ほのぼのとした田舎暮らし

ほのぼのとした田舎暮らしをしているような…そんなゆったりとした言葉を贈ります

『ラブライブ!サンシャイン!!TVアニメ2期 #11「浦の星女学院」』感想カタ語る

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 「彼女たちが大好きで、大切な学校」 

 

彼女たちが大好きで、大切な学校…浦の星女学院

大自然に囲まれ、小さくもたくさんの人に愛され、そしてその空気をたくさんに吸い、育ってきた彼女たち。例え多くの人の記憶の片隅に留まることなく、忘却の彼方へと忘れ去られることになったとしても、思い出は消えることはないであろう…。ずっとずっと…彼女たちの胸の中に…。

 

皆様、お久しぶりです。

投稿が遅れてしまい申し訳ございません。年末にかけて、色々とありまして…しっかりと書けるお時間が…。

ですが、またこうして書くことが出来ているのは、読んでくださる皆様のおかげです。このブログに関しまして少し、といいますかかなり私情をはさむことがございます。

 

さて、皆様の感謝への想いと供に、文章を綴っていきたいと思います。

 

 

イントロ

 

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「できた!」

「立派ね…」

「うん。これまでの感謝を込めて…盛大に盛り上がろうよ!」

「ヨーソロー!」

 

 <波打ち際のスタートライン>

金属と金属がぶつかり合う小気味よい音。それを見つめる3人の瞳は「達成感」に満ち溢れ…対照的に「閉校祭」という文字が否応にも彼女たちに現実を突きつける。

 

Aメロ

 

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「ついにfinish!ここに新たに誕生日したのでーす!シャイ煮プレミアムが!」

「部室で料理するのはやめていただけません」

「だって、みんながまた食べてみたいって言うから」

「普通の学校の理事長は、そもそも学園祭でお店を開いたりしませんわ」

「ノンノンノン、ダイヤ。学園祭ではなく閉校祭。最後のお祭りなんだから、理事長だって何かやりたいよ」

 

<ウキウキ夏合宿>

シャイ煮の進化系である「シャイ煮プレミアム」1つ10万円すると言っていましたが…プレミアムとなると 15万円くらいに…なっていそうですが、それを提供する小原家には頭が上がりません。閉校祭へ向けて張り切る鞠莉とは対照的に、こんな大変な時期なのに大丈夫なのかと危惧するダイヤ

 

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「これって…」

「今の私達の気持ちです。相談したら、みんなもやりたいって」

「卒業式は真面目にやったほうがいいと思うので」

「最後は卒業生も近所の人もみーんなでドッカーンっと盛り上がるイベントをやりたいって」

「3学期は受験とか色々あるのは分かっています。でも最後だし…」

「シャイニー…承ー認!!」

 

学校のために何かがしたいという気持ちは、Aqoursだけではなく他の生徒も同じ。自分たちが出来る精一杯のことをしよう。そんな熱い気持ちが感じ取れます。学校がなくなるとしても、そこで紡いだ思い出は消えない。廃校という悲しい思い出ではなく、笑顔で溢れる思い出になるように…

 

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「ほんと、この学校っていい生徒ばっかりだよ」

 

浦の星女学院の生徒の気持ちに、嬉しいようなでも切なさを帯びた表情をする鞠莉

 

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「鞠莉ちゃーん!」
「アーチ、無事設置完了であります!」

「ご苦労!じゃあ、それぞれ自分の部署に戻って準備進めて」

「全体的にかなり遅れてますわ。このままでは夜までに終わりませんわよ」

「「「わっかりましたー」」」

「Let's Go!!」

 

 <アクション!>

鞠莉の元へとアーチの完成を報告に来る2年生。息をつく暇もなく、自分の担当の場所へと向かって走っていく姿が、私たちの目にはきらきらとみえます。これこそ「青春」

 

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「楽しそうですわね」
「千歌っち達も嬉しいんだよ。学校のみんながこの機会を作ってくれたことが 」

