ほのぼのとした田舎暮らし

ほのぼのとした田舎暮らしをしているような…そんなゆったりとした言葉を贈ります

『ラブライブ!サンシャイン!!TVアニメ2期 #6「Aqours WAVE」』感想カタ語る

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「波に乗って、どこまでも!」

 

「波」はどこからやってくるのか。水平線の向こう、遥か彼方からやってくるのかもしれない。すぐ近く、身近な所からやってきたのかもしれない。じゃあ、勢いに乗るとか流行りに乗るとかの「波」は?どこからだろうか。波が存在するから、波に乗って、人はどこまでも、「夢」への航海をする。今日も人は波に乗る。

 

お待ちかね第6話!私の想いは全てこのブログに詰め込みます。彼女の決心と同じく泣かないと決めた日から、幾度となく涙腺がやられそうになりながらも、全て想いはブログに込めてきました。それでは早速いってみましょう。

 

  

イントロ

 

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「来ました!」

「見た事あるずら…!」

「ここは…前回ラグナロクが行われた約束の場所…」

「私達が突破出来なかった地区大会…」

「リベンジだね!」

「…うん!」

 

幸か不幸か同じ会場。 彼女達にとって、この会場はあと一歩届かずに終わったのと同時に「輝き」を見つけた場所。だからこそ、彼女達にはこの会場には多くの想いがあると思います。着目すべきは、の目。高飛び込みの選手でもあり、アスリートでもある彼女はやはり勝負事には強気でいるようで、目を爛々と輝かせていますね。リベンジと語る彼女はやる気に満ち溢れています。

 

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「57人…」

 「そう、今日現在、入学希望者は57人」

「そんな…。この1ヶ月で10人も増えていないと言うのですか!?」

「鞠莉のお父さんに言われた期限まで、あと1ヶ月もないよね…」

ラブライブ地区予選大会が行われる日の夜、そこまでに100人を突破しなければ…今度こそ、後はナッシングです」

「つまり、次の地区予選が…」

「イエス。ラストチャンス」

「…そこにかけるしかないということですのね…」

 

対照的に生徒会室ではシリアスなシーンも。 説明会が終了した時点で50人となった入学希望者は、これからも少しずつ増えていくはずが…一ヶ月で10人にも満たない人数しか増えず、100人という目標の人数まであと43人、そして期限はもう目前まで迫っている状況。運命の日は、東海地区予選と重なる…つまりはその大会で100人集まらなければその時点で廃校が決定してしまいます。

 

Aメロ

 

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ラブライブ!地区予選大会に向けて、練習を重ねる9人。 鞠莉が刻むテンポが早く、恐らく新曲は激しい動きなのかな?と予想することが出来ますね。ほんの少しの角度も修正し、より高いパフォーマンスを目指す姿は、スクールアイドルと言えど、プロ意識。

 

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 「あっ!全国大会進出が有力視されてるグループだって」

「ずら?」

「なになに、そんなのあるの?」

ラブライブ人気あるから、そういうの予想する人も多いみたい」

 

<普通怪獣ちかっちー?>

休憩中にスマホで見ていたサイトは、ラブライブ!で期待のあるグループを紹介しているものだった。スクロールしていくと、見つけたSaint Snow。前回大会ではベスト8となっていたことが分かります。彼女達姉妹の姉である聖良は3年生。ラブライブ!にかける想いは前回とは比にならないと思います。更にスクロールしていくと、見覚えのある「Aqours」の文字が。

 

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「前回は地区大会で涙を飲んだAqoursだが、今大会予備予選の内容は全国大会出場者にも引けを取らない見事なパフォーマンスだった。今後の成長に期待したい」

 

彼女達の輝きは着実に多くの人は魅力しています。前回大会以上にパフォーマンスの質を上げ、期待されるグループとなっており、努力と奇跡が結んだ結果でもあるわけですね。

 

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「このヨハネの堕天使としての闇能力を持ってすれば、その程度造作もない事です!」

「そう!造作もない事です!…あっ!!」

「流石!我と契約を結んだだけの事はあるぞ、リトルデーモン・リリーよ!」

「無礼な!我はそのような契約、交わしておらぬわ!」

 

 <降臨・ヨハネ

お決まりの善子の堕天使くだりに、梨子も影響され、堕天使化しましたね。前回の話でより一層仲が深まった気がします。1番リトルデーモンとは縁が遠そうな梨子の新たな1面が見られて、このわちゃわちゃとした雰囲気が場を和ませます。

