ほのぼのとした田舎暮らし

ほのぼのとした田舎暮らしをしているような…そんなゆったりとした言葉を贈ります

『ラブライブ!サンシャイン!!TVアニメ2期 #10「シャイニーを探して」』感想カタ語る

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「彼女たちの探すシャイニーとは…?」

 

今まで目を背けできた現実。

限られた時間の中で輝くスクールアイドル。

そして、卒業…。

 

今回ついにアニメの方も10話と、残りわずかとなってきましたが、それに習うようにして今回のお話はリアリティーがありましたね。リアルと重なる部分もまた、この「ラブライブ!サンシャイン!!」のコンテンツに惹かれる要因でもあると私は考えています。

 

限られた時間の中で、精一杯輝く。まるであのμ'sのように…大きな問題へと直面した彼女たちが導き出した答えとは…。

 

 

 

イントロ

 

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どうするんですの?大事になっていますわよ」

「諦める?」

「嫌!!流れ星にお祈り出来なかったらきっとダメになっちゃう」

 

<夢見る文学少女

それは幼き日の思い出。

小さい頃、お嬢様という立場にいる鞠莉は、もちろんそこに使用人がいます。

使用人の目を掻い潜り、ダイヤ果南と共に流れ星を探しに来た鞠莉

 

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「泣かないで…ほら、これで大丈夫!」

 

曇りで空が見えない。諦めず星座早見盤で見ようと試みるも…嘲笑うかのように降り出す雨。悲しみで涙を浮かべる鞠莉に「大丈夫!」と星座早見盤にペンで流れ星を描く果南。1人の小さな少女の優しさ。

 

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「ずっと一緒にいられますように…」

 

成長した1人の少女の願いは夜空へと吸い込まれていく…。

 

Aメロ

 

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「ふっ!!ていっ!!」

 

<ウチウラータイム>

達筆な文字を習字で書く千歌。彼女のプロフィールに書かれている設定でもある習字が今回使われたことは大きいですね。高校生らしいと言いますか、彼女らしいですよね。

 

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「今年で高校3年になる私が言うのもなんですが、一応学生の間は頂けるという話が一般的と聞いたこともありますし…ちょっと懐も寂しいというか…」

 

必死にお年玉を所望する千歌。彼女たちは高校生であり、スクールアイドルでもある。当然バイトなどをしている時間もないようですし、それに函館へと訪れた際、招待のため交通費と何日間かの滞在費は用意されているとはいえ、おそらく観光などのお金は自腹なはず。懐が寂しくなるのも当然のことですね。

 

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「あぁ、分かってるわよ。はい、どうぞ」

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「これかしら?」

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「お年玉!」

 

<のん気な屋上日和>

そんな千歌に対してボケる?お母様。これが高海家の平常運転なんですよね。そこへの声が。新年早々練習へと取り組むAqours

 

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「明けましておめでとうございます」

「うわっ、本当に来た!!」

「悪い?てかその格好…」

「では皆さん」

「「「明けましておめでとうございまーす!」」」

 

はるばる函館から浦の星女学院までやってきたSaint Snow。彼女たちも今は冬休み。北海道の学校は冬休みが長いと聞きましたが、彼女たちも長いのでしょうか。

 

晴れ着姿のAqoursメンバーから一転、練習着姿のAqoursメンバーの寒がる様子が描かれるこの落差。この落差が彼女たちがリアルに存在しているかのように私たちの目に映ります。

 

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「良い学校ですね。私たちと同じ丘の上なんですね」

「でも、なくなっちゃうんだけどね」

「「えっ?」」

「今年の春、統廃合になるの。だから、ここは3月でTHE・END」

「そうなの?!」

「でも、ラブライブ!で頑張って、生徒が集まれば…」

「ですよね…私たちもずっとそう思ってきたんですけど…」

 

<FRIENDSHIP>

ラブライブ!決勝大会まで進んだAqoursのパフォーマンスの高さを評価していた2人は浦の星女学院の廃校という事実に鳩が豆鉄砲を食らったかのような表情。

 

誰も思わなかったでしょう。Aqoursというグループが「廃校」という大きな壁に抗っていたことを。投票してくれた人のうち何人が廃校になるかもしれないと知っていたのでしょうか?

