが、それはいつかのお楽しみということで。

 

    この曲の変態なところ(言い方)は、曲自体の強さもあります。Aメロは、シンセとかピアノとかベースとか、抑え目な楽曲に対して、Bメロからドラムやギターの装飾が入ってきます。

    更には、行進曲のように叩かれるドラムの音が好きですし、最後の最後に転調するのが本当にキモイです。(褒め言葉です。褒め言葉として使ってます)

    加えて、なこさんが更に上へ上へと登るような歌い方をされ、畳み掛けてくるので、溜まったもんではありません。最初から最後まで、ぶち上がる1曲に仕上がっていることが強いと感じた要因です。

 

「聴いていただきましたのは『morning morning』でした。いかがでしたでしょうか?いえーい」

    ぶちかましてやったぜ!と言わんばかりに、拳をカメラに向けるなこさん。いや、これはもう「いえーい!」以外の言葉が見つからないです。盛り上がりすぎて、キラキラを振る手も思わず強くなってしまったほどです。

 

「配信……で、見てくださ……った皆さんは、次は是非とも現地で会えるのを楽しみにしておりますので、私もそれまでいっぱいいっぱい頑張ります」

    これまたカメラで遊ぶなこさん。緊張してるとは言え、ここまで遊べる余裕があるのは本当に凄いです。

    そして何よりも「現地で会えるのを楽しみにしておりますので、それまで頑張ります」と言い切った彼女の力強い瞳を忘れません。

    遠方で、仕事で……平日だからこその理由が色々とあったと思います。そんな中で、その方々へと「会えるのを楽しみにしてる」という未来の約束を結んでくださったのは、とても嬉しかったのではないでしょうか。

    次に会えるのは7月30日か、それとも11月か。分かりません。分かりませんが、不安は不思議とありません。

    何故なら、彼女が笑って待っているような気がするからです。

 

「一旦私は里に帰る。里に帰りますので、もう……そんなどこ?とかには答えてやんねぇかんな!じゃあ、またねー!!」

    最後の最後まで遊び倒すなこさん。もう誰も敵いませんよ。里っていう表現も斬新すぎて……その遊び心についてくるファンに、全力で答えてくれる。それが岬なこさんの真骨頂なんだと思います。

 

数秒に命を懸けて。

    現地組には、特典のお渡し会があります。今回は、絶対『あいらぶゅー』の衣装について触れようと意気込んでいました。お揃いですね!と、笑顔で受け取ろうと計画していました。

    里から帰ってきたなこさんを見て、私は思わず言ってしまいました。

 

「え、着替えてんじゃん!!!」

 

 

    エプロンを着るなんて聞いてないです。えぇ、あぁ、何話そ、えぇ……。後ろの方の番号だったので、最後まで想いが纏まらず、他の方が受け取っているのを見ることしか出来ないオタクになりました。

 

    真面目な顔をして、真剣になこさんのことを見ていたのですが、たった数秒なのに全員の""としっかり合わせていることが伝わってきます。

    そして、短い時間でも会話を交わそうとしているのも分かります。彼女の人柄が表れているお渡し会だったようにも思えます。

 

    大きめのポスターを一人ひとり受け取るのですが、近付くにつれて言葉が纏まりません。何を言おうか……と考えていくうちに開き直った私は、なこさんへと言葉を伝えに行きます。

    既にゲーマーズなんば店で、なこさんには覚えてもらっていることが発覚したので、今回は名札だけぶら下げて、名乗らずに行きます。

 

「なこちゃんとお揃いって言いたかった……」

    はい。おしまいです。もう素直に言うことを決めました。いや、だってですよ?最初の時点で、私信だと思ったんです。きちんとワンピース着て、靴も履いて、完全におそろっちじゃん!!!って言おうとしたのに、言えなかったんですから。

 

「あ!さらいんさん!(◦ˉ ˘ ˉ◦)えへへ……また会おうね!」

    なんですか、その表情は。ていうか、名前呼んでくれるんですか!?え、ズルくないですか!?

    言いたい言葉は次から次へと出てくるのに、口からは上手く言えません。また会おうね、と笑顔を向けられてしまえば、澄んだ瞳を見てしまえば、絞り出すように言うしかありませんでした。

 

「池袋行きます!」

「うん!気をつけて!」

    多分こんな会話をしたと思います。うろ覚えすぎて、手も震えています。いつ経験しても、接近イベというのは慣れるものではありません。

   

終わりに

    もう少しさくっと収めるはずだったのですが、どうも長くなってしまいます。ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

    あくまでも主観でのライブレポですので、もしかしたら他の方とは違う見方をしているのかもしれません。

    

    なこちゃんが言った言葉は、ずっと刻まれていて。「Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~」の埼玉公演Day2での話です。

「みんな違う人なんだから、貴方らしくていいんですよ」
〈2023.03.05 Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~埼玉公演Day2@ベルーナドーム〉

    貴方らしくていい。

    その言葉は、当時の自分を救うには十分すぎる程で。今こうして筆を持っているのは、なこさんのおかげでもあります。

    そもそもここまであの人を追い掛けることになるとは、1年前の私に言っても信じてはくれないでしょうから。人生、何が起こるか分かりません。

 

    続いての記事は恐らく池袋のフリーイベントの話になりそうですが、さてどうなることやら。気まぐれで書いたり、書かなかったり……という人間なので、気楽に待っていただけたら嬉しいです。

    それではどこかの記事でまたお会いしましょう。

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