  

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「今大会の地区大会は、会場とネットの投票で決勝進出者を決めるって」

「良かったじゃん!結果出るまで何日も待つより」

「そんな簡単な話ではありませんわ」

「会場には出場グループの学校の生徒が応援に来ているのよ」

「ネット投票もあるとは言え、生徒数が多い方が有利…」

「じゃあ、もしかすると…」

「そう。生徒数で言えば浦の星が一番不利ですわ」

 

会場とネットによる投票。しかし74人という生徒数。他の高校と比べると全校生徒数が少ないというハンディキャップに加え、どこかノートを見つめ、何か悩みを抱えている果南

 

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「やっぱりそれしかないかもね」

「ですわね」

「懐かしい…まだ持ってたんだ…それ」

「まさか、やるなんて言うんじゃないよね?」

「まさか、やらないとか言うんじゃないよね?」

 

一人外で海を見つめる果南。その後ろ姿が、弱々しくて、儚くて、悲しくて。そこにはいつも頼りがいのあるお姉さんではなく、一人のいたいけな女子高生がいました。そこへ悩みなんか分かってるよと言わんばかりに現れた鞠莉ダイヤ果南が持っていたノートは、昔3人でスクールアイドルをやっていた頃に生み出したダンスフォーメーションの数々を書き留めたものでした。

 

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「状況は分かっているでしょ?それに賭けるしかない」

「でも…」

「私、あの頃の気持ちと変わってないよ」

「鞠莉…」

「今回は私は鞠莉さんに賛成ですわ。学校の存続の為に、やれることはすべてやる。それが生徒会長としての義務だと思っていますので。それにこれが、ラストチャンスですわ」

 

1度は失敗し、2年もの時間を無駄にしたことに責任を感じる果南は、まだ一歩前に進めていませんでした。しかし、鞠莉はそんな果南に言葉をかけます。自分はまだ諦めていない。もう1度やろうと。そんな鞠莉の意気込みを汲み取ってか、いや恐らくダイヤの本心ですね。ダイヤも気持ちは同じ。廃校を阻止するため、生徒会長の義務と話していますが、彼女の本心は「足掻きたい」そう思っていると思います。

 

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「でも、出来ることじゃない。これは 出来ないこと」

「そんなことない。あの時ももう少しだった。もう少しで」

でも、出来なかった。それどころか、鞠莉の足まで…」

「あの怪我は私がいけなかったの…果南に追いつきたいって頑張りすぎたせいで…」

 

2年前、東京でのイベントで歌えなかった、歌わなかった原因でもあった鞠莉の足の怪我。それは今回のダンスフォーメーションの影響による怪我でした。だからこそ、今回もまた誰かが怪我をしてしまう。そんなことになればと、一人で罪意識に苛まれていました。 

 

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「そうですわ。それに今は9人。私たちだけではありませんわ」

「だめ…だめだよ…届かないものに手を伸ばそうとして、そのせいで誰かを傷つけて、それを千歌達に押し付けるなんて…こんなの…!!」

 

どれだけ言葉を並べようとも、果南は自分を責め続けていました。彼女は「友人」を何よりも大切にしています。2年前の東京のイベントで、自分がステージで歌わなかったのも鞠莉のため。そのステージは少なからず多くの人が見ており、批判的な目で見られていてもおかしくない状況で、その判断をした彼女の勇気と友を想う心。

 

そんな繊細な彼女はずっと後悔し続け、それをまた繰り返すことになるならと、でもどこかもう1度やりたいという気持ちの「境界線」に立っていました。果南にとっては鞠莉を怪我させてしまった黒歴史でもあるノートであり、捨ててしまいたかったはず…それでも大切に保管しておいたのは、あの時「夢」見たAqoursをいつかは完成させたいって気持ちがずっと心にあったからなのかなと感じました。やりたい、叶えたい、でも誰かを傷つけるなら…。

 

その想いを吹っ切るようにして投げたノート。宙を舞ったそのノートに手を伸ばし、海へと落ちる鞠莉果南が手放そうとしたものを鞠莉は決して手放そうとしませんでした。

 

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「否定しないで、あの頃のことを。私にとってはとても大切な思い出。だからこそやり遂げたい。あの時夢見た私達のAqoursを完成させたい!」

 