 

Aqoursのことを調べ、そしてライバル視していたSaint Snowでさえ知らなかった学校の事情。彼女たちは、公にしていないんです。自分たちの学校が廃校になるということを。廃校が目前の時でさえ、自分たちだけの力で、パフォーマンスで、入学希望者を集めようとしていました。

 

もしラブライブ!東海地区大会で「浦の星女学院は廃校目前で、入学希望者を集めています!助けてください!」といったような言葉をかけていたら、善意のある人が投票して、同情して、入学希望者が増えていたでしょうか?それを彼女たちは望むでしょうか?

 

答えは否。

 

彼女たちはそれを望んではいなかったと思います。ただの同情で入学希望者を集めようなんて考えていなかったと思うんです。浦の星女学院の魅力を、素晴らしさを、Aqoursの凄さを、必死に理不尽に抗って、伝えようとしていた。「この学校へ入学したい!」そんな気持ちにさせるだけのパフォーマンスを披露しよう。自分たちの力だけでなんとかしようと、彼女たちなりの精一杯の輝きを光らせようとしていたんですよね。

 

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「そうだったんですか…」

「あ、でもね、学校のみんなが言ってくれたんだ。ラブライ!ブで優勝して、この学校の名前を残して欲しいって」

浦の星女学院のスクールアイドルがラブライブ!で優勝したって。そんな学校がここにあったんだって」

「最高の仲間じゃないですか!素敵です」

 

Saint Snowへと自分たちの目標を伝えるAqoursSaint Snowも学校のみんなの想いを背負っていましたからね。Aqoursの想いに対して、共感を得られたと思います。

 

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「じゃあ遠慮しないよ。ラブライブで優勝するために妥協しないで徹底的に特訓してあげる」

「マジ?」

「マジ」

「マジずら…」
「マジずら」

「マジですか…」

「だからマジだって!」

 

8話9話を通じて、1年生同士は既に打ち解けており、こんな会話まで…理亞がそれぞれの会話に一言一句返答する部分も印象的でしたね。

 

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「こうして時って進んでいくんだね」

 

あえて鞠莉の表情を下半分だけ写す描写。意味深にも感じるこのシーンを今後の物語を示唆しているのでしょうか…。

 

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<波打ち際のスタートライン!>

正月太りというものがありますが、年末年始って身体が重いですよね。ともいう私も正月明けの部活は、別人のように感覚も体力もなかったですね。

 

このふにゃっとした千歌の表情を入れることによって、先程のしっとりした雰囲気を吹き飛ばす勢いを感じられます。そして同じ表情!か、可愛い…。

 

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「ステージって不思議とメンバーの気持ちがお客さんに伝わるものだと思うんです。今の皆さんの気持ちが自然に伝わればきっと…素晴らしいステージになると思います」

 

この調子で大丈夫なのかと危惧する梨子にアドバイスをする聖良。場数を踏み、経験豊富な3年生でもある彼女の言葉には説得力が感じられます。

 

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「…理事!?」

「Of Course!統合先の学校の理事に就任して欲しいって。ほら浦の星から生徒も沢山行く事になるし、私がいた方がみんなも安心出来るだろうからって」

「理事って?」

「鞠莉ちゃん、浦の星の理事長さんでもあるの!」

「えぇっ!?」

「じゃあ春からも鞠莉ちゃん一緒に学校に!?Aqoursも続けられる!?」

「いや、それ留年したみたいだし」

 

春から廃校となる浦の星女学院の生徒の不安を取り除くためにも、統合先の高校で理事へと就任してほしいという誘いを受けていた鞠莉。ここでもSaint Snow鞠莉が理事長だということを知っていません。生徒会長ならまだしも、理事長となると、驚くのはごく自然だと思います。