「わかりましたわ。この学校でやりたかったことを、みんな思いっきりこのお祭りで発散させる…でしたわよね?」

「Yes…?」

「そういうことであれば、私も生徒会長という立場を忘れて思いっきりやらせて頂きますわ!」

 

そんな鞠莉が理事長という立場でありながらも、閉校祭を楽しもうという言葉に、自分を生徒会長という肩書を捨てて、閉校祭を楽しんでやろうというダイヤ。やりたかったことをやる、そう文化祭ではなく閉校祭なのだから。

 

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「とても間に合わないじゃない!ルビィはどうしたの?」

「ルビィちゃんは人気があるから引っ張りだこずら。ここは人気のないものが頑張るずらよ」

「どういう意味?」

 

善子花丸は懸命にチョークで床に何かを描いている様子。人気のないものと己を過小評価していますが…確かに彼女たちには当てはまる言葉なのかもしれません。花丸は図書館を、本を愛し、善子は堕天使へと。

と、廊下を走る何かの存在に気づく善子花丸。あれは…うちっちー?

 

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「ルビィちゃんもお手伝いしてくれてたんだ」

「うん、こういう衣装も作ってみたかったから、はい!」

「可愛いぃ」

「さすがルビィちゃん」

 

場所は移り、先ほどの会話にも出てきたルビィは何かを縫っている様子でしたが、それは閉校祭へと使用される制服。裁縫が得意なルビィの一面をまた見る機会が訪れたわけですが…裁縫ができるというのは、結構貴重なスキルであると個人的には思います。

 

<浦女七不思議?>

そして、またそこを通り過ぎる2つの不穏な生き物。その正体を確かめるべく追いかける3人。途中花丸善子も合流し…そこに新たに動く気配。花丸「お化けずらか?」という推論に対し、怯える3人。

 

もぞもぞと動くシーツの正体を確かめるべく歩みを進める千歌

 

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「とりゃぁぁぁぁぁ!!」

 

掛け声とともにシーツをめくるとそこにいたのは…しいたけ。学校にいるはずのないしいたけの存在に安堵をつくと同時に、驚く梨子

ほっとするもつかの間、善子ルビィの背後に先程の奇妙な生き物が2体。

 

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<Riko jump High!!>

2人の叫び声にしいたけも驚いてしまい、シーツによって前が見えないまま走り回り、そのままアーチへとぶつかり、倒してしまう。その様子にひきつった表情の千歌

 

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「器物破損、被害甚大…アーチの修復だけで10人がかりで4時間のロス」

「だって…」

「そもそもしいたけちゃんがなんで学校にいたの?」

「なんか美満姉散歩してたらリードを離しちゃったらしくて」

「言い訳は結構です。とにかくこの遅れをどうするか。閉校祭は明日なんですのよ!?」

「…頑張ります…」

「それで済む話ですの?もう下校時間までわずかしかありませんわ」

「そろそろ終バスの時間ずら」
「準備、間に合うかなぁ…」

 

この問題に対し、現実的な話を千歌たちにするダイヤ。もうすでに外は夕暮れに染まり、時間がないことを私たちにも知らせてきます。そしてただでさえ人数も少なく、冬になると終バスの時間も早くなる彼女たちの地域にとって困難な状況に。

 

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「オーケー。そういうことであれば、小原家が責任を持って送るわ!全員」

「ほんとずら!?」

「でも全員って?」

「準備で学校に残る生徒全員。もちろん、ちゃんと家には連絡するようにね!」

 

そんな状況を打開すべく鞠莉が提案したのは、責任をもって小原家が家まで送ること。そうすれば下校時間など気にせず、作業へと集中することが出来ます。以前2期第3話「虹」では、小原家の力を借りることが出来ない状態でしたが、それはあくまで自らの手で廃校を阻止するためであり、抗うため。今はすでに廃校が決まってはいますが、閉校祭という生徒が発端となって作り上げるイベントに、理事長である鞠莉からの惜しみない支援にも見えました。