果南は過去のことを否定し続けていました。対して鞠莉は過去のことを肯定し、その上で果南に夢を語ります。もう1度、あのフォーメーションを完成させたい。やり遂げたい。やり遂げてみせると。あの日の悔しさは、彼女の心のうちにずっと潜んでいたんですよね。

  

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「たしかに不利ですね。圧倒的なパフォーマンスを見せて、生徒数のハンデを逆転するしかない…」

「ですよね…でも圧倒的って…」

「上手さだけではないと思います。むしろ今の出演者の多くは先輩達に引けを取らない、歌とダンスのレベルにある。ですが肩を並べたとは誰も思ってはいません。ラブライブが始まって、その人気を形作った先駆者達の輝き。決して手の届かない光…」

「手の…届かない光…」

 

学校の生徒数の問題を、聖良に打ち明ける千歌。圧倒的なパフォーマンスで人を、観客を魅了すること。でも、それだけでは惹き付けることはできない。先輩方が築き上げてきた「光」はあまりにも大きく、遥か彼方。μ'sやA-RISE、全国のスクールアイドルが伝えてきた「スクールアイドルの素晴らしさ」その偉大な先駆者達の輝きは、時代が過ぎ去っても語り継がれ、敬われていく。その中で、自分たちの輝きを見つけることが大切だと気づきます。

 

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「私たちだけの道を歩くってどういうことだろう?私たちの輝きって何だろう?それを見つけることが大切なんだって、ラブライブに出てわかったのに…。それが何なのか、まだ言葉にできない。まだ形になってない。だから、形にしたい。形に…」

 

ラブライブ!に出場して、東海地区予選大会で得たもの。それは悔しさや結果だけでなく、自分たちだけの輝きを見つけること。「君のこころは輝いてるかい?」という自問に「うん!輝いてるよ!」と歌ったあの曲は、「輝き」そのものではなく、「答え」つまり、まだ彼女たちの「本当の輝き」は見つかっていない。あくまで彼女たちはまだ探求者。

 

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「このタイミングでこんな話が千歌さんから出るなんて、運命ですわ」

「えっ?」

「あれ、話しますわね」

「え、でもあれは…」

「何?それ何の話!?」

「2年前、私達3人がラブライブ決勝に進むために作ったフォーメーションがありますの」

 

<夢と現実の狭間>

前話で対比されていた「偶然」「運命」 

千歌の言葉を受け、果南の迷いを抑え、ダイヤは3人で勝つために考えた果南のフォーメーションの話を切り出します。

 

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「そんなのがあったんだ!凄い!教えて!」

「でも、それをやろうとして鞠莉は足を痛めた。それに、皆の負担が大きいの。今、そこまでしてやる意味があるの?」

 

そんなダイヤの言葉に千歌は反応します。しかし、果南は未だにこのフォーメーションを話すか躊躇しています。また2年前の鞠莉ように誰かが怪我でもしたら…そんなことになったら、今度こそ終わりだと言わんばかりに、目新しいことに対して消極的でした。

 

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「今そこまでしなくていつするの?最初に約束したよね?精一杯足掻こうよ!ラブライブはすぐそこなんだよ!?今こそ足掻いて、やれる事は全部やりたいんだよ!」

「でも、これはセンターを務める人の負担が大きいの…あの時は私だったけど、千歌にそれが出来るの!?」

「大丈夫。やるよ、私!」

 

果南の消極的な態度とは対象に積極的になる千歌。2期1話「ネクストステップ」にて、「泣かない」「足掻きたい」そう決めた時から、彼女は何事に対しても全力で取り組んできました。足掻くためなら、何でもやってみせる!そんな強い気持ちが全面に出ていましたが、果南千歌の心配もします。

 

果南の身体能力の高さは、皆さん存じているかとは思いますが、その代わりを務める千歌を危惧していますが、私は千歌への危惧だけではないと思いました。

 

Aqoursの解散」

 

それをも恐れているようにも思えました。鞠莉の怪我をきっかけに、そして将来を思い、2年前スクールアイドルを辞めるという形で、Aqoursは解散しました。もし今回誰かの怪我によって、明るい未来が存在しなかったら…と、そう果南は考えていたのかもしれません。

 

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「心配?」

「やっぱりこうなっちゃうんだなって」

「あれ、やりたかったね。私達で」

「それなら何で千歌達にやらせるの?まるで押し付けるみたいに」

「千歌っちなら出来るって信じてるから。今のAqoursなら必ず成功する。果南だって信じてるんでしょ?」

 