 

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「大丈夫!断ったから」

「「「えっ?」」」

「理事にはならないよ。私ねこの学校を卒業したら、パパが薦めるイタリアの大学に通うの。だからあと3ヶ月。ここにいられるのも」

 

鞠莉の呟きが、目の前の現実、卒業という現実を浮き彫りにしていますね。 彼女は卒業後、イタリアの大学へ。初めてここで進路の話が出てきましたね。今まで、「ラブライブ!」シリーズは、あまり将来について触れてこなかったと思います。今回あえて触れることによって、「卒業」という事実を、嫌にも私たち視聴者にもありありと感じ取れるようなストーリーですよね。

 

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「もう少しゆっくりしていけば良いのに」
「ちょっと他にも寄る予定があるので…」

「予定?」
「ルビィ知ってるよ!2人で遊園地行くんだって」

 

Saint Snowの2人は姉妹仲良く、思い出作りと言った感じでしょうか?姉妹の絆の深さをまた感じますね。

 

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「これ、姉様と2人で考えた練習メニュー」

「ありがとう」

「うわ、こんなに」

ラブライブ!で優勝するんでしょ?そのくらいやらなきゃ」

「ただの思い出作りじゃないはずですよ」

「必ず優勝して。信じてる」

 

想いはAqoursへと託す。

甲子園ではよく自分たちの千羽鶴だとかを、対戦校へと託す場面が見られますよね。敗者は…悪く言ってしまえば、もう何もないんですよね。だからこそ、想いだけでも託していく。自分たちがその頂きを目指していた、という証として託す。Saint Snowの想いは、確かにAqoursへと引き継がれていると思います。

「信じてる」その言葉がひどく心に染み渡りましたね。その姿は、敗者なんかじゃない挑戦者であった証明でもあったと思います。

 

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「イタリアかぁ…」

「そうねぇ、きっとそうなるのかもなーってどこかでは思ってたけど…」

「実際、本当になるとね…」

 

<すれ違いのヨーソロー> 

薄々と感じていたものの、ずっと目を逸らしてきた現実に鞠莉の言葉によって向き合い始めた2年生。

 

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「あと3ヶ月もないんだよね…」
ラブライブが終わったら、すぐ卒業式で…」

「鞠莉ちゃんだけじゃないわ。ダイヤさんも、果南ちゃんも…」

「春になったら、もうみんなと一緒に学校帰ったり、バス停でみんなとバイバイしたりもなくなって…制服も教室も…」

 

悲しみに目を伏せる千歌。廃校に関しては学校のみんなのおかげで、「学校の名前をラブライブ!の歴史に刻む」という新たな目標を持って練習へと取り組んでいますが…やはりどこか割り切れない部分もあると思います。

 

全てなくなるんですよね。もしかしたら校舎が違う使われ方もするかもしれません。私の友人の小学校は既に廃校となり、その校舎は高齢者の方のための施設として使われているそうです。新たに利用されることもあれば、そのままポツリと…。最悪取り壊しになることも…。

 

彼女たちはもう2度とあの校舎を使うことはない。教室も、制服も、そして根付いていた伝統も…消えてしまう。形で残っていても、そこで「生きて」いないんですよね。使われていないということは「死んで」しまっている。モノとかって使われているからこそ、「生きている」と思うんです。

 

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Aqoursはどうなるの?」
「3年生卒業したら…」

「分かんない…本当に考えてない…。なんかね、ラブライブが終わるまでは…決勝で結果が出るまでは、そこから先の事は考えちゃいけない気がするんだ…」

「みんなのため?」

「全身全霊、全ての思いを懸けてラブライブ決勝に出て優勝して、ずっと探していた輝きを見つけて…それが、学校のみんなと、卒業する鞠莉ちゃん、果南ちゃん、ダイヤさんに対する礼儀だと思う」

 