 

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「本気ですの?」

「最後なんだもん…許してよ」

「誰も許さないなんて言ってませんわ。最初からそのつもりでしたから」

 

長年の付き合いだからこそ、お互いに考えていることなどお見通し。といった風なダイヤのウィンク。彼女だって楽しみにしているんですよね、この閉校祭を。

 

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<陽だまりのリハーサルスタジオ>

多くの生徒、きっと描かれてはいませんが、浦の星女学院の生徒全員が残っているだろうなと、なぜかその光景に暖かさを感じました。誰一人として、明日の閉校祭を。最高の思い出にしたい。そんな気持ちが感じ取れました。

 

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「それで結局、その格好は一体…?」
「ああ。閉校祭は曜と2人で、教室に海を再現してみようってこの格好にしてみたんだけど…」

 

2体の正体は果南。教室にい海を再現すべく、自らも海の生き物の格好をしようというものでした。何も離さない曜にしびれを切らした善子が着ぐるみを押すと…中はもぬけの殻。

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「ほっ!ふぅ、これでよし」

 

肝心のはというと、1人アーチの元へ。最終確認をするかのように金属を打ち付けあう音が響く。満足そうなの目線の先には寿太郎みかんと書かれた段ボール。周りに誰もいないことを確認し、その段ボールへと上る

 

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「スクールアイドル部でーす!よろしくお願いしまーす!あなたも、あなたも、スクールアイドルやってみませんかー?」

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「スクールアイドル部でーす!春から始まるスクールアイドル部!よろしくお願いします!あなたも、あなたも、スクールアイドルやってみませんかー?輝けるアイドル!スクールアイドル!」

 

かつて部員を集めるために奮闘していた千歌と同じように笑顔で叫ぶの姿に、ぐっとくるものが在りますね。でもその時と違うのは、その問いかけに応える存在がいること。

 

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「 はい!スクールアイドルやります!」

 

応える存在、それは千歌千歌が近づくと、段ボールから降り、同じ目線に立つ

 

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「よっと…。なんか静かだね。学校はあんなに賑やかなのに」

「うん、なんかいいよね、そういうの。外は普通なのに、学校の中はみんなの夢で、明日に向いてワクワクしてて。時が過ぎるのも忘れていて…好きだな、そういうの。ずっとこのままだったらいいのにね。明日も、明後日もずーっと!そしたら…そしたら…」

 

<ONE FOR ALL>

校舎でのにぎやかさに比べてしまえば、校門は静けさに包まれ、その対照的な部分が彼女たちにとっては夢見心地なのかもしれません。廃校になる学校には思えないほど、みんながみんな閉校祭へと向けて、一心不乱に、がむしゃらに集中している。顔にペンキが付くのも構わずに…一人一人が協力して、支えあって、ひとつひとつ作り上げていく。こんな時間が永遠に続けばいい、そんな千歌の呟きが同時に寂しくも聞こえました。そんな千歌を優しい表情で見つめると、空気を読んで陰からひっそりと見守る梨子

 

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「私ね、千歌ちゃんに憧れてたんだ。千歌ちゃんが見てるものが見たいんだって、ずっと同じ景色を見てたいんだって。このまま、みんなでおばあちゃんになるまでやろっか!えへ」

「うん!」
「「あははは!」」

 

千歌の言葉を受けて、それに想いを打ち明ける千歌をなんでも出来て凄いな、という羨望な眼差しで見ていたように、もまた千歌に憧れ、同じ景色を見たかった。だから、先ほど段ボールへと上り、あの日千歌が見ていた景色を、始まりの景色を見ようとしたんですよね。地面から、段ボール1つ分高くなった景色。ほんの少し、でも確かに違う景色がそこにはあったはずです。

 

想いを語り合った2人の表情は、気持ちのいいくらい清々しい笑顔。あぁ、2人の笑顔が輝いてるなって思いました。

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Bメロ

 