<海の音を探して>

果南からダンスフォーメーションを見せてもらい早速練習に取り掛かる千歌。しかし、練習は難航。家での練習は危険のため、砂浜で練習を重ねる。そんな千歌を遠く、物陰から見守る果南鞠莉。過去の自分と今の千歌が重なり、やはり不安な果南。でも、内心信じているという想いは鞠莉には筒抜けのようですね。

 

Bメロ

 

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挑戦をし続けるも、成功しません。他8人も、そしてクラスメイトも見守る中、めげずに明るく取り組む千歌は、どこか切羽詰まっているようにも見えました。

  

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「うん、分かってる。でも、やってみたいんだ。私ね、一番最初にここで歌った時に思ったの。皆がいなければ何も出来なかったって…ラブライブ地区大会の時も、この前の予備予選の時も、皆が一緒だったから頑張れた。学校の皆にも、町の人達にも助けてもらって…だから、ひとつくらい恩返ししたい…怪我しないように注意するから、もう少しやらせて!」

 

<素直になれなくて> 

千歌「やってみたい」と口にします。何度やっても上手くいかず、頬に絆創膏を貼り、きっと痣だらけだったり、擦り傷だったり…それでも彼女は挑み続けます。

「自分一人では何も出来ない」

そのことに気づいたから。多くの支えがあったから、今の「私」がいる、だからそんな人たちのためにも頑張りたい。その想いが彼女の中で芽生えていました。

 

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「気持ちは分かるんだけど、やっぱり心配」

「だよね…」

「じゃ、2人で止めたら?あたしが言うより2人が言ったほうが千歌、聞くと思うよ?」

「「うーん…」」

「嫌なの?」

「言ったじゃない、気持ちは分かるって」

「うん…」

 

練習を終えても、家の前の砂浜で練習を重ねる千歌とそれを見守る梨子果南の3人。千歌を心配する2人に果南は声をかけます。どこか投げやりにも見えますが、その中には千歌を心配する想いが含まれていました。

  

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「千歌ちゃん、普通怪獣だったんです」

「怪獣?」

「普通怪獣ちかちー。何でも普通で、いつもキラキラ輝いている光を遠くから眺めてて…本当は凄い力があるのに…」

「自分は普通だっていつも一歩引いて」

「だから、自分の力で何とかしたいって思ってる。ただ見ているんじゃなくて、自分の手で…」

 

2人は果南に普通怪獣としての千歌について話します。千歌は、常に過小評価をし続けてきました。

だからこそ、自分は誰よりも頑張らなきゃ!期待に答えたいれ!廃校を阻止したい!

輝きたい!という気持ちの裏側にはそんな気持ちもあったのかなと思いますね。

 

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「千歌ちゃん…」

「梨子ちゃんに頼むと、止められちゃいそうだからって…ごめんね」

「ううん、でもこんな夜中まで…」

「あんなこと言われたら…」

 

梨子には言わず、だけにお願いをして、夜中まで練習を続ける千歌。何度も何度も挑戦するものの、中々上手く行きません。何故そこまでやるのか?それは果南の言葉があったからでした。

 

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「千歌、約束して。明日の朝までに出来なかったら諦めるって。よくやったよ千歌。もう限界でしょ?」

「果南ちゃん…」

「2年前、自分が挑戦してたから尚更分かっちゃうのかなぁ、難しさが」

 

<今しかない瞬間を>

2年前の自分も、千歌と同じような練習をしたから。だからこそ、この技の、ダンスの難しさを誰よりも理解していました。それに…これは恐らくかけといいますか、千歌「可能性」にかけたのだと思います。1期でも千歌「やめる?」と言ってあげた方がやる気が出ると言っていました。果南もその「可能性」にかけて、発破をかけたのかもしれません。

 

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「あぁ!もう!…はぁ、はぁ、はぁ…どこが駄目なんだろう…私…」

「千歌ちゃん!」

「焦らないで?力を抜いて、練習通りに」

「できるよ、絶対できる!」

 

他人の悩みに鋭く、その悩みに寄り添い、手を伸ばしてきた千歌に、手を差し伸べられ、その手を取った梨子が、手を取ります。今度は自分たちが千歌助ける番だと、そんな想いを感じられました。

 

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「千歌ちゃーん!ファイト」

「頑張るずらぁー!!」

 

そこに駆けつけた善子ルビィ花丸の3人。2年生がいて、1年生がいる。みんながいてくれるなら、成功する。絶対に!みんなの声援を糧に、もう1度挑戦する千歌

 

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「あぁー!出来るパターンだろこれー!!何でだろう…何で出来ないんだろう…。梨子ちゃんも曜ちゃんも、皆こんなに応援してくれてるのに…嫌だ。嫌だよ!私、何もしてないのに!何も出来てないのに!