彼女たちは、「輝き」を見つけるためにスクールアイドルを始めた。それに賛同し、または自分だけの輝きをそれぞれが見つけるために、Aqoursが発足した。Aqoursは輝きを探す探求者であり、今は学校のみんなにとっての「希望」なんですよね。

輝きを見つけること、それが最大限の恩返しなんです。

 

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「賛成」

「大賛成!」 

 

そんな千歌の言葉に2人は賛同します。みんな繋がってる…想いは一緒なんです。1番長くAqoursとして活動を始め、時を一緒に過ごしてきた2年生の3人だからこそ…ですよね。

 

Bメロ

 

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「で、何の用?もしかしてイタリア行くなとか言い出すんじゃないよね?」

「1年前だったら、言ってたかもだけどね」

 「じゃあ、何の相談もなく決めたから、怒ってる?」

「それも違いますわ」

「話してこうと思って」

 

鞠莉をいつものように呼び出し、星が天井に移されたトンネルを歩く3人。幻想的な空間にいるはずなのに…3人が将来の話をすることによって、そのギャップが映えていますね。

 

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「実は私も東京の大学に推薦が決まりましたの」
「私は海外でダイビングのインストラクターの資格、ちゃんと取りたいんだ」

「じゃあ…」

「うん…卒業したら…3人ばらばら」

「ここには誰も残らず、簡単には会えないことになりますわね」

「一応言っておこうと思って」

 

3年生のそれぞれの進路。

鞠莉はイタリアの大学、ダイヤは東京の大学、果南は海外でインストラクターの資格取得。

 

それぞれの将来へ向けて、彼女たちは大きく、自分の生まれ育ってきた小さな街を、小さな学校から巣立ち、新しい世界へと羽を広げ、羽ばたいていく…。

 

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「そう」

「お互い相談もしないで、3人とも自分で決めてたなんて」

「あんなに喧嘩したのに、相変わらずですわね、お互い」

「だね」

 

自分の気持ちを素直に話さなかったからすれ違いを起こして、2年間の時を経たというのに、今も昔も変わらず自分だけで未来の進路を決めてしまった3人。それでも笑顔で、また繋がることができるのは、絆があるから。

 

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「ハグ、しよ?」

 

仲直りの証。友情の印。

彼女たちの絆が確かに存在しているという証明している。だから彼女たちは、何度だってハグをするんです。自分たちの繋がりが途絶えることのないように、もう一度ハグが出来るように…。そんな3人を見守るかのように光る星々。

 

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「そういえば鞠莉、よく抜け出してたっけ」

「それならあなたたちも同罪でーす」

「鞠莉さんが黙って出てくるからですわ」

「だって言ったら絶対No!って言われるに決まってるからね」

「おかげで、あれから凄く厳しくなりましたもの」

「抜け出せないように、鞠莉の部屋が2階になって…」

「次は3階ですわよね」

「それでもだめだって4階になって…」

「最後は最上階」

「今考えると親御さんのご苦労が分かりますわ」

「だって、2人と遊んじゃだめなんて言うんだもん」

 

<素直になれなくて>

幼い頃から、鞠莉と遊ぶことは難しかったようで…やはり令嬢というのは普通の家庭に生まれた同年代と遊ぶことでさえ許してくれないんですね。そんな状態でも、思考を凝らして彼女は脱出を試みて2人と遊び続けていました。そんな幼いながらの行動力の高さ故に理事長という位まで上り詰めた彼女には、頷けるものがありますね。

 

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「しまいには勘当だっけ?」

「果南とダイヤと遊んじゃダメだって言うなら、パパもママも勘当します!」

「小学生の子供が、親に勘当を言い渡すなんて聞いたことありませんわ」

「それを教えてくれたのダイヤだよ?」

「そうでしたっけ…」

「子供だったよね」

 