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「梨子ちゃん似合うよねー!自分でリクエストしたの?」

「えぇ…ちょっと憧れてて…千歌ちゃんも可愛くて似合ってる」

「そう?ありがと!」

 

浦の星女学院閉校祭>

ルビィが作っていた衣装は大正ロマン風の喫茶店などで着られる制服。その際役立ったのが梨子の壁クイ本という点もぬかりないですよね。千歌梨子は休憩をもらい学園祭を見て回ろうとしますが、梨子は何か用事があるらしく、千歌1人で回ることに。

 

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「みんなー、浦の星アクアリウムへようこそー!」

 

まず訪れたのは果南が行っている浦の星アクアリウム。教室を一面水色と青色で染め上げ、さらにライトによって幻想的な空間を作り出していましたね。観客は2期第4話「ダイヤさんと呼ばないで」でも登場していた園児たち。人とのコミュニケーションに長けているトーク力はがっちり園児たちのハートを掴んでいますね。

 

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「ぶっぶっぶーですわ!!正解はDream!まだまだラブライブマニアには遠いですわよ!」

 

続いて覗いたのは、黒澤姉妹による「ラブライブ!クイズ選手権!」

ダイヤがやりたかったこととは、このことだったんですね。大好きなスクールアイドルのことを、大好きな妹と一緒に…。

 

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「占いに興味はないずらか…?」

 

そんな2人を暖かな眼差しで見ていると、背中をつんつんと叩かれ、振り向けば花丸の姿。さながらホラーのようにも思いましたね。泣きつくようにして、千歌の手を握る必死な花丸

 

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「クーックックッ!ようこそ迷えるリトルデーモンよ!」

 

<フォーリン・ヨハネ

花丸に導かれるように…ではなく、おそらく連れていかれた場所は、そうよし…堕天使ヨハネがいるテナント。どんな悩みでも解決してあげましょうと水晶玉を見つめる善子

 

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「…分かりました。恋の悩みですね?」

「いえ、全然」
「人が来なくて悩んでたのはこっちずら」

「で、では最近太ってきて体重が気になる…」

「いえ、さっぱり」
「それは喜子ちゃんずら」

 

ここの千歌のあっさりと回答、即答する千歌がこの明らかに不穏な空気を裏切るいいスパイスになっていますね。そして「ミュージック!」という掛け声とともにパイプオルガンの音色が響き渡る。その音色の正体は梨子による電子ピアノによる生演奏。

 

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「だからなんで私が…」
「梨子ちゃんが勝手に手伝ってくれるって。さすがリトルデーモンリリーずら」

「花丸ちゃんだって、一度くらい善子ちゃんの望みを叶えてあげたいって

 

<脳内に響く堕天の囁き>

かなり雰囲気が出ていますね。2期第5話「犬を拾う」で急速に仲が深まった梨子善子。リトルデーモンとしての契約などと建前はあるかもしれませんが、単純にみんな優しいんですよね。本当に、浦の星女学院の生徒はみんな優しい。

 

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「あ!じゃあ、Aquorsを占って下さい。この先、どんな未来が待ってるか」

「…それなら占うまでもありません。全リトルデーモンが囁いています。Aquorsの未来は…」

 

3人のやり取りを見て、閃く千歌。未来のAqoursのことを占ってほしいと告げます。その悩みに対して、善子の答えは…

 

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<みんなでフリマ!>

中庭では鞠莉がシャイ煮プレミアムを売っていたり、千歌の姉である志満姉と美満姉が焼みかんをさばいていました。焼みかんを美味しそうに頬張る千歌を見ていると私まで食べたくなってきました(後日焼みかん食べました。ぜひご賞味あれ)

 

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「それにしても、変わってないわね、ここ」
「うん、匂いもあの頃のまま」
「匂い?」

「うん、千歌ちゃんは毎日来てるから気づかないかもしれないけど、あるのよ。ここだけの懐かしい匂いが」

 