 

非情にも上手く行かず。確かにみんなが駆けつけて応援してくれて、その想いが重なって、奇跡を起こす。それが王道といいますか、千歌の言うように出来るパターンだと思います。それでも出来なかった。「泣かない!」と叫んだあの日から、1度も深く沈むことはありませんでした。そんな千歌が言葉にした弱音は、何もしていない!出来ていない!という自分の無力さへの責任でした。「期待」に答えなきゃ、その彼女の想いが足枷になっていたのです。

 

千歌の表情は腕に隠れて見えていませんでした。泣いているのかな…と思いました。千歌の「涙」はいつだって「空」が肩代わりして、泣いていました。というのも2話から5話にかけて、毎回「雨」の描写がありました。

 

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「雨」という「涙」によって、千歌は常に明るく、前向きに、輝きに向かって突き進んできました。ですが、6話にて、その「雨」の描写がありませんでした。そこも含め、あのシーンは様々な意味や繋がりがあったのかな?と私は思っています。

 

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「ぴー!どっかーん!」

「ズビビビビビビビー!」

「普通怪獣ヨーソローだぞー!」

「おおっと、好きにはさせぬ!りこっぴーもいるぞー?」

「なぬ?ずどどどどどー!」

「がおー!」

 

そんな千歌の迷い、焦り、不安に迷っていると2人の怪獣に出会いました。普通怪獣ちかちーのように、普通怪獣よーそろー、普通怪獣りこっぴー。彼女たちはまた千歌を笑顔にしようとしていました。

 

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「まだ自分は普通だって思ってる?」

「え?」

「普通怪獣ちかちーで、リーダーなのにみんなに助けられて。ここまで来たのに、自分は何もできてないって。違う?」
「だって…そうでしょ?」

 

自分は「普通」だと何度も言葉にする千歌に2人は問いかけます。「普通」とは一体何を指し示すのでしょうか…?千歌は自分のどこを「普通」と言うのか。

「普通」の対義語は「希少」「奇抜」「異常」「特別」と4つの種類に分かれるようです。意味は以下のようになっています(https://thesaurus.weblio.jp/antonym/content/普通より)

 

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お金持ちで理事長でもある鞠莉に、果南のダイビングショップの経営、善子の堕天使として貫く姿勢、梨子の作曲スキル、の手先の器用さ、ルビィ花丸の可愛さ、生徒会長のダイヤの誠実さ…

 

彼女にとって、全て自分には無いもので、気付かぬうちに自分との比較をしていました。だからこそ、迷っている彼女たちに対して、手を差し伸べたのかも知れません。その力を、もっと、もっと輝かせてほしい。

 

「一緒に輝きたい!」

 

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「千歌ちゃん、今こうしてられるのは、誰のお陰?」

「それは学校の皆でしょ?町の人たちに、曜ちゃん、梨子ちゃん…それに…」

「一番大切な人を忘れてませんかー?」

「何?」

「今のAqoursができたのは、誰のお陰?最初にやろうといったのは誰?」

「それは…」

「千歌ちゃんがいたから、私はスクールアイドルを始めた」

「私もそう。皆だってそう」

「他の誰でも、今のAqoursは作れなかった。千歌ちゃんがいたから、今があるんだよ?その事は忘れないで」

 

他の誰でも、今のAqoursは作れなかった。

その言葉が胸に響きました。

1番大切な人…それは彼女自身

高海千歌だったから、唯一無二の存在である彼女だから、今のAqoursがある。そう2人は話しました。「認めてくれる」「受け入れてくれる」その存在がいることは、人にとって何よりも暖かいものだと思います。

 

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「自分の事を普通だって思っている人が、諦めずに挑み続ける。それが出来るって凄い事よ!凄い勇気が必要だと思う!」