お恥ずかしながら、勘当の意味を知りませんでした…。 

Google先生…ではなく私はYahoo先生なので。親に勘当を言い渡すのは確かにヤバいやつですね。

そう、彼女たちは"まだ"子供だったんです。でも"今は"子供じゃない。常識も弁えることができる、そしてこの先の将来のことをしっかりと考えることのできる1人の女性になったわけです。

 

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「でも楽しかった。Everyday何か新しいことが起きていた」

 

鞠莉にとって2人と毎日過ごした時間が、経験が、かけがえのないものなんですよね。

 

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「一度しか言わないから、良く聞いて。私は、果南とダイヤに会って色んなことを教わったよ」

 

果南ダイヤに、想いを告げる鞠莉。それは感謝の言葉でした。

 

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「世界が広いこと」

 

この世界はたくさんの輝きが転がっている。

 

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「友達といると時間が経つのも忘れるほど楽しいこと」

 

その輝きを広い集めることに夢中になって…。

 

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「喧嘩の仕方に」

 

お互いに思いあっているからこそ、言葉が足らなくて…すれ違い続けて2年。

 

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仲直りの仕方」

 

自分の気持ちを素直に相手にぶつけることでまた繋がった。

 

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「2人が外に連れ出してくれなかったら、私はまだ一つも知らないままだった。ずっとあの部屋から出てこられなかった」

 

2人の小さなその手が、1人の少女の閉ざされた心の扉を開いた。

 

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「あの日から3人いれば何でも出来るって、今の気持ちがあれば大丈夫だって、そう思えた。Thank you!」

 

離れていても、2人と一緒なら、何でもできる、どこへだっていける。 

 

3人いれば無敵。そう語る鞠莉の表情は確信に満ち溢れていて…でも神は無情にも彼女たちに試練を与える。

 

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「あっ…」

「雨ですわ…」

「またー?全くダイヤは…」
「待って私?雨女は鞠莉さんでしょう?」
「Why?果南だよー」

「訴えるよ?…ふふ」

「ふふっ。もしかしたら神様が願いを叶えさせたくないのかもしれませんわね」

「3人がずっといられますように?」

「そんな心の狭い神様は勘当でーす! 」

 

雨が降り出し、泣いていたあの頃とは違って、その雨さえも笑い飛ばす3人の姿には成長を感じられるシーンでもあります。雨をただ受け入れるのではなく、反抗する。足掻こうという彼女たちの姿がありました。

 

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「これで終わりでいいの?」

「え?」

「このままあの時と同じで、流れ星にお祈り出来なくて良いの?」

「果南…」

「私は嫌だな。3人いれば何でも出来るって思ってたんでしょ?だったらやってみなきゃ」

 

強気な果南。あの日叶えられなかったことを今叶えようとしている。彼女自身も信じて疑わないんですね。3人いれば大丈夫だって。そして…

 

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「それに、今はもう3人じゃない。探しにいこうよ、私たちだけの星を」

「私たちだけの…星…」

 

自分たちはもう3人ではないこと。 Aqoursという無敵のグループが存在していること。それが彼女の自信が確信へと変わる所以だと思います。

 

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「おぉぉぉぉ年玉ー!」

 

冒頭のお年玉案件に戻るところの落差が激しくて、思わず笑ってしまいました。年相応の生徒らしさといいますか、無邪気な彼女の表情が私たちにどれほど嬉しいかを伝えてきますね。

 

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「みんな…ありがとう…」

 

プライスレスなお年玉。今の千歌にとってこれ以上ないお年玉だと思います。何も形があるもの全てがプレゼントではありません。「想い」「想い」の力が強いことは私たちは知っています。あの日、伝説の1stLIVE2日目での出来事。彼女たちの「想い」が繋がって、あの奇跡が起きた。価値のつけることの出来ないもの…。

 

そんな千歌に外から声がかかります。声の主は果南。ちょっと出かけないって、こんな天気なのにどこへ出かけるのか?と外へと出ると既に他のメンバーが集っていました。夜のドライブへと繰り出す9人。

 