考えてみれば2人もこの学校で学び、育ち、巣立っていった。この校舎も、空も、山も、海も、空気も…すべて思い出の中に残っているそのまま。変わらない…何年経ったとしても、彼女たちがここで過ごした日々は、経験は、感覚は変わらないんですね。

 

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千歌が呼ばれ、その先に見たものは、ハート形で作られた「浦女ありがとう」のバルーンアート。そのスケールの大きさに目を輝かせると同時に、涙をこらえるような表情の千歌

 

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「せーの…!!」

 

そこからさらにバルーンはほどけ、大空へと帰っていく…。みんなの想いを乗せて、どこまでも…どこまでも高く。この場面を見ると「SUNNY DAY SONG」のラストのシーンを思い浮かべますね。

 

彼女たちの想いは消えない。いつまでも人々の心に残っていく。風船のように想いを膨らませて、またいつか空と飛ぶ日が来る。そんな風にも自分は捉えました。

 

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「楽しい時間というのは、いつもあっという間で…」

 

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「そこにいる誰もがこの時間がずーっと続けばいいのにって思ってるのに…」

 

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「でも、やっぱり終わりは来て…」

 

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「時が戻らないこと、もう一度同じ時間を繰り返せないことが、とても寂しく思えるけど」

 

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「同時にやっぱりどうなるか分からない明日のほうがちょっぴり楽しみでもあって」

 

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「あぁ…これが時が進んでいくってことなんだなぁって実感できるずら」

 

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「そして気づく。きっと二度と同じ時はないから…この時が楽しいって思えるのかな。今こうしていることがたった一度きりだって分かっているから…全力になれる」

 

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「いつか終わりが来ることを…みんなが知っているから。終わりが来てもまた…明日が来ることを知っているから」

 

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「未来に向けて、歩き出さなきゃいけないから…みんな、笑うのだろう」

 

 <FRIENDSHIP>

この一瞬が永遠だったら…私たちも似たような経験をしたことはあるのではないでしょうか?

 

例えば、美味しいものを食べている時。お酒を飲んでいる時。大好きな人といる時。暖かな家族と過ごしている時。好きなアニメを見ている時。そしてLIVEを感じている時…。

 

そんな時、時が経つのは本当にあっという間で「体感5分」なんて言葉をよく耳にしますね。LIVEにいるすべての人は終わった後、こう言う方が多いと思います。

 

「あぁ、終わってしまった…楽しかったな…もっと続けばいいのに」と。

 

ですが…それで終わりじゃないんですよね。ひとりひとり違う人生がある。一度交わったけれども、やがてまた別々の道へと歩き出す。「始まり」があって「終わり」があるからこそ、また「始まり」がある。諸行無常という言葉があるように、世の中には変わらないものなんてない。

 

あるとするなら…それは心の中へとしまった思い出や経験。

 

ずっと変わらない未来よりも、何が起こるのか分からない未来のほうが楽しみだと思います。LIVEとは何が起こるか分からないからこそ、LIVEであって、その時に生まれる「物語」があると思います。

 

いつまでもその時間が続けばいい、そう頭の片隅で思いながらも、また目まぐるしく変化していく日常に埋もれていくのはきっと…またその景色を見れると信じているから。確かな自信を抱いているから、そう思わせてくれる人たちが、作品があるのだから…私たちは笑ってその理不尽な世界に抗うのだろう。

 

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「これで浦の星女学院閉校祭を終わります。今日集まった人を見て、私は改めて思いました。この学校がどれだけ愛されていたか、どれだけこの街にとって、みんなにとって大切なものだったか、だから、この閉校祭は私にとって…何よりも幸せで…私にとって何よりも暖かくて…」

 

理事長としての言葉を述べる鞠莉。そんな理事長であるはずの鞠莉は、徐々にその本当の想いを零していきます。小さく震えながらも言葉を紡いでいく彼女を見つめるダイヤには、その想いが痛いほど分かっていたと思います。

 

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「ごめんなさい…」

 