「そんな千歌ちゃんだから、皆頑張ろうって思える。Aqoursをやってみようって思えたんだよ!」

「恩返しだなんて思わないで!皆ワクワクしてるんだよ!」

「千歌ちゃんと一緒に自分達だけの輝きを見つけられるのを」

 

「普通」だと言っていたのは、もしかしたらその人の隣に、手を差し伸べて引っ張りあげて、一緒に輝くため、だったのかも知れません。

 

「私は普通なの。だから、そんな普通な私よりもあなたは輝いている。特技だったり、力だったり、個性がある。だから一緒にやろう!」 

 

上手く言葉に出来ないのですが…いつだって彼女はみんなを照らす光。でも、それは大きく照らす光ではなく、手元を、足元を照らすような光。柔らかな光。

 

「輝きたい!」そんな小さな光は、いつの日か大きな光に変わっていくまでに、いつの間にか「期待に答えなきゃ」「恩返ししなきゃ」という想いを抱くようになっていました。その想いが彼女の成功を妨げる要因でもあったと思います。その想いを振り払ってくれた言葉でもあり、一生懸命、夢中になって、輝きに向かう千歌だから、自分を過小評価し続け、それでも足掻こうとがむしゃらだったから、そしてみんな千歌となら輝きを見つけられる、そう信じているから出た言葉でもあったのかなと私は思います。そしてその想いは、みんなを繋ぐ…。そこへ集まったAqours9人。

  

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「千歌、時間だよ。準備はいい?」

 

迷いも不安も、そして諦めもなく、真っ直ぐに千歌の目を射抜く果南。輝きを目の前に千歌なら出来るという信じきっている目をしていました。果南も楽しみにしているんですよね。一緒に輝けるって、千歌とならどこまでもいけるって。

 

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メンバーの間を駆け抜け、太陽が登り、そして果南をも追い越していく…それは「過去」を乗り越え、「未来」へと一歩踏み出した瞬間。

  

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「ありがとう、千歌」

 

この言葉にどれだけの意味が込められていたのでしょうか。 

 

2年前にAqoursとして一度は諦め、成し遂げられなかった「夢」を成し遂げてくれようとしていることへの「ありがとう」

 

Aqoursに対して大好きな気持ちを持っていることへの「ありがとう」

 

新たなリーダーとしてAqoursを、私たちをネクストステップへと導いてくれたことへの「ありがとう」

 

鞠莉と、そしてダイヤとの繋がりを取り戻させてくれたことへの「ありがとう」

 

その一言には言葉では語り尽くせない、様々な想いが詰まっていたように思います。

 

MIRACLE WAVE

 

東海地区予選大会を突破し、決勝大会へ進む「キセキ」の新曲。

チアガール風で、「Aqours」の文字とメンバーのイニシャルを組み合わせた新衣装。曲調はロックの中で、弾ける元気と笑顔が光る曲。

 

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限界まで やっちゃえ最後まで
(どうなる?ドキドキWAVE)
焦れったい自超える時だよ

 

夢に迷い、戸惑う人たちへ向けた、エールの言葉の数々。この部分は、「過去」の果南に向けたメッセージでもあるかと思います。

 

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悔しくて じっとしてられない
そんな気持ちだった みんなきっと
分かるんだね

 

果南が考え出したダンスとは、「ドルフィン」と「ロンバク」「WAVE」を起こすようなイルカの動き、そして圧倒的なダンスパフォーマンス。今のスクールアイドルに求められる身体能力の高さに驚きを覚えると同時に、彼女ならやってくれるとどこか信じる自分もいました。成功を見た瞬間の他の8人のメンバー。信じていたからこその笑顔。1年生が応援に来てくれたタイミングで千歌はまた失敗してしまった。でもそれはまだ6人だったからで、三年生も見守りに来て9人揃った瞬間に「キセキ」は起きました。この9人だからこそ「キセキ」は起きるし起こせるんだなと確信しました。

 

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目の前で 君に見せるんだ

 

3年生の涙。LIVE中に泣くことはあまり褒められたことではないのかもしれません。スクールアイドルたるもの、笑顔でいるべしとかの大先輩も仰っていたように笑顔で。でも、この瞬間だけは、笑顔で歌っていても、自然と彼女たちの目からは涙。この歌詞は、今の果南、そして3年生に向けたメッセージ。夢を叶える瞬間を、千歌は言葉ではなく、行動で示しました。そんな千歌への想いが溢れて、「涙」という形で表れたのかもしれません。

 

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そんな3年生をさりげなく見守る他6人。このカット…ずるいですよ…優しく見守られているはずの1.2年生が、今度は優しく見守る立場へと。

 

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熱い熱い ジャンプで!