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「Too late!準備、All right?」

「えぇ!?鞠莉ちゃん!?」
「海外だと必要だからね。誕生日迎えた時に取ったんだって」

「もうすっかり慣れてるから心配しないで」

「結局どこへ行くの?」

「勿論、星を探しにね」

 

運転というあまりにもリアル過ぎる場面。運転免許は18歳になれば取ることが可能ですからね。そう、彼女たちは18歳、高校3年生。彼女たちはスクールアイドルの前に1人の女子高生だということをより私たち視聴者に印象づけている描写だったと思います。

 

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「何かワクワクするね!」

「うん!考えてみたら、こんな風に何も決めないで9人で遊びに行くなんて初めてかも」

「だからみんなで来たかった…」

 

スタートから大丈夫なのかと不安になりましたが…何も決めないで遊びに行くことがワクワクする…この言葉を聞いて一つの歌詞が思い浮かびました。

 

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どんなことが起こるのか分からないのも

楽しみさ

 

もちろん計画していたほうがスムーズで、行きたい場所だったり、食べたいものややってみたいことが出来るほうが充実しているかもしれません。ですが…ちょこっと寄り道してみた場所が案外面白かったり、記憶に残ったりすることってありませんか?そんな突然の出来事のほうがかえって旅路に色をつけてくれるんですよね。

 

Aqoursのみんなにとって今日という日が大切になって欲しいと、私は願っています。

 

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「雨…ですわね」

「何をお祈りするつもりだった?」

「決まってるよ」

「ずっと一緒にいられますように?」

「これから離れ離れになるのに?」

「だからだよ。だからお祈りしておくの。いつか必ず、また一緒になれるようにって。でも、無理なのかな…」

 

少女の願いは、神様によって妨げられる。

冒頭でも同じようにして、鞠莉の願いは、祈りは届かなかった。あの頃とは違う、3人なら無敵だとさっき確信できたばかりなのに、その願いは届かないのか。

 

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「なれるよ!絶対一緒になれるって信じてる!この雨だって、全部流れ落ちたら必ず星が見えるよ。だから晴れるまで…もっと、もっと遊ぼう!」

 

そんな鞠莉の願いを受け取った千歌。いつだって彼女は誰かの手を、言葉を繋いでいく…。

 

これは…もう…言葉になりませんでした。「未熟DREAMER」のサビの部分での歌詞ですよね。

 

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嵐がきたら 晴れるまで遊ぼう
歌えばきっと楽しいはずさ
ひとりじゃない 乗りこえられる
不思議なくらい怖くはなくなって 

 

何度も何度も、幾度となく「雨」が降り、その雨が彼女たちの心情を表していたと思います。そして千歌「泣かない!泣くもんか!」と1話で話していましたが、彼女の涙を代わりに流していたとも考察出来ますが…ここまでの暗示であったかもしれません。

 

嵐が来たら、家へと篭って待ちますよね、危ないですから。でも彼女たちはただ待つだけの存在ではもうないんですよね。彼女たちは自らの手で道を切り開き、最後まで足掻くと決め、そしてラブライブ!を優勝すると決めました。それは1人ではないから。Aqoursだから、そして浦の星女学院のみんなが、内浦のみんながいるから。だから、恐れずに前へと進んで行けるんですよね。

 

嵐が来ても、雨が降っても、必ず空は晴れる。どんなに激しくても、必ず太陽が顔を出す。

困難な壁にぶち当たったとしても、必ずその壁を乗り越える日がくるように…彼女たちが困難にぶつかっても、必ずその困難を乗り越えられる。足掻いている限り、自分の思うままに動いている限り、そして願い続ける限りその祈りは、必ず届く!そんなメッセージが込められたシーンだったと思います。

 

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1人では晴れなかった空は9人の力によって夜空に星は輝く。あの日は3人だったから、9人になり、祈りの力も3倍に。だから空は晴れて、祈りは届いて、輝きを放つ。

 

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「凄い…本当に晴れた」

 