理事長としての責任。彼女は生徒である前に、1人の経営責任者という肩書きを背負っている。誰よりもこの学校を愛し、廃校を阻止するために奮闘していたからこその謝罪の言葉。

 

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「ごめんなさい…ごめんなさい…もう少し頑張れれば…もう少し…」

 

繰り返し何度も呟くその姿に、心を打たれました。まだ成人もしていない、いたいけな少女が、そのやりきれない思いを謝罪の言葉とともに懺悔しているようにも思え、心が苦しくなりました。あなたが謝らなくていいはずなんだよ、って言葉をかけてあげあかったです。

 

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AqoursAqoursAqours!」

 

そんな彼女を救ったのは、浦の星女学院の生徒でした。彼女は決して許されるとも思っていませんでしたし、許してほしいとも、労う言葉をかけてほしかったわけでもなかったと思います。そのどれとも違う、暖かな声援がまた鞠莉を、彼女たちを救ったかのようにも思えました。

 

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「みんなー!ありがとー!!じゃあラストにみんなで一緒に歌おう!最高に明るく、最高に楽しく…最っ高に声を出してー!!」

 

その声援とダイヤに背中を押された彼女の目には嬉し涙。やっと彼女は、理事長として廃校を阻止できなかった呪縛から解き放たれたんですよね。

 

間奏(感想)

 

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言うまでもなく私は今回は…全員での合唱をあげます。

 

やり残したことなど
ないそう言いたいね
いつの日にか
そこまでは まだ遠いよ
だから僕らは がんばって挑戦だよね

 

ED「勇気はどこに?君の胸に」のCメロ。

全員で歌うってこういうことなんだなって。涙が伝っているのをどこか他人事のように感じていました。閉校祭を通じて、彼女たちの思い出はまたひとつ増え…でもまだやりたいこと、学びたいこと、感じることが多くあったと思います。でも、もう学校は消えてしまう、それでもいつか「あぁ、あの学校でよかった。あの学校でやりたいことができた」そう思える日々が彼女たちにもやってくることを祈っています。

 

本当にタイミングがいいのか…と言葉にしてしまうと不謹慎ですが…12月17日、放送日の次の日の早朝に、私の祖母が82歳という生涯に幕を下ろしました。そのためにあまり時間が取れず、今想いを綴っています。

 

人をなくすというのは初めての経験で、しかもそれが小さい頃共働きの親に代わって私を育ててくれた祖母だということに形容しがたい想いでいっぱいでした。

そして、その時に、「あぁ、いつかばあちゃんにやってあげたかったこと、見せたかったこと、伝えたかったこと、胸を張って言える日が来ることが、最大級の恩返しなのかな」って思いました。と言葉を紡いでいるだけでキーボードにぽつりぽつりとやりきれない思いが涙となって落ちています。

彼女たちにとって学校が大切なようにまた、私にとって祖母の存在は大切で…比べるほど全く価値の大きさと言いますか、人の命が本当に尊いものだと、失って初めて気づきました。彼女たちにとっては、きっと浦の星女学院に対する想いがそうであるように…でもそんな学校に胸を張って「やり残したことなんてないよ!」そう言うためにも、彼女たちは全員で歌い、その炎を燃やしつくす。

 

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海辺で波が「Aqours」の文字をさらっていったのは、形に固執する必要がなくなった、ということの表れだと思います。彼女たちは、永遠に続く今を望むのではなく、常に変化し続ける未来を望んだから、形として残っている砂浜の文字は消えたのだと、私は思います。

  

アウトロ

 

終わりが近づくにつれて、物語も終着点へと向かい始めていますが…あまりにも供給が多すぎて、理解が追い付いていない状態です。それでもこうして文字を残していくことが、きっと彼女たちの輝きの足跡を、「輝跡」を残していきたいからですよね。残り2話、彼女たちがどんな物語を紡いでいくのか…。

 

次回「光の海」

「彼女たちが見つけた光の海…」