特大のジャンプ。彼女たちは光の海の中で、波となって人々に想いを運んでいく…。

 

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MIRACLE WAVEが
ミラクル呼ぶよ

 

流れるようなカメラワークに、ダンスフォーメーション。これこそ、作画が神がかるラブライブ!ならではの動きですよね。

 

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「今日ここでこの9人で歌えた事が本当に嬉しいよ。私達だけの輝き…それが何なのか。どんな形をしているのか。私達9人が見た事、心を動かされた事、目指したい事…その素直な気持ちの中に、輝きはきっとある!皆信じてくれてありがとう!

 

全ての力を出し切り、最高のパフォーマンスを見せたAqoursに、生徒数などのハンディキャップを覆すほど、会場からは溢れんばかりの拍手が送られます。そんな光景を見ながら、千歌は語りだします。今日のこのステージで得たことを、そしてメンバーへの素直な感想を…。

 

「皆、信じてくれてありがとう!」

 

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リーダーとして、メンバーを信頼し、信頼される関係を築き、今日その結果を指し示すことが出来たことに喜びを感じる千歌の笑顔は、今まで見てきた中で1番に輝いて見えました。

 

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間奏(感想)

 

今回は波についてです。作中何度も波が岸に打ち寄せる描写がありますよね。(1期第1話「輝きたい!」、2期第1話「ネクストステップ」より)

 

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「波」がおきるのは、「風」「海水の動き」などの原因があげられます。

 

「風」に吹かれて「波」ができる。

海水が風に吹かれることによって、波がおこるのです。水に口で息を吹きかると、そこには「波」が起こりますよね。これと同じ現象です。これは「風」によって起きている波なんです。地球には、偏西風や貿易風などの「常に吹く風」が存在しています。これらの風に、海水が強く吹き付けらることによって、波が発生します。そして、海水はこの風によって起こされた波を、ゆらゆらと遠くまで伝える性質があります。なので、ここで発生した波は、遠くの海岸まで到達し、ざばーんと打ち寄せることになるのです。

 

海水の動きによって波が生じる。

海水は動いています。海水の「動き」は「流れ」を生じさせ、その流れも、風と同じように波を起こします。

「この海水の動きは一体なぜ生じているのか?」

それは「地球の自転・公転」「月・太陽・その他の惑星の引力」が関係しあって引き起こされているからです。物が二つ以上あると、その間には、お互いに引き合う力(万有引力)が発生します。この力には、お互いの質量が大きければ大きいほど強くなるという性質があります。このようにして発生する大きな引力によって、海水は月のある方へと引き寄せられ、海水が引き寄せられたところは「満潮」となり、海水の少なくなるところは「干潮」となります。

 

このようなことが主な原因となり、波が起きているのです。ですが、ここにあげたものとは別に、地震や海底火山がおこす波」や「台風がおこす波」など、波をおこす原因としてあげられるものは、まだあります。

と波の作られる原理はここまでにしておき。

 

Aqours WAVE」というタイトルだったこと。よくスポーツで優勢の時、「波に乗ってる!」と言いますよね。また流行なモノや洋服が流行った時、「この波に乗らなきゃ!」と無意識に言葉にしていませんか?

 

新しくフォーメーションやダンスを取り入れようとしたAqours。それは海外からものを運んでくる「波」のように、多くの目新しいことに手を差し伸べ、取り入れ、よりパフォーマンスを向上させる。明治維新以降の日本のように、彼女たちもまた停滞することを拒み、常に「輝き」を追い求める。だからこそ、今の彼女たちは「波に乗ってる!」んですね。

 

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アウトロ

 

個人的なことを話すのなら、正直LIVEに関しては、入前の果南のセリフ、そしてロンバクの印象が大きすぎて、全く入ってこなかったです。あの動きをキャストがやるのか…怪我しないかな?できるのかな?という不安は抱きましたが、今はむしろやってくれるという信じる想いしかありません。千歌が、そしてAqoursが起こした波はここから大きく広がっていく…繋がっていく…波に乗って、どこまでも!遥か彼方の輝きに向かって突き進む彼女たちの行先に何が待っているのか。

 

 次回「残された時間」

 

「限られた時間の中で、彼女達は一際眩く輝いている…」