9人いれば願いは叶う。

Aqoursメンバーが見せた「奇跡」

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「(見つかりますように…輝きが…私達だけの輝きが…見つかりますように…)」

 

暖かな朝の日差しに照らされて眠る9人。

千歌の願いも、この9人がいれば、叶う…祈り続けていれば叶うんだよ。

 

間奏(感想)

 

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何故車は空を飛んだのか…。っていう考察になります。

 

これは、多くの意見が飛び交っていますよね。正直この考察すべきか悩んだのですが…。 なぜなら答えを導き出せないですし、非常に困難な問題だと思いました。でも、私なりの見解ということで…。

 

現実にはありえない非現実的な現象。あれは「夢」と捉えるのが妥当でしょうか。Aqoursの想いが、夜空の流星への願いが、許容範囲を超えて、あの現象を引き起こした。酷似しているものを私たちは知っていますね。

 

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そう、3rdアルバムである「HAPPY PARTY TRAIN」に限りなく似ていると思います。

 

ですがこれも実際にはありえない現象なわけで、ここでも夢と例えます。

 

夢の中で走っている電車に乗っているのは、「人生を新たに踏み出し、前進しよう」とする気持ちや、「個人の力ではどうすることも出来ない大きな運命のエネルギーの真っ只中にいる」という意味。

 

車が飛ぶ夢とは、その飛び方によって夢を見た人の人生や運勢を、そのまま指し示している。

この場合、彼女たちの乗る車は、輝きに向かって不安定なく、真っ直ぐに進んでいますよね。

 

どちらも未来の彼女たちを指し示している暗示であって、彼女たちの未来が明るいことを意味していると考えます。彼女たちは、何度も何度も壁にぶつかり、雨に降られ、悔し涙を流しながら、それでもめげずに晴れることを信じて遊び続け、足掻き続けて…そんな9人だからこそ、どんなことでも叶えてくれる、そんな確信を私は持ちました。そのことを今回の話を通じて、私は強く、強く感じました。 

 

アウトロ

 

現実へと直面したAqoursが見つけた流れ星。その流れ星に請い願う少女たちの祈り。

 

12月13日、ふたご座流星群が見られましたね。皆さんは見ることが出来ましたか?

私の地域は、周りには本当に田んぼと畑と竹やぶくらいしかないので、くっきりと冬の夜空の星々たちを捉えることができました。

またひとつ、またひとつと星が空から零れるたびに、感慨深い気持ちを抱きました。

 

Aqoursは、ラブライブ!サンシャイン!!「運命」のように結ばれているんですよね。

2期2話「雨の音」の放送後には雨が降り、T-SPOOKではLIVE直前に雨が上がり、そして「恋になりたいAQUARIUM」で降り出す。そして、今回2期10話「シャイニーを探して」にて、流れ星が願い事を叶えてくれたかのように、現実でも私たちも流れ星を見ることが出来ています。

 

ラブライブ!サンシャイン!!から私は流れ星に対する考え方を学びました。

 

「流星は儚く、消え去るもの」とマイナスな方向で捉えました。輝きが失われていく…そう表現いたしました。ですが、今回の場面に対しては、星が空から零れ落ち、2人に何か希望をもたらした。とプラスな方向で捉えようと思います。小さな輝きが空から零れてきた…そう表現しようと思います。

 

nanoha1007.hatenablog.com

 

 

流れ星がひとつ零れるたびに、「あ、星が消えた…」って思うんじゃなくて、「あ、夢が、希望が落ちてきた」って解釈にすると、素敵じゃないでしょうか?

と私はこの作品から学びました。普段何でもないような景色も、何か運命ではないけれど感じることがある。日常に、リアルに影響を与えてくれる作品。

 

空を見上げ、あなたは何を願いますか…?

 

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(こちらは大洗にある磯前神社での写真です。カメラマンの方に許可を取っておりますので、合わせて見ていただければと思います) 

 

次回「浦の星女学院

 

「彼女たちが大好きで、大切な学校」